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決め手は無いけど シジミかな

ムラサキシジミ

「昼尚暗い」といった知花城跡。人の手の入った林なのですが,亜熱帯のジャングル,といった風情も味わえます。そんな林の中で,足元を飛び回る一頭の蝶。茶系統の翅色と生息環境からリュウキュウヒメジャノメかな?とも思ったのですが,すぐに違いに気付きました。

翅の表側(内側)が,見事に青く輝いていたのです。このタイプはシジミチョウ!。
でも,それからが,また大変。図鑑との絵合わせで,ムラサキツバメムラサキシジミのどちらかだろうと見当が付きました。

ところが,この個体,決め手となる尾状突起の部分が失われているのです。う~ん,困った。ですが,前翅先端がやや鋭角に突き出している所などから,ムラサキシジミの方に同定しておきます。6月くらいから観察できる,ということですから,次のチャンスには,名前の由来となった表側の色彩を撮影してみたいものです。

2009/09/26 沖縄市知花城跡

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半身を出して 休憩中

このところ 月例になっている 知花城跡詣で

アオミオカタニシ

先月とは,打って変わって,今日はセミの声が一杯でした。クロイワツクツクにオオシマゼミ,1個体だけリュウキュウアブラゼミも見られました。でも,今日の一枚はカタツムリ。

国内でこんな色のカタツムリはこれだけ,というアオミオカタニシです。

前回紹介した糸満市産の個体は,汚れのためにかえって成長脈が見やすくなっていました。今回の個体では,螺肋が見られるのがよいかな,と思います。

クワズイモの葉の上で,軟体部を少し出した状態でじっとしていました。雨が降ったということもなく,乾いた秋風の吹く一日だったので,ちょっと不思議な光景だ,とも言えそうです。

2009/09/26 沖縄市知花城跡

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星かと思えば 斑でした

クロマダラソテツシジミ 近年北上を続けているというソテツシジミ。気にはなっていたのですが,ソテツが生えているような場所(海岸風衝地ですね)に出掛ける機会が無くて,これまで観察できずにいました。この日は,別件で平和祈念公園へとやって来ました。公園内は南国情緒を醸し出すためか,たくさんのソテツが植栽されています。

そして,ソテツの周りには たくさんのシジミチョウが飛び回っていました。けれども,なかなか落ち着いてくれない。ようやく撮影できたのは,交尾しているペアでした。ソテツの葉が被ってしまったのですが,まぁ,そこはガマン。雌雄揃って撮影できたのを良しとしましょう。

この蝶は,クロマダラソテツシジミ。野外で見たときはウラナミシジミにソックリ,と思ったのですが,後から見直すと,オジロシジミの方によく似ています。こちらの方が黒星が大きくて紋様がハッキリしていますが。

2009/09/13 糸満市摩文仁

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喉元 胸元 お腹 は白い

アオサギ 団体行動でやって来た平和祈念公園。お目当ては石の観察なのですが,そこはそれ。やっぱり生き物も気になります。

早速見つけたのは,池の畔で佇む大きな鷺。アオサギですね。ソテツの茂みに隠れて,そ~っと近づいて撮影しました。


これまで,渡名喜島豊見城市で撮影したカットを紹介してきましたが,今回は腹面からの撮影となりました。脚の色彩もよく表せた,と思います。

2009/09/13 糸満市摩文仁

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丘の上には 満開の花

クロヨナを訪花するウスキシロチョウ

国道を通るとき,いつも気になっていた「摩文仁の丘」のケスタ地形。

琉球石灰岩の台地に走る断層と傾斜した隆起によって作られた地形です。その姿がとても見事なのです。けれども,この地は「沖縄戦終焉の地」。司令官の最期の地でもあり,多くの方々が亡くなられたところでもあります。そんなこともあって,気安く自然観察に,とはできずにいたのです。

ところが,機会があって,平和祈念公園へとやって来ました。何と,この敷地に,問題のケスタが含まれていたのです。しかも,ケスタの稜線には歩道が整備されていて,頂には,有名な「黎明之塔」があったのです。

何と灯台もと暗し。

ちょっと調べれば,すぐに判ることなんですけれどもね。

さて,そのケスタでは,クロヨナが満開でした。写真はクロヨナの花を訪れたウスキシロチョウ。連写機能で捉えた一枚です。

2009/09/13 糸満市摩文仁

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どうしてみんな 赤・だいだい

まぁ,みんな,ということはなくて銀色のもあるんですが。

オオジョロウグモのオス 被写体を求めてウロウロしているときに見つけた,オオジョロウグモの巣。上手い具合に日が当たっています。そこで,すかさず同居人たちの撮影。今回はオスを見つけることができました。

この個体,左第3脚が失われているようです。主のメスと,バトルがあったのでしょうか。それにしても,ミナミノアカイソウロウグモといい,なぜ同居人は赤~橙色なのでしょう?

警戒色なのかな?

ということで,こちらの投稿で丸く囲んだクモはオスではなさそうです。ミナミノアカイソウロウグモのようです。

2009/08/18 南城市・真境名

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ハワイのものと よく似てる

ヤスデの一種 ふらりと立ち寄った知花城跡。狭い範囲で,濃密な生き物観察ができます。

虫除け対策をしっかりと整えたこの日は,じっくり撮影,といきたかったのですが,雨上がりの蒸し暑さにすっかり参ってしまいました。それでも,これまでに見られなかった生きものたちの姿に出会えて,大満足,の時間を過ごせました。


この一枚もそんなカット。遊歩道沿いの朽ち木に,逆さまになってしがみついているヤスデの一種です。盛んに木を齧っていて,次々と糞を出していました。それなら,頭を上にすればいいのに,と思うのですが,節足動物の循環系はこんなことでは負担にならないのかもしれません。

さて,種名はというと,これが(やっぱり)判らない。体長8cmくらいある大物なので,直ぐに同定できるだろうと考えていたのですが,甘かった。体型はヤエヤママルヤスデによく似ていますが,色彩や分布域が違いますしね。

こちらのハワイ産の種類とソックリなのが気になるところです。

2009/08/22 沖縄市知花城跡

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明るいうちから 徘徊中

ナガカメムシ科の一種

この日は所用で外出。それでも,せっかく明るいうちに出掛けたのだからと,足を伸ばしてお気に入りの撮影場所,島添えの丘までやって来ました。でも,準備不足(と気合いが足りない!)ので,早々に引き上げてしまいました。

この時期なら,クロイワニイニイが鳴いてるかな,とも思ったのですが,予想に反して,セミはまったく見つかりません。鳥の声も途絶えて,時々足元から飛び出すモリバッタの着地音しか聞こえないといったようすでした。

で,その足元をよく見てみると,何やら黒い虫がたくさん歩き回っているのです。小さくて素早いので,なかなかその姿がよく判りません。ようやく木洩れ日の中に出てきたところを撮影できました。

でも,その後が大変。簡単には種名が判りません。カメムシの仲間ということは判るのですが,亜目レベルですしね。もう少しと思うのですが,よく判りません。おそらく,ナガカメムシ科の一種ではないか,というところまで。

撮影できたのが幼虫らしいことも失敗でした。もっと気合いを入れて成虫を狙えばよかったと,ちょっと後悔です。

2009/09/05 南城市大里・島添えの丘

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風と光で,牙 見える

ミナミノアカイソウロウグモ

この時期,県内各地の原野でよく見られる大きな蜘蛛の巣。その主はオオジョロウグモであることが多いのですが,オモシロイのはその巣に同居している小さな蜘蛛たち。

この一枚も,そうした同居人(?)のミナミノアカイソウロウグモです。以前紹介した渡名喜島産の個体は,撮影条件が悪く,今ひとつの写り具合でしたが,今回は明るい場所で,風もなかったために,鮮明に撮影することができました。

こうして見ると,鋭い鋏角や大きな糸疣があって,やっぱり捕食者なんだなぁと思わされます。腹部の模様は,何だかカワイイんですけどね。

2009/08/18 南城市大里・真境名

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大物ゲット!

ずいぶん前に撮影したものですが…

オオジョロウグモ,クマゼミをゲット この日は おきなわ石の会 の野外巡検。
集合場所の廃校で,やっぱり生き物探しです。トイレを借りに敷地内をウロウロすると,こんな場面に出くわしました。

このクモはオオジョロウグモ。以前は久米島産を紹介しました。獲物の方はリュウキュウクマゼミ。横から撮影できたので,触肢や鋏角のようすがよく判ります。まさに,ガブッといっちゃってる状態です。小さな赤いクモが集まってきてるのも判りますね。

2009/07/25 名護市底仁屋

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赤玉 小玉 雀級

これまでも,時々見かけてはいたのですが,ようやく撮影できました。


オキナワスズメウリ

養鶏場に沿って延びるこの道は,本島南部では貴重な“人里離れた”という雰囲気が楽しめる場所でした。ところが,すっかり開発されてしまって,明るく乾燥した環境になってしまいました。まぁ,それはそれで,観察できる生きものたちがいるのですが。

この,赤いスイカのような果実はオキナワスズメウリ。以前,渡名喜島産の株で花序を紹介しました。これだけ可愛い実ができるとなると,園芸用として栽培されるのも頷けます。

2009/08/18 南城市大里・真境名

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