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白ならイエメン,黄ならドイツ

フタイロヒバリ

夜更けの駐車場。白い壁に赤と黒。とっても目立っていました。実は,このすぐ横が芝の植栽。そこから飛び出てきたのだろうと想像できます。さて,その正体は?

バッタ,とは思わないのですが,コオロギかマツムシか。よくわからないまま,Twitterに投稿したところ,すぐにご教示いただきました。真に,ネット時代のありがたさ,であります。

この虫は,フタイロヒバリ。ヤマトヒバリと同属の移入種のようです。県内にも広く分布しているようなんですが,これまで気付いていませんでした。この色彩ですから,出会えば必ず撮影していると思うのですが。やっぱり,この種の生息場所に赴くことが乏しい,ということなのでしょう。いろんなフィールドを見つけたいものです。

ところで,和名の「フタイロ」とは,どの色なのか?胸部を中心とした赤は特に目立つので,これは入るでしょう。

もう一色は?

腹部と翅の先端側の黒?

それとも,腿節の白(黄)?

命名者は,どちらに注目したのでしょうかね。

2015/05/31 那覇市

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赤銅色は この色か

ツツサルハムシ

新規購入カメラのテスト,遠出することもできず,街中で被写体を探します。今日は植栽のオウゴンガジュマルにたくさんついていたツツサルハムシです。

パッと見た感じでは全身緑色なんですが,照明を当てると,こんな感じになるんですね。これが「赤銅色」ということのようです。ということで,以前,茶色がどうもで紹介したハムシはまったくの別種ということに。また調べ直さないといけません。

ハムシの季節と書いた通り,5月はハムシ類が活発に活動しているようです。こちらの一枚は,葉を齧ってそこから染み出す汁を吸っているところのようです。

ツツサルハムシ,吸汁

2015/05/31 那覇市

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じっとしてれば ここまで写る

ニジュウヤホシテントウ

今日は土曜日,仕事は休み。そこでさっそく,新しく手に入れたカメラのテスト。この機種に決めたポイントの一つ,フォーカスブランケットのテストです。テリミノイヌホウズキにとまっていたニジュウヤホシテントウです。これまでは,2005/08/24 渡名喜島2004/05/17 渡名喜島で観察してきました。

これだけ近づいて大きく撮影できると,葉の表面を削り取るように食べていることもわかります。その分,ピントが全体には合わなくなるのですが,そんな時には深度合成モードというのを使うことになりそうです。まだまだテスト中のこのカメラ,早く使いこなして,いろいろ撮影対象を広げたいです。

初出はこちら

2015/05/30 那覇市

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黒星2つ どこ行った?

ハラビロヘリカメムシ,左側面

ハラビロヘリカメムシ,正面

海岸近くの植栽で,被写体を探してウロウロ。葉の隙間を飛び回る小さな虫を見つけました。

この虫は,,,ヘリカメムシの仲間。よく似た種類にホシハラビロヘリカメムシというのがいるのですが,その種の特徴は背面に左右並んだ2つの黒点。で,この点がないものは,ハラビロヘリカメムシというのがいて,それかとも思うのですが,こちらは沖縄には分布しないようです。

う~ん,難しい。撮影した後の絵合わせだけでは,なんとも決め手に欠ける。

ここでは,明瞭な黒点がないのでハラビロヘリカメムシとしておきます。

ハマササゲ

観察した植栽は,ハマササゲによって,半ば覆い尽くされていました。生息しやすい環境なのかもしれません。

2015/05/20 南城市安座真

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黒斑十二 +1

ジュウニマダラテントウ

海岸近くの植栽で生き物探し。あれっ!?っと驚くものに出会いました。

この虫はジュウニマダラテントウ。同じ南城市志喜屋で200年7月2012年8月と観察しているのですが,いずれも餌植物のウリ類の葉上でした。

この場所には,ウリ類,無いぞ。近くのゴーヤー畑から飛んできたのでしょうか?

今回の撮影では,ほぼ正中背面から観察できたので,和名の通り12個ある黒斑がよくわかります。ちょっと見返りで右複眼が写って,ジュウサンマダラになりました。

2015/05/20 南城市安座真

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赤が見えずに 緑で決定

マダラバッタ

草むらで被写体を探していると,足元から飛び出すものが。ちょっと大きめのバッタです。これは撮らねば,とその姿を追っていくと,敷地境界の杭の上で,うまい具合に止まってくれました。そぉ~っと近づき,フラッシュを焚いてとった一枚です。

このバッタは,マダラバッタ。一番の特徴は後脛節に赤い部分があることのようですが,このポーズでは隠れてしまって見えません。そこで,次なる判断基準は前翅の根元あたり,縁にあるという,緑(緑~黄緑~黄白まで変異があるようです)の線。この個体は体全体が緑色っぽいので目立ちませんが,褐色型の個体では,とても目立つ特徴になっています。

ところで,「マダラ」はどこの斑紋に注目したのでしょうか?

2015/05/20 南城市安座真

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狩人たちも 集まるところ

シオヤアブ,オス

この一角は虫が多いなぁ,なんて思いながら,被写体を探しては撮影。

すると,視界を横切る,ちょっと大きめの影。止まったところを探しに行くと,特徴的な腹部先端の白毛の房。シオヤアブ,です。

つくば市での観察で紹介したように,この,白い毛の房は雄の特徴。しばらく辺りで撮影を続けていると,雌個体も見つけられました。

捕食者がこれだけたくさんいるということは,餌になるものがそれだけ豊富,ということですね。

シオヤアブ,メス

2015/05/20 南城市安座真

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またしても 邪魔してしまいました

オキナワイモサルハムシ

所要でやって来た安座真の海岸。休憩時間になると,さっそく被写体探し,です。波打ち際が目の前,ということもあって,植栽とグンバイヒルガオが渾然一体となって,こんもり盛り上がっているところがありました。そんな中で見つけた一枚です。

この虫は,オキナワイモサルハムシ。2013年5月の観察でも交尾行動でした。つくづく,5月はハムシの季節,ですね。

2015/05/20 南城市安座真

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奴だ,奴が来たんだ

ツノメチゴガニ,赤っぽい個体

例の赤い奴です。

通常個体の3倍素早くウェービングしていた,ということはありません。

ツノメチゴガニ,ずいぶん赤っぽい個体もいるんですね。

2015/05/04 那覇市大嶺海岸

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舞い踊るのは お稚児さん

ツノメチゴガニ,ウェービング

埋め立て工事の影響が気になる大嶺海岸。その一角,この場所は荒い砂浜,サンゴ片や貝殻が主な堆積物になっています。そんな場所で見られるのが,このカニ,ツノメチゴガニです。

一見,何もいないのですが,腰を落ち着けてしばらくすると,出てくる出てくる。小さな体で精一杯背伸びしてウェービング。まるで,バンザイしてるみたいです。

ツノメチゴガニ,繁殖行動?

ちょっと離れたところでは,2匹が手(鋏脚)を取り合って,ダンスしているみたい。もちろん,繁殖に関わる行動なんでしょうけれど。

2015/05/04 那覇市大嶺海岸

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見れば見るほど キイロいぞ

キイロサナエ?

県民の森の渓流コース,その名の通り水辺へと続く道が林の中を通っているのですが,当然のことながら,まずは下り,です。

もうすぐ水場,というところで何かいないかと見下ろすと,いましたいました。ちょっと大きめのトンボです。まだ距離があったのですが,珍しく真上からの角度でしたのでパチリ。まぁ,トンボなら情報も多いし,同定できるだろうと考えていたのですが,,,

このトンボ,見れば見るほどキイロサナエ,に見えてきます。

だがしかし,県内には分布しない。各地でも減少が続き,環境省RDでは準絶滅危惧(NT)。分布の中心は西日本,中国四国地方なんですかねぇ。

なので,たぶん,キイロサナエではありません。きっと。では,何?

2015/05/02 恩納村県民の森

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人間の手が 触れまくり

オキナワカミキリモドキ

たぶん,きっと。ついつい触っちゃうんでしょうね。小さいし,キツい色もしてないし。

林の中で見つけた小さな虫。オキナワカミキリモドキです。「カミキリモドキ」で検索すると,トップページに出てくるのは被害のことがほとんどですからね。どうやら,積極的に体液を吹き出すようなことはしないらしいのですが,触らぬカミキリモドキに祟りなし,ということで。

鞘翅の緑がとてもキレイだったのですが,薄暗い林の中,フラッシュを焚いたら,どうにも微妙な色合いになってしまいました。ここら辺の腕も上げたいところです。

2015/05/02 恩納村県民の森

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黒と白の対比

オキナワクマバチ

被写体を求めて,カメラ片手に林の中を散策。目線は足元や葉裏に向いていて,頭上はお留守,という状態です。そんな時に聞こえてきた,ぶ~ん,という羽音。見上げると,大きな黒いハチが花の周りを飛び回っていました。

このハチは,オキナワクマバチ。渡名喜島での観察でも,重い体で花に掴まっている姿でした。飛び回ったり歩き回ったりで,少しでもじっとしてくれるのは,こうして蜜を吸う時だけなので,こんな場面になってしまいます。

全身真っ黒で羽だけ茶色。脚には花粉がいっぱいついています。となると,対比じゃなくて,白・黒・黄色のトリコロールですね。

2015/05/02 恩納村県民の森

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5年前から 拡散中

タイワンハムシ

通い慣れた県民の森・渓流コース。生き物たちも見慣れてきて,定番化,してきているのですが,それでも新たな出会いがあります。この一枚も,見慣れないなぁと撮影した一枚。

緑色でちょっと大きめのハムシ。手持ちの図鑑に載っていたオオミドリサルハムシとはちょっと違うみたい。さらにいろいろ調べて,ようやく正体がわかりました。

このハムシは,タイワンハムシ。最近沖縄にやって来た外来種だそうです。本島北部で繁殖して,南部へ飛来するんだとか。餌植物があれば,定着するんでしょうね。リンク先にあるように,樹木が丸坊主になるほど食害が激しいと,駆除対象になってしまうかも。

緑の体と明るいオレンジの脚が見事に対照的で,かなりカワイイ部類だと思うのですが,どうでしょう。

2015/05/02 恩納村県民の森

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大人になると 緑色

ギンボシザトウムシ

これまでに何度も訪れている県民の森・渓流コース。生き物たちも,いつもの種がいつもの場所にいる,という感じで安心して(?)フィールドワークできます。定番化してしまって,なかなか新しい種に出会えない,ということでもあるのですが,見慣れたはずの種類でも,ハッとさせられるときもあります。

この一枚も,そんな意外性があって撮ったものです。このクモみたいな生き物はギンボシザトウムシ。これまでにも何度も何頭も見てきているのですが,この個体は腹部が緑色に輝いていて,これは珍しい!と撮影したものです。

ところが,こちらのページによると,この緑の金属光沢は成体の特徴なんだそうです。それに比べて幼体では黒地に白斑,,,つまり,以前観察した個体,そのものということになります。

う~ん,今度,しっかり観察&撮影しないといけませんね。こんな変化があるなんて,全く気付いていませんでした。

2015/05/02 恩納村県民の森

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木陰でキラリ 白と瑠璃

タシロルリミノキ,花

県民の森の自然観察遊歩道,手入れの行き届いた林の中をめぐる1000mほどの観察路です。わたしのオススメ,渓流コースは全長が800m,アップダウンもそれほどきつくないし,その割には,暗くてジメジメなところから水音軽やかな流れのほとり,斜面沿いの階段と変化があって,いろんな生き物に出会えます。

この一枚は,林の中の低木に咲いていた白い花。節ごとに葉の付け根に固まって,たくさん咲いていました。ちょうど時期なのかもしれません。この花はタシロルリミノキ。別名としてリュウキュウルリミノキというのが挙げられていて,どちらが標準和名なのかよくわかりません。

タシロルリミノキ,果実

この名の「瑠璃実ノ木」というのは,ご覧のとおり,鮮やかな瑠璃色の果実をつけるから。何故か,この株のこの節にだけ果実が残っていました。

さてこのルリミノキの仲間(属),属までの同定はそれほど問題ないのですが,種がわかりにくい。葉脈の走り方とか,茎の毛のようすとか,どうも…。この2枚の個体も同種なのかどうか,タシロ-で正しいのかどうか。難しいです。

2015/05/02 恩納村県民の森

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2つの凸が ポイントです

ミナミヒメシオマネキ,正面から

ルリマダラシオマネキを求めてやってきた,大嶺海岸の泥岩露頭。侵食されやすさにちがいがあるのか,間隔の広い洗濯板状になっています。その溝の中には,削られた泥とサンゴ礫の混合物。そこかしこに泥団子と円い穴があって,これは期待できそうと腰を下ろしてじっと待っていました。

すると,あちこちから出てきます,シオマネキ。ルリマダラか!と撮影してみると,どうも違う。瑠璃っぽさが全くないのです。後からよく見てわかりました。何と,ヒメシオマネキ,です。

もっとも,2010年に新種記載されたそうで,正しくはミナミヒメシオマネキ,になるようです。特徴はオレンジ色になったハサミの下側に2つの歯があること。色合いのよく似たヤエヤマシオマネキのハサミと比べると,その特徴がわかるかと思います(ホントは,もっといろいろ比べなくちゃいけないのでしょうが,わかりやすい識別点はココ)。

ミナミヒメシオマネキ,背面から

こちらは,背面から。ツルッとした甲羅と360°見渡せる眼が印象的です。

このシオマネキ,以前,億首川で観察したことがあって,開けたマングローブなどの泥っぽいところにいるのかと思っていたので,こんな場所で出会えたのには驚かされました。

参考サイト「原色蟹類生態図鑑」のミナミヒメシオマネキのページ

2015/05/04 那覇市大嶺海岸


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貝の肩車

イボタマキビ,肩車してる

もちろん,親子じゃないでしょうけど。

以前紹介したときも,狭い範囲に集まっている姿でした。やっぱり,何らかの意義があるんでしょうね。小さな方の個体は,熱くなる基盤岩から少しでも離れられて,ちょっとは温度の低い環境で過ごせるのかもしれません。

この貝は,イボタマキビ。外房の海で自然観察を始めた頃は,憧れの貝の一つでしたが,当地では,それこそ掃いて捨てるほどいる極普通種。有り難みも何も無いとも言えますが,それは観察や調査・実験がしやすいということでもあるな,とも思います。

2015/05/04 那覇市大嶺海岸

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この地を守っていけるだろうか

ルリマダラシオマネキ

大型連休もちょうど真ん中。埋め立て工事の影響が気になる大嶺海岸へやって来ました。お目当ては,この場所で何種も観察できていたスナガニ科のカニたち。以前観察したポイントがどうなっているか,まだ生息しているか,気になっていました。

お目当ての一つがこのカニ。空色の甲羅に濃藍色の斑点,ハサミは赤と橙。島尻層群の泥岩が露頭しているところに暮らしているので,その鮮やかな色彩がとても目立ちます。この場所では,複数のサイズクラスが観察できました。どうやら,新規加入も継続しているようです。

このカニは,ルリマダラシオマネキ。8年前に,この場所で生息していることに気付き,とても驚きました。その時は,淡黄色が主体のメス水色の地に藍色の斑点が美しいメスを紹介しました。もっと前,1996年の宮古島での観察のような個体を撮影したかったので,この一枚には大満足です。やはり,かなり警戒心が強く,30分以上粘ってここまで。これ以上,体を出すことはありませんでした。

ルリマダラシオマネキ

こちらは,ちょっと離れたところで活動していた青味の少ないオス個体。そんなに広くはないこの生息地,工事の進行によって,どう影響をうけるのでしょうか。

2015/05/04 那覇市大嶺海岸

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花が開いて,素性がわかる

コモウセンゴケ,開花

県民の森の自然観察遊歩道,渓流コースの終わりは沢筋から一気に斜面を登って舗装された林道へと出ます。何故かこの日は車両通行止めになっていて(大型連休のためか?),のんびりと移動できました。

その林道が尾根に沿って曲がっているところ,陽の当たるその法面に,赤い植物が群生していました。何と,コモウセンゴケです。こんなところにも,生息地があるんですね。もっと北の方,名護以北へ行かないと見られないものと思い込んでいました。

そして,この群落,ちょうど時期が良かったのか,たくさんの花が咲いていました。こんな花を見ると,~コケ,といっても種子植物なんだなぁとよくわかりますね。

2015/05/02 恩納村県民の森

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やっと会えたね 第2弾

ミドリナカボソタマムシ

久しぶりにやってきた県民の森。大型連休まっただ中,というのにひっそりと静まり返って,カラスの鳴き声だけがもの悲しく響いていました。

それはさておき,そそくさとお決まりの渓流コースへ。一通り,撮影しながら歩いて,デジカメのバッテリも切れ,コースも終わり。舗装された林道に上がって出発点へと戻ります。

そこで,見えたアカメガシワ。まぁ,念のためと思って近づいてみると,,,何と,いました,この一頭だけ。図鑑で見るたび,気づく大きさだよなぁと,なぜ見つけられないのか不思議に思っていたタマムシです。

小さくて美しいこの虫は,ミドリナカボソタマムシ。写真上部の穴は後食の跡でしょうか。あまり動かないので,葉の角度を変えて撮影していたら,隣のちょっと遠くの葉に移ってしまいました。周辺の葉をよ~く探したけどこの一頭だけ。生息密度が低いんでしょうか。それとも探し方が悪いのか。ともあれ,来てヨカッタ,と思える一枚になりました。

ミドリナカボソタマムシ

こちらは角度を変えた一枚。タマムシらしい大きな複眼です。

2015/05/02 恩納村県民の森

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