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いったい誰が 運ぶんだろう?

ハナイバナ

雑然とした草むらって,フツーな人には草刈りの対象なんでしょうが,よく見るといろんな昆虫や小動物が活動していたり,小さな野草が花を咲かせていたり,それなりにいいものだ,とも思うのですが,あまり賛同は得られません。この場所も定期的にばっさりと刈られてしまいます。でも,その分,背の高い草が生い茂ることもなく,こうして撮影できるという面もあります。

この時,見つけたのは,ハナイバナ。直径が2mm程の小さな花の中に,ぐるっとひと回り光沢のあるものが並んでいます。その内側には何もないので,これが柱頭なのでしょうか。そうすると雄しべが見あたらない。雄花が別にあるのか,雄性先熟なのか。

さらに,こんなに小さい花だと,花粉媒介は誰がしているのでしょう。アリかな,小さなハエかな。もっとよく観察しないとわからないことばかりです。

2018/02/15 那覇市

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3+(3+5)+5

ツルソバ

被写体を求めて敷地内を散歩。フェンス沿いのあまり人の来ないところで,白い小さな花がたくさん咲いていました。

この花は,ツルソバです。今回はTG-4を使って,うんと近寄って撮影してみました。めしべの先が3つに分かれていて,「三稜形の痩果」になるというのも頷けます。藤色の葯が花弁の元の黄色と対照的で,白い花弁に囲まれてぐっと引き立ちます。その雄しべも,内側に3本,外側に5本と分かれて着いているのですね。

で,ふと湧いてくる疑問。何で6じゃないんだろう?

内側は3が基本で,外側はその2倍の6だと「わかりやすい」と思うのですが,花の発生というか,構造の進化というか,どうなっているんでしょう。

2018/02/15 那覇市

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あざとい手つき

ヤガタアリグモの雌

被写体を求めて裏の畑をウロウロ。鵜の目鷹の目で食痕のある葉を裏返したりします。

そうしているうちに,どこかからやって来た小さな影。見慣れてきたのか,もう見間違えることはありません,アリグモです。

特徴的な腹部のくびれと斑紋,ヤガタアリグモの雌です。何枚か撮影した中から,うまく合焦した一枚を選びました。この角度から見ると前中眼がとても大きくて,そろって前を向いていることがよくわかります。上顎は小さくて,しかもコンパクトにたたまれていて目立たない。そして何よりも,絶妙な角度で添えられた第一歩脚。見事にアリの触角を模しています。雄だってなかなかのもんですが,いかんせん上顎が大きくて違和感が出てしまいます。雄には選択圧がはたらかなかったのでしょうか。それとも何か重要な機能があるのか。う~ん。

2018/02/15 那覇市

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白黄緑に 紅一点

白梅にアザミウマ

先月も紹介した白梅,まだまだその姿をたのしませてくれています。いい具合にこちらを向いていた一輪をパチリと撮影。後からその画像を見てみると…花の中に何かいます。白い花弁,黄色い葯,緑の雄しべ,その中にいる小さな赤い虫。彩りとしては鮮やかな組み合わせですが,いかんせん小さすぎて,目で見たときには気づきませんでした。

この虫は,アザミウマの仲間と考えられます。葯に止まっていることから,花粉を食べているのかなと思います。野外から花を取ってくると,よく見つかるんですが,種類までは気にしたことがありませんでした。肉眼で識別できるサイズじゃないんですよねぇ。

2018/02/15 那覇市

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ホントに 鳥の羽毛みたい

マシロトリバ

もうすぐ雨水という時期になりました。今日は朝からスッキリと晴れたこともあり,昼休みの時間を使って,近場で生き物の撮影をしてきました。

イモ畑(サツマイモ)だったところでハムシを探したのですがほとんど見られず,代わりに目についたのがこの虫。真っ白な蛾です。特徴的な翅のようすから,だいたいこの仲間と見当はついたのですが,そこからは一つひとつ絵合わせで種名を確かめました。

この蛾はマシロトリバ。真っ白な鳥羽蛾,ということですね。こんなにスカスカの翅で大丈夫なのかとも思いましたが,普通に素早く飛び回っていました。

個体数も多くて,今が繁殖の時期なのかもしれません。

2018/02/15 那覇市

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