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寄り添うように 見えるだけ

ワタノメイガとエゾギクキンウワバ 所用でやって来ました玉城。

今年の4月から施設の名称も変更されて,やがて指定管理者に委ねられることになるのだとか。時代ですねぇ~。

で,仕事の済ませて生き物をパチリ。

高窓の網戸に留まっていた蛾2頭です。


手前の白っぽいのはワタノメイガ。全国どころか,朝鮮半島から中国台湾豪州まで分布するようです。食草もワタを始め,アオイ科を幅広く。普通種ってカンジです。白地に褐色の線模様が印象的なので,見れば覚えていると思うのですが。

奥の黒褐色のはエゾギクキンウワバ。背中の突起と前翅中央を斜めに横切る白斑が印象的です。こちらも全国だけでなく印度豪州まで。分布が広いです。食草も名前のエゾギクやアレチノギクといった普通種で,この種も一般的な種類のようです。

ということで,特段珍しいとか,変わった特徴があるということではないのですが,2頭並んでいたので,その記念,ということです。

2010/07/29 南城市玉城字玉城;県立玉城青少年の家


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やがて 崩れてゆく 姿

マイクロアトール

渡名喜島でのジオツアー。説明する方の立場なので,個人的な興味で撮影,という時間はなかなかとれません。特に,動き回る生き物で,いいカットを狙ってじっくり,は無理な状況。ということで,こんな一枚。

海岸近くの潮溜りで見つけたハマサンゴ類の群体。円柱を輪切りにしたような形になって,側面だけに生きたサンゴがいます。なぜ,こんな姿になるのかというと,群体が大きくなって,潮溜りの水位に達すると,それより上に成長できないため,直径方向の成長のみが続くから。

こんな姿を,マイクロアトール,と呼ぶようです。

よく見ると,右上,海草の近くに黒いS字型があります。これは,ナガウニによる侵食。左上では周縁にまで達しています。こんなことが続くとどうなるかというと…,

崩れゆくマイクロアトール

こうして,サンゴの骨格が細かくなり,堆積して,サンゴ礁が作られていくのでしょう。それにしても,いったいどれだけの時間がかかるのか。人の生活する時間スケールとは掛け離れているだろうことは想像できますけど。

2010/07/24 渡名喜村東海岸

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誰が主役か わからない

エノコログサ,オキナワツヤハナバチ,ホソハリカメムシ

農道脇の草むらで見つけた,どれが主なのかよくわからない構図の一枚。

まず,黒いハチ。これまで何度か紹介してきたオキナワツヤハナバチです。ここでは蜜も吸えないだろうに,何してるんでしょう?日も傾いてきたから,今夜の寝床,ということでしょうか?

そして,茶色の虫。これまた何度も紹介してきたホソハリカメムシ。こちらはイネ科草本が好き,ということですから,ここにいるのも納得できます。下の個体は,翅ができる前の幼虫(おそらく終齢)ですね。

組み合わせがオモシロイかな,と思って撮影したのですが,こうしてみると焦点がハッキリしませんねぇ。無理矢理ですが,植物の方で。

この植物は,エノコログサ。全国でおなじみの野草,ですね。

変種やら近似種がいろいろあるようで,決め手に乏しいのですが,果実のようす,穂のようすから,エノコログサとしておきます。

2010/07/24 渡名喜村ンジャ

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藪でパチパチ 聞こえたら

オキナワキバラハキリバチ 久し振りに,やって来ました渡名喜島

フリーになった時間には,すかさずカメラ片手にうろつきます。

この時は素足にサンダル履きという軽装でしたので,集落から畑沿いに南下。溜め池の方へ。日も傾いていたので遠出はせず,それでも何かに出会えそうなところを選んでみました。

お目当てのサギ類はいなかったのですが,新たな出会いがありました。


農道脇の茂みで小昆虫を撮影していると,ブ~ン・パチパチ,というアヤシゲな音が頭上でします。その先を追っていくと,中型のハチが葉を切り取っているのです。一抱え,といった大きさに大顎で切り取ると,それを側溝に空いた水抜きの穴に運び込んでいます。この行動は,ハキリバチというヤツかも!と大喜びで撮影しました。

ところが,このハチ,かなり素早くて,なかなかいいカットが撮れません。何とか見られるのがこの一枚。かなり粘ったんですけど。

このハチは,オキナワキバラハキリバチ。手元の図鑑ではアマミバラハキリバチ,というのがよく似ているのですが,こちらは余り情報がありません。で,暫定的にオキナワ-としておきます。

ちょいと歩けば 初見に当たる,渡名喜の自然誌,まだまだ奥深いです。

2010/07/24 渡名喜村ンジャ(集落南東の溜め池)

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白銀に輝く メタボなお腹,に見えるけど

スキバドクガ,雄 はぁ,もぉ,全然野外へ出られない…。

そんな毎日が続いています。と,出勤のために玄関を出たところで,見知らぬ虫に遭遇。すかさず荷物を降ろして,撮影しました。

見つけた時は,透明な翅に目がいって,スカシバガの仲間かな,と思ったのですが,調べてみるとまったく別物。いろいろ検索して,ようやくそれらしいものが見つかりました。


決め手になったのは,こちらの台湾のサイト。

わたしの写真では,後翅のようすがよくわからなかったのですが,上掲サイトの写真で解決できました。で,いつもお世話になっている【みんなで作る日本産蛾類図鑑V2】の該当ページを見てみると,う~ん,ちょっとわかりにくかったかな,と。

この虫は,スキバドクガ。性的二型が顕著で,雌はフツーのドクガタイプ。雄はご覧の通りなんですね。お腹に見えたのは,後翅の模様というわけです。

食草がガジュマルなどとなっていますから,身近な蛾なのかもしれません。

2010/07/14 那覇市

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