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睨み合った その後は

アオサギ クロツラヘラサギを目当てにやってきた,市街地外れの鳥見ポイント。冬の日差しを浴びて,静かな時間が流れています。動いているものといったら,水面でエサを探すカモとセイタカシギくらい。

と,離れたところで佇んでいたアオサギがすぐ目の前に飛んできて,歩き始めました。おもしろいのは,すぐにもう一羽がやってきたこと。二羽が行列を作るようにしずしずと進んでいく様子を何カットか撮影できました。


ところがこの後大変なことに。

突然,前を行く個体が振り向くように飛び立って,後の個体も続いて飛び立ち,ちょっとした空中戦。さっと離れていきました。この騒ぎに,カモやシギも驚いたのか,群れで飛び立ち,あたりはしばし騒然となっていました。

どうやら,後からやってきた個体は,薄い体色から考えて未成熟個体のようです。それが,年長者の縄張りに踏み込んでしまったのかもしれません。

こんなところは,のんびり屋の陸貝では見られないシーンですね。

2007/12/16 豊見城市与根(三角池)

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冬の賓客 partⅡ

ヒシクイ

何気なく撮影しておいたら,結構珍しいものだった,というお話。

クロツラヘラサギの群れを目当てにやってきたところが,早々に飛び立って,なかなか戻ってきてくれません。仕方なく,近くにやってくるバンやセイタカシギ,カモなどを撮影しているのですが,やっぱり“有難み”が違います。ボーッと水面を眺めながら,水鳥たちの表情が感じられる瞬間を待っていました。

と,気が付くとカモにしては随分大きな鳥がいます。お尻が向いていたので,気にも留めていなかったのですが,ようやくこちらを向いたところでパチリ。数カット撮影しておきました。

戻ってから図鑑を見ると,これはヒシクイ。オレンジの脚と嘴に黄色い部分があるのが特徴的なガンの仲間です。で,これが国指定天然記念物。指定は1971年だそうですから,ずいぶん前のことです。国内では冬鳥として本州などに飛来するようです。こんな南まで来るのは,一体どうしてなのでしょう。楽な旅ではないのでしょうに。

2007/12/16 豊見城市与根(三角池)

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冬の賓客

クロツラヘラサギほか 車社会の沖縄では,ちょっと買い物というときも移動手段は自家用車。で,ものはついでと寄り道したのが鳥見で有名な与根の遊水池。通称三角池と呼ばれるこの場所は,バイパスからちょっと入った車道沿い。結構交通量が多くて落ち着かないと思うのですが,多くの水鳥が冬を越すために集まってきます。その中でも,有名なのが,このクロツラヘラサギ。この日も10羽が見られました。
ところが,じっくり撮影しようとカメラを用意している内に,大きな音がして飛び立ってしまったのです。慌ててレンズを向けて,ようやく1羽だけ,羽ばたく姿を撮影できました。一方,池に残っていた1羽を狙ったのがこの一枚です。アオサギとセイタカシギも同じコマに写せました。

先週から,この池で見られるクロツラヘラサギの内の1羽が,嘴に釣り糸を絡めてしまっていることがニュースになっています。この時も捕獲のために多くの人が集まって,見守っていました。何とか無事に保護できればいいのですが。

2007/12/16 豊見城市与根(三角池)

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見合って 見合って

セイヨウミツバチとセンダングサミバエ
動物がいっぱい,の動物園ですが,そこはそれ,隅々まで管理された自然ですから,わたしの撮影対象となるような生き物は,自ずから限られてしまいます。このカットの花も,植栽された園芸品種。和名というか,品種名も判らないのですが,その上で睨み合っている2匹の昆虫は正体が判りました。

大きい方は,セイヨウミツバチ。正確な同定には後翅の翅脈を確かめる必要があるそうです。が,沖縄にはニホンミツバチは分布しないようなので。
小さい方は,センダングサミバエ Dioxyna sororcula。名前の通り,センダングサ類の花でよく見かける普通種です。

どちらも,海の向こうからやって来た移入種。何処かの何かと似た構図に思えました。

2007/12/09 沖縄市こどもの国

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思い遣りにも 程がある

ポインセチアの杯状花序
年賀状用の写真撮影にやって来た動物園,主たる目的はそっちのけで被写体を物色。園内の池には,カモが渡ってきていて,随分賑やかになっていました。

その池の近くで見つけたのが,真っ赤に色付いた葉を繁らせた木。ポインセチアです。特別な処理をしないとこの時期には赤くならないと思っていました。で,近付いてみると意外な光景が。

ポインセチアの赤い部分が花びらではないことは知っていました。その中心に花が集まっているのですが,それがちょっとヘン。花の脇に黄色い唇のようなものが突き出しているのです。たくさんのアシナガキアリが集まっていて,盛んに頭を突っ込んでいるので,蜜腺のようなものだと判ります。でも,こんなふうに横から蜜を取られてしまって,受粉の手助けをしてもらえるのでしょうか?

後から調べてみると,この花の形は,ポインセチアを含むトウダイグサ属に独特の杯状花序というのだそうです。単独の花ではなかった,というわけです。蜜腺の付いている場所は「包」という部分。それにしても,気前がいいというか。

2007/12/09 沖縄市こどもの国

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