« 誰が主役か わからない | トップページ | 寄り添うように 見えるだけ »

やがて 崩れてゆく 姿

マイクロアトール

渡名喜島でのジオツアー。説明する方の立場なので,個人的な興味で撮影,という時間はなかなかとれません。特に,動き回る生き物で,いいカットを狙ってじっくり,は無理な状況。ということで,こんな一枚。

海岸近くの潮溜りで見つけたハマサンゴ類の群体。円柱を輪切りにしたような形になって,側面だけに生きたサンゴがいます。なぜ,こんな姿になるのかというと,群体が大きくなって,潮溜りの水位に達すると,それより上に成長できないため,直径方向の成長のみが続くから。

こんな姿を,マイクロアトール,と呼ぶようです。

よく見ると,右上,海草の近くに黒いS字型があります。これは,ナガウニによる侵食。左上では周縁にまで達しています。こんなことが続くとどうなるかというと…,

崩れゆくマイクロアトール

こうして,サンゴの骨格が細かくなり,堆積して,サンゴ礁が作られていくのでしょう。それにしても,いったいどれだけの時間がかかるのか。人の生活する時間スケールとは掛け離れているだろうことは想像できますけど。

2010/07/24 渡名喜村東海岸

|

« 誰が主役か わからない | トップページ | 寄り添うように 見えるだけ »

41_渡名喜の自然誌」カテゴリの記事

12_岩石・地形,気象そのほか地学」カテゴリの記事

03_その他無脊椎動物」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: やがて 崩れてゆく 姿:

» フシギなフシギな海浜石 [気儘に浦添]
久しぶりの野外観察は,やっぱり石の会の定例会。 今回は,3月の大震災に伴う津波警 [続きを読む]

受信: 2011.07.18 00:16

« 誰が主役か わからない | トップページ | 寄り添うように 見えるだけ »