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目の付きどころがちがう

リュウキュウヒメオカモノアラガイ

午前中,強い降りが続いたので,昆虫はいないだろうな,でもひょっとしたら,とカメラ片手にウロウロしてみました。案の定,コンクリの壁を登っているカタツムリを見つけることができました。

このカタツムリはリュウキュウヒメオカモノアラガイ。渡名喜島での観察を紹介したときは「リュウキュウオカモノアラガイ」としましたが,「-ヒメ-」を入れた方が良いようです。和名も難しいです。

さて,オカモノアラガイ類は柄眼類,モノアラガイ類は基眼類。大まかに言うと目の付いているところがちがう,ということで。

この一枚,逆光になっているので軟体部,特に後端のつくりが透けて見えているようです。そんなところもおもしろい一枚になりました。

2015/08/10 那覇市

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警戒色が 薄れてる

フタオビミドリトラカミキリ

ヨツスジトラカミキリを撮影して,すぐ横に移ると,姿形のよく似た虫が…だがしかし,色が全く違う。微妙な色合いの緑は,周囲の葉の茂った環境へ溶け込む擬態なのか。トラカミキリ類はいろんな種類に分化していることを知識としては持っていましたが,実物を見ると,疑問がいっぱいわいてきます。ハチ,特にアシナガバチやスズメバチに擬態しているということじゃなかったのか,と。

このカミキリムシは,フタオビミドリトラカミキリ。写真をTwitterに投稿したら,すぐにご教示いただきました

県内で観察できていないのはなぜだろう,と考えて,おそらくこの種の活動時期に野外へ出られていないため,と思い至りました。う~ん,いかん。でも,オンシーズンは駐車も難しくなるし。ともあれ,海岸林の探索は今後の課題です。

2015/07/30 勝浦市吉尾

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こんなところにも

ヨツスジトラカミキリお目当ての施設が閉鎖中だったので,踵を返してやってきた第2候補の千葉県立中央博物館分館の「海の博物館」。外房の海で鍛えられた身としては,ずっと気になっていたのです。常設展と収蔵資料展と堪能して,お次は撮影。あたりの植え込みで被写体探しです。

すぐに目に飛び込んできたのが黄色の目立つこの虫。これってトラカミキリなのかなぁと考えながら撮影していたのですが,あとから調べるとトラフカミキリというのが標準的なようです。トラカミキリ類はあるけど,トラカミキリとは言わない,ということです,複雑ですね。


それで,この虫の正体はというと,ヨツスジトラカミキリ。これまで2006年渡名喜島2007年糸満市でも撮影していました。そのことは覚えていても姿形の特徴はすっかり忘れていました。というか,沖縄で見られる昆虫の県外での分布状況までは把握できていないというのが正直なところ。図鑑によると,ごく普通の種類のようですし。

2015/07/30 勝浦市吉尾

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これは小さい 姫サイズ

トウキョウヒメハンミョウ

これもまた,思いがけない出会い。

気付いたときは,小さめのサイズと灰色の体色,ちょっと飛んでは止まるを繰り返す行動かだ,てっきりハエだろうと。でも,よく見ると違う。ご覧の通り,ハンミョウだったのです。

これまでに観察してきた種類より明らかに小さい。でも,斑紋などはおなじみの柄。出先だったもので図鑑が手元になくて,種類は何だろう,とTwitterに投稿したところ,トウキョウヒメハンミョウとご教示いただきました。


トウキョウヒメハンミョウ

同属のリュウキュウヒメハンミョウによく似てますね。よ~くみると,鞘翅は緑っぽくて,頭部と胸部はやや臙脂色がかっている。複眼は茶色っぽい。地味な配色だけど,味わい深いなぁと思います。

2015/07/30 鴨川市小湊

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こんなとこにも アカタテハ

アカタテハ

というか,分布範囲が広い上に,街中から郊外まで環境も選り好みしないという種類のようですが。

久しぶりに関東までやってきたので,ちょっと奮発して外房まで足を伸ばしました。いくつか目的があったのですが,その一つが当地の某施設でとあるカードをいただくこと。

だがしかし,何と臨時休館。しかもかなり前から。事前に調べておけば,無駄足しないで済んだのに。

でも,そこは気を取り直して,被写体探し。すぐに目に入ってきたのが,この蝶,アカタテハ,というわけです。

渡名喜島産の個体でもほとんど同じ構図で紹介しました。ところ変われば…とならないのを見ておくことも大切ですね。

2015/07/30 勝浦市芳賀花立山

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塩分過多には ならないのかな?

アオスジアゲハ,吸水行動

久しぶりの磯歩き。当時と違って,今は植物や地質にも目が向きます。言い換えると,常にキョロキョロ,足元注視の磯乞食モードから,上も横も,とにかくキョロキョロ被写体探しです。

この一枚もそうして気づいたもの。真っ黒な砂が堆積していたので,砂鉄(磁鉄鉱)は入っているか,輝石や角閃石なのか,としゃがみ込んでいるところに視界の隅を横切る影。アオスジアゲハです。

以前,渡名喜島産の個体を紹介したときは,なかなかとまってくれない,と書いているんですが,このときは,砂浜でじっとしていました。こちらに気づいて飛び立っても,すぐに戻ってくる。話に聞いていた吸水行動です。この場所は山側から淡水の流入もあるんですが,それにしても塩分が多そう。ヒルギ類やウミガメみたいな塩分排出のしくみを持っているのでしょうか。

2015/07/30 鴨川市実入

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見かけだけなら そっくりさん

アブラゼミ
蝉をねらってやってきた街中の公園。夕暮れも近づいてきているのですが,蝉たちは元気に鳴いていました。たいてい,木立の中で薄暗く,なかなか撮影しにくいのですが,一頭が明るいところへ飛び出てきてくれました。

この蝉は,おなじみアブラゼミ。東京下町では最も普通と言える種類でした(今は見られる種類が増えたので)。わたしたちの頃は,蝉捕りといえば,この蝉でした。

ところで,沖縄本島でよく見られるリュウキュウアブラゼミ(南城市産)とは同属別種となっています。鳴き声は全く違っていますが,その姿は。う~ん,識別点がわからない。写真だけを示されたら,同定できる自信なし,です。

2015/07/29 東京都荒川区荒川自然公園

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たしかに 張り出し 顕著です

ニイニイゼミ

久しぶりに夏の東京へやってきました。人工的な環境ですが,それなりに生き物も見られるらしい公園で被写体探し。ねらいはミンミンゼミだったのですが,意外な蝉も見つけました。

この蝉は,ニイニイゼミ。最近,鳴き声を聞かないなぁ,なんていう話もあったのですが,調べてみると,その数は回復傾向なんだとか。街中でもいろんな種類の蝉がいて,今の子どもたちがうらやましいです。

ニイニイゼミ
県内に分布するクロイワニイニイ(渡名喜島産)に比べると,複眼の後ろ側にある張り出しが目立ちます。ほとんど三角形に尖ってます。体色も薄汚れたような灰色で,いかにもニイニイゼミらしい個体です。

2015/07/29 東京都荒川区荒川自然公園

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憧れの みどり色

ミンミンゼミ

東京を離れてからずいぶん時間がたちました。テレビ中継など見ていると,街の自然もだんだん変わってきているなぁ,と感じることがあります。わたしにとって,その象徴がこの蝉,ミンミンゼミです。

わたしが育った頃は,東京の街中には全くいなくて,ずっと郊外,海沿いの地域まで行かないと声が聞けない,特別な蝉でした。が,今は,ごく普通種になっているようです。高温には弱いということなので,単純にヒートアイランド現象が進んだから,とも言えそうにないし,不思議な現象です。

今回,久しぶりに夏の東京ということで,その姿を見て声を聞くのをたのしみにしていました。が,あまりに普通。道沿いに木の低いところにも止まって鳴いている。

でも,わたしにとっては,いろんな意味で憧れだったのです。撮影できてよかった。

2015/07/29 東京都荒川区荒川自然公園

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思いがけない出会い その2

さは1~2mm程の濃い焦げ茶の点。撮影したものを拡大表示して,やっと正体がわかりました。何と,

それに気付いたのは,何か小さなものが弾けるように視界から消え去ったから…。さらに,足元をよく見ていると,一回り小さいものも含めて,いくつも跳び回っていました。大きさは1~2mm程の濃い焦げ茶の点。撮影したものを拡大表示して,やっと正体がわかりました。何と,ノミバッタ,です。

湿った場所に生息する,と書かれていたはずなのになぁ,と思いつつも,しゃがみこんで辺りを見回すと,いる。ごく限られた範囲なんですが,サイズがサイズだけに,かなりの数。植栽の間の敷石の上,その周りの苔が生えてる土の上。かなり乾燥する場所に見えるのですが,とにかく驚かされました。

で,荷物を放り出してさっそく撮影。ですが,もう,陽も傾いてきてる頃だったので,出来栄えはいまいち。Twitterに投稿したのがその時の一枚です。

が,納得できないので,撮り直しにまたやって来たのが,この一枚というわけです。

やや斜め後ろからになっていること,頭部にピントが合ってないこと,などなどいろいろありますが,わたしの腕では動きまわる小さな対象はこの程度。次は,ぜひ,地元・沖縄で見つけてみたいものです。

2015/08/01 東京都荒川区荒川自然公園

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