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対称性が 破れてる

オオゴマダラ,羽化失敗?

もちろん自発的,ではありませんが。

気温が24℃を越え,春を通り越して夏のような日となりました。蝶たちも次々と羽化しているようで,あちこちにこうして羽を休めている姿が見られました。

この蝶は,オオゴマダラ。でも,この個体はちょっと変。多くの場合,翅を立てて閉じ,葉陰に止まっていることが多いのですが,日を浴びるようにして翅を広げています。さらに,右の後翅の形が歪。どうやら羽化の際に何かがあって,きちんと伸びきらなかったようです。

実はこの場所,たくさんの蛹があって,次々と羽化が続いています。となると,事故に遭ってる個体も次々と見つかるのです。

オオゴマダラ,羽化失敗

こちらの個体は,謂わば「自縄自縛」。翅を伸ばしている時に強い風でも吹いたのでしょうか,自分の翅で小枝に絡め取られて息絶えていました。

オオゴマダラ,羽化失敗


こちらの個体は,落下してしまったのでしょう。懸命に歩き回っていましたが,もう飛び立つことはできなさそうです。

ホウライカガミについた蛹の数に驚かされましたが,こうした非生物的な要因による羽化失敗(減耗)もあってのあの数なんですね。

2016/01/29 那覇市

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思ったよりも 目立たない!?

オオゴマダラの蛹

最近,窓の外をふわふわと飛ぶ姿を目にすることが多くなったので,きっとあそこで発生しているだろうと,ホウライカガミが植えてあるところにやってきました。すると,あるはあるは,鈴なりの蛹。でも,もう羽化のピークは過ぎたようで,抜け殻の方が目立っていました。で,少し探して見つけた,まだ入っているのがこちらの一枚,というわけです。

「黄金の蛹」としてよく知られたオオゴマダラの蛹です。意外だったのは,こうして葉裏に下がっていると,周りの色を映して,周囲に溶け込んでいること。金ピカで目立つんじゃないかと思ってましたが,そんなに単純ではないようですね。

オオゴマダラの蛹

もちろん,こんなところでは,ぴかぴか目立ちまくり。それでも無事なのは,警戒色なのでしょうか。

ちなみに,これもよく知られたことですが,この金色は構造色なので,羽化が終わればご覧の通り。まだ詳細はわかっていないこともいろいろあるようですが,物理化学的な不思議もいっぱいで,「最後になるまで疑問です」です。

オオゴマダラの羽化

2016/01/29 那覇市

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