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松から梅へ やっぱり間違い

12年の時を経て,またまた,同じような勘違いとは,我ながら進歩がない…。

ミズガンピ

宮古島の東端に近い新城海岸,その石灰岩巨礫の上に張り付くように植物が茂っています。よく見ると,一輪だけ花が残っていました。

もしかすると,これが,あの有名な「テンノウメ」なのかも,と撮影。
でも,戻ってから調べてみると,全くの別物でした。

この植物はミズガンピ。以前,真謝海岸で撮影したときには,イソマツかと思っていたようです(当人に記憶無し)。

しっかり覚えておきたいものですが,年月と共に記憶力の低下も著しく…。

2010/05/03 宮古島市城辺新城海岸

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木洩れ日浴びて 毛が光る

ケブカクロハムシダマシ 実物は,本当にキラキラとしていて美しかったのです。写真では,それが表現できていませんねぇ。でも,鞘翅にビッシリと生えた毛の様子はわかるかと思います。

昼休みに,ちょこっと外出。植え込みに木々に食痕を見つけたので,何かいないかと葉裏を探しているときに見つけた甲虫です。

図鑑にはそれらしき虫が見当たらず,リストやネットを駆使して,何とかこれと思える名前に出会いました。


その名は,ケブカクロハムシダマシ。毛深-黒-葉虫-騙し。字面から,これだっ!と決めつけて,さっそく画像検索したのですが,余りネットに情報がない。生態写真と言えるのはこちらのサイトのものくらいしか見つけられませんでした。

う~ん,こんなに情報がないのなら,もう少しいろんな角度から撮影しておけばよかった,と悔やんでも,後の祭り,でした。

2010/05/26 浦添市屋富祖


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ヒメというには,地味系の

リュウキュウヒメカミキリ,正面 今回の宮古島行き,宿泊場所が郊外なので,期待していたのが外灯に集まる虫たち。期待に違わず,宿の壁にはたくさんの虫が集まっていました。

ところが…

ほとんどは,図鑑の絵合わせレベルでは同定できないものばかり。図鑑やリストの記述を元にネットで検索しながら,あーでもない,こーでもないと悩む日が続いています。


そんな中で,何とか目星が付いた,このカミキリムシ。リュウキュウヒメカミキリと同定しておきます。正面から見ると,ちょっとワイルドな感じ。背面からは,鞘翅表面のぼやけた感じが何とも地味。

リュウキュウヒメカミキリ,背面

もちろん,ヒメーは媛で姫ではないのですが。

2010/05/01 宮古島市下地皆愛

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往来の端っこで

昼下がりの道端でカミキリムシを見つけました。

オオシマゴマダラカミキリ,交尾中

って書くと,それがなんだ,という感じですが,これが何と,アスファルトの上で交尾中。10cmほどのところまでレンズを近づけても,まったく動じません。車の往来も結構あるところなので,近くの植えますに移してあげました。

余計なお世話,だったかな。

このカミキリムシはオオシマゴマダラカミキリ。こんな町中でも棲息しているのに,ちょっとオドロキです。

2010/05/26 浦添市屋富祖

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滑るように 動いてました

トクノシマベッコウ

足を伸してやって来た,野原の霊石ポイント。お目当ては,落ち葉の下に潜む微少なカタツムリです。

で,頭上にカラスバトやらサンコウチョウの声を聞きながら,道端に座り込んで落ち葉の中をかき回す,と。端から見たら,かなり怪しい姿でしょうね。

そうして見つけたのがこのカタツムリ。落ち葉の上をかなり速く移動していて,なかなかピントが合わないのですが,例によって数打ちゃ当たる方式で撮影した中から選びました。

軟体部の末端に角状の突起があることから,ベッコウマイマイの仲間だとすぐに判りました。でも,そこまで。後は図鑑を開いて,殻の形状と分布記載で判断です。

撮影していたときから感じた螺塔の低さを決め手として,トクノシマベッコウと同定しておきます。以前,本島で撮影したナハキビに比べると,竜骨状の角が無く周縁が丸いこともわかります。

ところで,種小名はsubelimatus。そのままローマ字読みするのか,sub-という接頭辞なのかは不明です。

2010/05/04 宮古島市上野・野原の霊石

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不審者警戒中 というポーズかな

キアシシギ

意外なほど,自然観察向けに整備されている川満マンガルの木道。シオマネキでもいないか(ベニ-以外の)と一回り。その時,視界の外からすーっと飛んできたのがこの鳥。

付かず離れず,互いを視野に留めたまま歩き回っていました。ようやく近くに来たところで,レンズを向けると,こちらが気になるようす。首を傾けながら,こちらを見ていました。

この鳥は,キアシシギ。以前冬羽を観察したのは10月でした。今度は夏羽です。胸から腹にかけての模様が違っていますね。

2羽で行動しているということは,番なのかもしれません。北へ向かう途中に,宮古島で一休み,ということでしょうか。

リサイズなしでトリミングすると,こんな感じです。

キアシシギ

2010/05/04 宮古島市下地川満

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裏は複雑

ルリタテハ 久し振りにやってきたら整備されていた遊歩道。しかも,このところ人が通ったようすもなく,自然観察には最適の状況。

植栽や自生の花に,たくさんの蝶が訪れていました。

そのうちの一頭,ルリタテハが,センダングサにとまりました。その重みで,体が裏返ってしまったところを撮影しました。


ルリタテハは,各地で普通に見られる蝶ですが,静止しているときは地面で翅を開いているときが多く,なかなか裏側を見ることがありません。今回は,偶然撮影することができました。

ちなみに,表側はこちら。後翅の青色帯に黒点が並んでいるのが図鑑通り,です。

ルリタテハ

2010/05/04 宮古島市上野・大嶽城跡公園

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ペロリと舐めた その後は

モンパノキにツマグロキンバエ

炎天下の海岸をウロウロ。一通り撮るべきものは撮ったかなぁ,と考えて,陸寄り崖際の植物群落へ。小さな白い花を着けた低木に惹かれたのです。

この木はモンパノキ。県内では海岸でごく普通に見られる木です。花,というか花序は遠目にはビミョーなカンジですが,近寄ってみれば,このように可憐な姿を見せてくれます。

で,今回,この花に集まっていたのがツマグロキンバエ。釣り鐘型の花の奥に頭を突っ込んで,しきりに蜜を舐めとっていました。

このカットは,吸蜜の後に顔を出したところ。口吻を伸び縮みさせているようすが,いかにも「美味かった!」というように見えました。

2010/05/03 宮古島市城辺新城海岸

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小物だけれど

オオジョロウグモ 今回の宮古島行きの最終日。ちょっと足を伸して大嶽城跡公園へとやって来ました。お目当ては,ウラキヤマタカマイマイ,だったのですが,これまで観察していた場所は,すっかり乾燥化が進んでいて,まったくダメ,でした。

けれども,以前は木々に埋もれていた遊歩道が整備し直されたばかりのようで,石段をたどって,林の中へと入っていくことができました。そうして見つけた,この一枚です。


このクモはオオジョロウグモ。以前も同じような捕食場面を紹介しました。が,こちらは,クモの方も一回り小さく,獲物はずっと小さなシジミチョウ。もっとも,撮影時期が2ヶ月近く早いので,これからどんどん大きくなっていく,ということなのでしょう。

2010/05/04 宮古島市大嶽城跡公園


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着替えの途中 なのかもしれない

シロチドリ

海岸を歩いていると,気になるのはシギ・チドリの仲間。つかず,離れず,という感じで,撮影するにはちょっと遠いなぁというところをちょこちょこと歩いています。近づくと,さっと飛び去って,また微妙な距離に降りる,その繰り返しです。

この時は,たまたま近くに降りたところを,すかさず望遠で撮影しました。

この鳥は,シロチドリ。以前撮影した冬の個体とは,やや印象が違いますが,姿勢と,そして冬翅・夏羽の差によるもののようです。

2010/05/03 宮古島市城辺新城海岸

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不思議なことに ここにいる

スジホシムシ

ミヤコトカゲの姿を求めて歩き回った岩礁海岸,ふと足元を見ると,モゾモゾと蠢く細長い生き物。

写真のように,石灰岩の巨礫の隙間,サンゴ砂や打ち上げられた有孔虫ににまみれて,薄茶色の生き物がいます。

一端からは,触手状の部分を出し入れして,砂に潜りたいようす。

この生き物は,スジホシムシ。星口動物門という分類群に属していて,軟体動物や環形動物と類縁が深いようです

干潟の生き物,というイメージがあったので,こんなところで見つけて,ちょっとビックリ。星口動物の由来となった,陥入吻先端の触手の並びを撮影できなかったのが,ちょっと残念です。

2010/05/03 宮古島市城辺新城海岸

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やっぱり,勘違いしてしまうよなぁ

アカアシハラナガツチバチ

薄暗い林の中でしたし,ちょっと高い位置にいたので,よく観察することもできなかったのです。赤褐色の大型ハチ,ということで,てっきりスズメバチの仲間かと。

撮影した画像をよく見ると,腹部は細かい毛がいっぱい。脚にもびっしり生えています。

触角も,棍棒状で短い…,となると,これは,アカアシハラナガツチバチのようです。渡名喜島での観察では,逆光気味の撮影でしたが,今回は,フラッシュを焚いて撮影できました。

触角が短いところから,この個体はメスのようです。

2010/05/04 宮古島市上野・野原の霊石

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穴があっても 入れない

キバオウギガニ

ミヤコトカゲの姿を求め,石灰岩の巨礫が転がる高潮帯をウロウロ。

と,足元の転石に,紫と黄色という強烈なカラーリングのカニがいました。ササッと動いて逃げ隠れようとしたのですが,入ったところが悪かった。半身も隠すことができてません。おかげで,じっくり撮影できました。

このカニは,キバオウギガニ。サンゴ礁域でよく観察できるオウギガニの仲間でも,最も高いレベルで生活しているようです。それだけ目にしやすい種類,ということもできるでしょう。

背面から見てみると…

キバオウギガニ

この種の特徴である,よく分かれた甲域や前側縁の5歯,額の4歯がわかります。次のチャンスでは,鋏を含めて,脚を撮影してみたいものです。

20010/05/03 宮古島市城辺新城海岸

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初見の一品と思いきや

今回の宮古島行きでは,数年ぶりに島の南部を回りました。ずいぶん道路も整備されて,建物も増え,風景の印象が変わっていました。十数年前に住んでいた頃には,その存在にすら気付いていなかったのが,この場所。川満のマンガル。漁港関連の事業でしょうか,護岸や木道,駐車場も整備され,ステキな自然観察場所になっていました。

その,木道を歩いていると,水面に張り出した木の陰に,アメンボが集まっています。うるま市与那城・宮城島で観察したシオアメンボのようです。

ところが,何匹か大型個体が混ざっている。これは,まだ見ぬ種類じゃないか,と大喜びで撮影です。ピクセル数を増やしテレマクロで置きピン。そうして撮影してみると…,

シオアメンボ,交尾中のペア

何と,交尾中のペアでした。

う~ん,残念。でも,背面から,大きく撮影できたカットもあったので,まぁ,満足することにしました。

シオアメンボ

2010/05/04 宮古島市下地川満

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正体見たりは 勘違い

ツヤハナバチの一種

五月晴れ(沖縄では正しい用法なのかどうかよくわからないですねぇ。梅雨入りしてるが旧暦はまだ3月。)の昼下がり,プランターのインパチェンスをボーッと眺めていると小さなハチが飛び回っているのに気が付きました。

元気に働いているなぁ,と感心しながら近づいて,すかさずマクロモードで撮影です。黒いからだに黄白色の縞模様,てっきりオキナワツヤハナバチだろうと思い込んでいました。でも,戻ってから画像を見ると,どうも黒すぎる。過去の観察記録を見てみると,胸部背面や顔面の特徴的な紋がありません。

どうやら,別な種類のようです。が,手元の資料では同定しきれませんでした。
とりあえず,ツヤハナバチの一種,ということで。

    オキナワツヤハナバチの観察記録
  1. 2005/08,渡名喜村
  2. 2007/06,南城市
  3. 2007/07,糸満市
  4. 2008/09,南城市久高島
  5. 2009/08,読谷村

2010/05/11 浦添市屋富祖

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何故だか ダダを 思い出す

ハイイロヒトリ 撮影したときに,フッと思い出してしまったのです。ダダというのはこんなもの

後から考えると,あんまり似てないんですけどねぇ。翅脈のようすや,黒白縞々の脚,そして何よりガラスに反射して三重に見えたから,なのでしょうか。

この蛾はハイイロヒトリ。渡名喜島では1月,5月,10月に見られました。手元の図鑑では,4~10月に見られる,とあります。1月の観察が例外的,ということでしょうか?

2010/05/03 宮古島市下地

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食べたら,出発!

孵化したばかりのドクガの幼虫 深夜のフィールドワーク,といっても,実際は宿の近くを一回りするだけなのですが,それでも,いろいろな生き物に出会えるのは,やはり,自然が「豊か」ということなんでしょうね。

そうして戻ってきた宿の壁で見つけたのがこの一枚。

孵化したばかりのドクガの幼虫です。


既に卵殻は見当たらないので,食べてしまった後のようです。この後,分散していくのでしょうが,既に,体毛がぎっしりで,きっとこれが,みんな毒刺毛なのでしょう。

数えてみると,22匹いるようです。1頭の雌が産む卵の数としては少なすぎるように思えます。きっとあちらこちらに産み付けて,危険分散しているのでしょうが,毒刺毛の洗礼を受けた身としては,腹立たしい限りです。

2010/05/03 宮古島市下地

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黄色い目玉は 見えないが

キオビツチバチ 平年より2日早く梅雨入りが発表された今日,昼下がりの植え込みで群れ飛ぶ真っ黒なハチを見つけました。10数匹がブンブンとうなりながら巡回するように飛び回っています。

ちょっと危ない感じですが,近づいても意に介さぬ様子。時々地面に降りては,落ち葉の中に潜り込んでいきます。


そのうち,ようやく葉に留まった個体がいたので,そっと手を伸して撮影した一枚です。

もしや,スズメバチの仲間か,と心配したのですが,どうやら違うようで一安心。

こちらのサイトの写真等を参考に,キオビツチバチと同定しておきます。だがしかし,この種に特徴的で,和名にもなっている,腹部の「黄帯」が見られない。飛んでいる個体にも,「黄帯」が有るものと無いものがいたような。う~ん,ちょっと根拠に乏しいのですが,思い切って,この種ということで。

2010/05/06 浦添市屋富祖

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トカゲが カエルになってしまった,という話

ミヤコヒキガエル

久し振りの宮古島。今回のお目当ては,海岸棲のミヤコトカゲ。けれども諸般の事情と行き当たりばったりのフィールドワークでは,やっぱり出会えませんでした。

ということで,ミヤコヒキガエル。

中国に分布するチュウカヒキガエルの亜種になるそうですが,国内では宮古島・伊良部島にのみ自然分布するという,ちょっと変わったヒキガエルです。

宿の近くの海岸沿いの公園で,夜になると至る所で見られました。ライトで照らしながら近づいても,逃げないんですね。典型的な色彩では腹部の縞が黒くなるようですが,この個体では背面と同じような褐色になっています。

1997年に撮影したものと構図がほとんど同じなことに,何だかなぁというカンジです。

2010/05/03 宮古島市下地

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