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今度は 表も

クロマダラソテツシジミ,翅を開いて

何気なく立ち寄った,国道脇の海岸。手付かずの自然ということはないけれど,それなりにいろいろな生き物たちが活動していて,撮影意欲が高まります。

崖下のセンダングサなどの群落を飛び回っていたのは,クロマダラソテツシジミ。崖の上の方にはソテツの群落がありましたから,珍しいということもないのですが,この時は翅を開いて,表側を見せてくれました。

シジミチョウの仲間は翅を立てて閉じていることが多いのですが,どんな時に開くのでしょう。日向ぼっこかな,それとも縄張りの主張?
わからないことはたくさんあります。

こちらは,同じ個体の翅を閉じているとき。裏側の斑紋もキレイに撮れました。

クロマダラソテツシジミ,翅を閉じて

2019/08/18 大宜味村宮城

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吸水タイム

先日,久しぶりに通ったときに,そういえばこの辺りは降りたことないなぁ,などと思いまして,今回,主目的を終えた帰りに寄り道してみました。国道から見える海岸に黒い露頭,名護市の東海岸でもよく見られる千枚岩です。非石灰岩岩礁のアマオブネ類でも観察できればと,岩の割れ目や淡水の染み出しなどをチェックしてみたのです。

セイヨウミツバチ,岩礁で吸水

午後4時を過ぎて,陽も傾いてきた時間ですが,昼頃に大雨があったためか,とにかく蒸し暑い。汗を拭き拭き観察していると,どこからかミツバチ(セイヨウミツバチか?)が飛んできて岩に降り,盛んに水を舐めています。巣に持ち帰って冷やすのに使うんだろうかなどと考えて,慌てて撮った一枚です。フラッシュを焚いたので,あちこち白飛びしていますが,周りの様子もわかるかな,と思います。次に来た個体は発光禁止にして撮ったのですが,夜間撮影のようになってしまいました。

セイヨウミツバチ,岩礁で吸水

2019/08/18 大宜味村宮城

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この場所ならば 目立たない

アカマツムシモドキ

今回は生き物撮影はしないでおこうと思ってやって来たヤンバルの地。主目的は展示会めぐりですから,汗だくになるのは避けたかったのです。

とはいえ,せっかく来たのだから,どうしても寄っておきたいところもあります。その1つがここ。とあるカタツムリの群棲地だったのです。で,ひとしきり探したり死殻を拾ったりして,ひと休み。展望台の方へとやって来ました。でも素直には景色を見に行かない(高いところが苦手ということも大きいのですが)。辺りの藪で何かいないか被写体探しです。

すると,足元から何かが飛び出して地面に降りました。そ~っと手を伸ばして撮影した一枚です。

この虫は,アカマツムシモドキ。図鑑には「樹上性」と書かれていますが,この時はずいぶん下の方にいたようです。この体色で葉の上にいたら,かなり目立ってしまうのではないか?とも思われます。かえって,この一枚のように土の上にいた方が目立たないんじゃないか,と思うのですが。

2019/08/12 大宜味村茅打バンタ展望台

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コブかと思えば 毛の束だった

ハスオビコブゾウムシ

被写体を求めてウロウロ。頭上の木の葉や足元の落ち葉などに,何かいないかとキョロキョロしながら歩き回ります。で,気をつけてみたのが,遊歩道沿いの手すり。この場所では金属製なのですが,陸産貝類や小型の昆虫など,いろいろなものが見られます。

この虫もその1つ。一見してゾウムシの仲間だろうと,そこまではわかるのですが,そこからは難しい。後日,ネットで絵合わせしてこれだろうと見当をつけました。ずんぐりした体型と背中(鞘翅の背面)に並んだコブが特徴的です。どうやら,ハスオビコブゾウムシ,のようです。

フヨウの類を食害するとありますので,この周囲にたくさん生えているオオハマボウからやって来たのかもしれません。ハイビスカスにもつくそうですから,県内では普通に見られる種類なのかもしれません。

…で,もう一枚撮影しようとしたところ,ポトリと落ちてフレームアウト。自然状態で撮影できたのはこの一枚になってしまいました。

ハスオビコブゾウムシ,背面のコブを拡大

室内に持ち込んで,じっくり観察&拡大撮影。すると,コブとして見えていた部分が毛の束になっていることがわかりました。というか,細かい白斑に見えているのも,全て短い毛のようです。小さな虫もよく観察すると,意外な姿を見せてくれます。

2019/08/11 南風原町

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10年かけて,ここまで来た

ヨナグニアカアシカタゾウムシ

とある集まりで,またまた南風原にやって来ました。昼食を手早く済ませて,裏山に。斜面沿いに戦跡があって,そこが観察に手頃な二次林になっています。時間もないので,手近なところで木の葉の食痕を探したり,足元には何か落ちていないかとキョロキョロしたり,被写体を探します。そうして見つけたのがこの虫,一見してゾウムシの仲間とわかります。 

でも,種類まではわからない。帰宅してから図鑑やネットで絵合わせしながら,どうやら,ヨナグニアカアシカタゾウムシらしいとわかります。与那国島固有種ですが,2009年に沖縄本島でも発見の報告があって,各地に分布を広げているんだとか。カタゾウムシの仲間ですから,鞘翅を開くことはできず,つまり飛べない。こんな小さな虫がどうやって拡散していくのだろうと思いますが,何しろ小さい(体長1㎝未満)ので,きっと公園などの植栽によって人の手で広がっているんでしょう。 

県内とはいえ,やっぱり人為的移入種。島固有の生き物は,その地に行って観察したいものです。 


ヨナグニアカアシカタゾウムシ

こちらの右側面観は翌日に同じ場所で撮影したもの。光が良く当たって,色彩がよくわかるようになりました。

2019/08/10 南風原町

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