« 2012年7月 | トップページ | 2012年9月 »

瑞兆となるかな

彩雲に大型ヘリのシルエット

台風が過ぎ去って一日,夕焼け空が虹色に輝いていました。初めて見た彩雲です。

この状況に気づいたのは,運悪く運転中。もうすぐ目的地だったので,ぐっと我慢して,停車したら,すぐにカメラを掴んで撮影に。でも,こういった現象は,刻一刻と変化してしまって,見つけた時の様子は,二度と現れないですね。

選んだ一枚は,偶然通りかかった大型ヘリのシルエット。コントラストが引き立つかな,と思います。

この現象,県内各地で見られたようで,翌日の新聞にも取り上げられていました。
「雲に虹の彩り「彩雲」那覇で観測」沖縄タイムス
与那原町での観察

2012/08/29 那覇市

| | コメント (0) | トラックバック (0)

一緒に チュウチュウ

チャバネセセリ

この日撮影に来たこの場所は,公園として遊歩道が整備されています。でも,ここまで入ってくる人は殆どいないようで,舗装された道も苔むして落ち葉が積もっています。そして,頭上を覆う木々の梢と相まって,市街地から直ぐなのに,随分静かな林の中です。そこかしこに,墓地や壕の跡もあって,グッとくる雰囲気です。

このため,昼までも,どうしてもフラッシュ撮影になってしまい,白飛びやらカラーバランスやらの調整が難しいです。

この一枚も,いろいろレタッチして,人の見た目に近づけました。

撮影の時は,この蝶だけを狙って,何枚もシャッターを切ったのですが,偶然,小さなハエが入り込んでいました。

この蝶はチャバネセセリとしておきます。この仲間の同定は,ちょっと難しいので,翅の畳み方(と白斑)で,決めてしまいました。

クワズイモの葉に落ちた鳥の糞に口吻を伸ばしています。花の蜜だけでは足りなくなるミネラル分を採っているのでしょうか。


2012/08/21 糸満市真栄里

| | コメント (0) | トラックバック (0)

これも一つの,マイナー落ち!?

シジュウカラ

今日は最後の夏期休暇。いろいろ社会的な用事を済ませて撮影に。近場で何か見られそう,ということで,真栄里の公園を選んでみました。が,あちこちで片降りしているためか,蒸し暑いこと。さらにヤブカの大群に襲われて,のんびりじっくり撮影とはいきませんでした。虫よけをまんべんなく振り掛けたので,刺されたのは少なかったのですが,薬の塗っていない顔面にまとわりつくので,全く閉口しました。

さて,そんな蚊を追い払いながら,撮影できたのがこの一枚。彼方の梢にやってきたシジュウカラです。ちょこまか飛び交うので,なかなかいいカットで撮影できませんでした。このカットも,特徴的な胸腹部の黒縦線が捩れてしまっています。手元の図鑑では種小名がmajor とあるのですが,いろいろあって,minor に変更されたようです。そこら辺のことはWikipediaさんを参考にしました。

2012/08/20 糸満市真栄里

| | コメント (0) | トラックバック (0)

見合って 見合って 再び

ジュウニマダラテントウとウリハムシ

この日は,淡水産のエビ・カニ類を求めて本島南部巡り。知人に観察ポイントを教えてもらいながらのフィールドワークです。とはいっても,どこも,これまで訪れたことのある場所でした。自動車でアプローチできるところは,大概回ってるってことですね。

で,そんな水場の横にあったカボチャの畑で見つけたのがこの一枚。ジュウニマダラテントウウリハムシです。どちらもウリ類の葉を食害するということで,こんなに齧らせてしまっていいのか,というくらいたくさんいました。

前回の見合って 見合っても同じように餌植物の上でした。ネタの使い回しというか,変わらないなぁ,ということで。

2012/08/14 南城市知念・志喜屋

| | コメント (0) | トラックバック (1)

終わってみれば,ニッコリウィンク

120814moon_venus今朝,というか未明というか,金星食がありました。沖縄本島は南限線が通っていて,いわば部分金星食という状態。事情が許せば,食分0.5になるあたりへ出かけて撮影,としたかったのですが,天気予報も悪いしなぁということで,近場で見ることにしました。食が起こる時の金星高度も4°程と大変低く,そもそも稜線やビルの上に出てくるのか,といった心配もありました。

で,その時刻に起き出してみると,案の定というか,月は雲の中。雲が薄くなったところにチラチラと月光が覗くといった状態でした。

この一枚は,食が終わった後,午前3時40分頃の撮影です。こうなってしまうと,ただの月金会合ですね。それでも,「片目ウィンクしてるみたい。」といってくださる方もいて,撮影しといてよかったな,と思いました。空の笑顔の撮影は,これで2回目となりました。

2012/08/14 那覇市

| | コメント (0) | トラックバック (0)

にじの世界に入り込み

ニジゴミムシダマシ

自然豊かなこちらの施設,斜面の上に立地していて,下に降りていく道が遊歩道となっています。一応整備されている様子ですが,ほとんど通る人もいないようで,落ち葉がふかふか,倒木があったり,蜘蛛の巣をかき分けたり,といった塩梅です。それだからこそ,出会える生き物もあるわけで,こちらとしては,願ったり叶ったりなんですが。

この一枚は,シダの葉上で縮こまっていた小さな甲虫。虹色に輝く鞘翅に縦の筋がはっきりと分かります。大きさや見つけた場所から,ハムシの仲間かなぁ,と考えて撮影しました。ところが,帰ってから調べてみると,どうやら別物。ゴミムシダマシの仲間のようです。

で,よく似た種がたくさんあるようなのですが,図鑑との絵合わせで,ニジゴミムシダマシに同定しておきます。こんな事なら,もっと注意深くピントを合わせて,頭部もしっかり写してくればよかった,と悔やまれます。被写界深度が浅いので,ピントが合っているのは背中の一部と足先のみ。その背中に,撮影しているわたしの姿が写り込んでいます。

本来,枯れ木などにつくようですから,次回は,そんな環境も要チェック,です。

2012/08/01 南城市玉城字玉城

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ちょっと贅沢な食べ方してる

オキナワイナゴモドキ

この日は,水場を求めて本島南部巡り。この周辺では,湧泉からの湧き水を利用して,クレソンなどの栽培が盛んです。そんな畑で見られた光景です。

田芋(水芋)の葉にバッタが群れています。そ~っと近づくと,かなり寄っても逃げません。で,じっくり観察できました。何と,葉の表面を削り取るように齧っているのです。すぐそばには,まだら模様の小さな個体。別種かなぁ?でも翅が短いから,幼虫かもしれないなぁ,などと考えながら,とりあえず撮影。帰ってきてから,同定を試みました。

このバッタは,オキナワイナゴモドキ。イナゴじゃないか,とも言えるし,モドキだから違うとも言えるし。なんともビミョーな和名です。分類的にはバッタ科の一員。水田など湿地近くで見られる,ということで,生息環境が限られる種類のようです。同定の決め手は,まだら模様の幼虫でした。

2012/08/04 南城市玉城垣花

| | コメント (0) | トラックバック (0)

昔の名前で出してみた

トゲオオハリアリ

田舎,というには語弊がありますが,自然の豊かなこの施設では,街中では見かけない生き物と出会うことができます。このアリも,その一つ。コンクリの柱を行ったり来たり,2階に餌場があるのか,というほど忙しなく動き回っていました(この一枚は登っているところを撮影し,90°右回転してあります)。

黒い体で1cmに迫る巨体,以前にも紹介したトゲオオハリアリです。このアリ,手持ちの図鑑に従って,学名をDiacamma rugosum としていたのですが,新たに入手した資料によると,「少なくともrugosum ではない」として,Diacamma sp.とされています。「種の認識には分子レベルでの系統解析が必要であろう」とのことです。和名はそのまま変わらないようですから,今回は,そのままで掲載,ということに。

参考資料
寺山 守・高嶺 英恒・久保田 敏,2009.沖縄のアリ類

2012/07/31 南城市玉城字玉城

| | コメント (0) | トラックバック (1)

視線はこちらを向いている

ヒメクダマキモドキ

自然がいっぱいのこの施設,建物の周囲で,簡単に生き物を見つけられます。この一枚は,窓のサッシに止まっていたもの。甲高で薄い体はキリギリスやクツワムシの仲間ですね。

翅脈のようすから,以前紹介したヒメクダマキモドキだとわかります。よく似たサトクダマキモドキとの識別点はこちらに載せました。

それにしても,やっぱり複眼中の黒点が,まるでこちらを睨みつけているような位置にあります。もちろん眼球ではないし,瞳があるわけないので,視線が気になるヒトとしての勝手な想像なんですが,必ずこちらを向いているように感じられるということは,複眼の構造に,この黒点の成因があるのでしょうか。

2012/07/31 南城市玉城字玉城

| | コメント (0) | トラックバック (0)

4本脚に見えるのは

オオゴマダラ

二日続きでやってきた玉城のこの施設。離れ際に気づいたところで,パチリと撮影できました。この蝶は,オオゴマダラ。最近は放蝶なんてことが盛んに行われていて,色々心配でもあるんですが,野外で落ち着いていることに出会えなくて,未撮影だったのです。この一枚も,施設の「いかにも」というホウライカガミの植栽にやって来たところでした。

以前紹介した,リュウキュウアサギマダラと同様に,前脚は折り畳み,しまい込んでいるので,4本脚に見えますね。トンボの仲間も同じような止まり方をします。前脚を使わないことに,何か有利な点があるのでしょうか?

2012/08/01 南城市玉城字玉城

| | コメント (0) | トラックバック (1)

ウチナーグチでは「海を歩く人」

ハシリグモ属,水際で待機

ハシリグモ属,水際で待機

ハシリグモ属,水際で待機

うみあっちゃー,つまり漁師さんのことですね。ここは淡水ですけど。

この日は,水場を求めて本島南部巡り。本島南部は島尻層泥岩を琉球石灰岩が不整合に覆う構造なので,各所で湧き水が見られるのです。

で,例によって,被写体を探していると,水際に大型のクモ。それも,アチラコチラに何個体も。半身を乗り出す,といった感じで静止しているのは,獲物を待ち伏せしているところなのでしょうか。水面に落ちてきた昆虫などにアメンボのように駆け寄るのか,近づいてきた小魚やオタマジャクシを捕まえるのか,狩りの場面は観察できませんでしたが,一度見てみたいものです。

室内に戻って,いろいろ調べるのですが,どうにも種名がわかりません。ハシリグモ属だろうと思うのですが,決め手なし,です。これも絵合わせの限界,ということで,種名は不明のままで掲載です。

2012/08/04 南城市玉城垣花

| | コメント (0) | トラックバック (0)

やっぱり,これも 赤ちゃんなのか

カメムシ類一齢幼虫

タマムシの撮影を終えて,ふと顔を上げると,植ますに竹が植栽されていました。で,その幹についていたのが,こちらです。左下の白いのが,わたしの指先で,かなり小さなものです。2枚撮影したところで,一斉に右上方面へ向かって移動を始めました。

これは,おそらく孵化直後のカメムシ類一齢幼虫。種類,というか属や,科もわかりません。これまでも,こうした孵化直後の幼虫の群れはミヤコキンカメムシニジュウヤホシテントウで観察してきました。しばらく静止したあと,分散するのか集団移動するのか,いろいろ戦略がありそうです。

2012/07/31 南城市玉城字玉城

| | コメント (0) | トラックバック (0)

黒いところに 目が行かない

ヤマトアシナガバチカメラ片手に遊歩道をウロウロ。すると,目に留まる小さな生き物。いつもの,お決まりの撮影パターンです。この時見つけたのは,アシナガバチ。ずい分,茶色っぽいなぁ,などと思いながら,恐る恐る手を伸ばして撮影しました。

後から画像を確かめてみると,胸部の後半から腹部の先端にかけて,真っ黒なことに驚かされました。野外で見ているときには,ほとんどわかりませんでした。というか,いつ飛び立つかわからないのと,攻撃してこないかという不安で,シャッター切るのに精一杯だった,というのが正直なところです。

このハチは,ヤマトアシナガバチ。前回の観察では頭部・胸部がよく見えませんでした。飛んでいるところはよく見かけるんですが,こうして止まってくれないと,細かいところはわかりませんね。この後,都合よく体の向きを変えてくれたので,こちらも撮影しておきました。後胸部の黄斑が,とても小さくて全体に黒っぽいのは南方系だからか?とも思いますが,詳細不明です。

ヤマトアシナガバチ

2012/07/31 南城市玉城字玉城

| | コメント (0) | トラックバック (0)

やっぱり 効き目がないのでは?

アマミナナフシ(ケラマ型)メス

と,心配になってしまうような状況。

沖縄本島では,ごく普通に見られるナナフシの仲間,アマミナナフシ(ケラマ型)です。腹部が太いことから,直ぐにメスだとわかりました。腹部末端の肛上板がスッと伸びていることからも,間違いなしです。

さて,前回観察した時も人工物に止まっていて,全然,擬態の効果が期待できそうにありませんでした。

今回は,コンクリートの柱に垂直に止まって,脚をピンと突っ張った姿勢。この個体以外にも,すぐ近くでオスを2匹観察できました。何れも,コンクリの上。ナナフシというと擬態の典型例のようですが,当の虫の方は,どんな場所にいれば効果的かってことを判断できないんでしょうか?コンクリと植物では,形態も比熱も違うので,わかると思うんですが。


2012/07/31 南城市玉城字玉城

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年7月 | トップページ | 2012年9月 »