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白星ではありません

モンキアゲハ この日は,午前中は古宇利島で地学巡検,午後から県民の森で生き物観察と盛り沢山の日程でした。で,日も傾いてきたし,デジカメの電池も警告が表示されるようになったので,帰ろうかと駐車場に向かっているときに,絶好のチャンスに出会ってしまったのです。
この蝶はモンキアゲハ。シロオビアゲハなどより一回り大きい立派な蝶ですが,如何せん一所に留まってくれない。それで,なかなか撮影できずにいたのですが,この時は事務所前の花園で盛んに吸蜜してくれて,じっくり狙うことができました。

とはいっても,ご覧の通り,翅はブレているのですが,そこは致し方ないかな,と思います。そのため,4番目の白斑がハッキリとしないのですが,別カットではきちんと確認できたのでモンキアゲハと同定しました。

2007/11/17 恩納村県民の森

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暗がりで はっきり

マルバルリミノキ
晩秋の夕刻,森の中はもう薄暗くなってきています。周囲の木々も光を失い,深緑と言うよりは,陰の中に沈んでいくかのようです。被写体を探して鵜の目鷹の目で歩き回るのですが,こうなるとなかなか見るべきものに出会えません。

そんな中で目を引いたのが,この青い果実。青というにはやや濃い色味,そして艶。よく見ると細かい毛がびっしりと生えているのですが,深い緑の森の中で,ひときわ目を引く色合いです。

この果実は,マルバルリミノキ。そのまんまの命名,という気もしますが,やはりこの点が特徴なのでしょう。同属の(素人目には)よく似た何種類かが県内の山地林内で見られるようです。写真の株は葉柄がほとんど無いことなどからマルバ-としました。

2007/11/17 恩納村県民の森

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暗がりで ひっそり

アリモリソウ おきなわ石の会 11月の巡検は古宇利島でした。その帰り道,せっかく北部まできたのだからと,ちょっと寄り道してみました。といっても,やってきたのは先週に引き続いての県民の森。今度は,久し振りに渓流コースへと降りてみました。

11月の終わり,それも夕方近くという時刻もあってか,活動している動物はほとんど見られませんでした。とはいえ,静かな森の中を歩くのも,またいいものです。


しばらく歩いて,遊歩道が河原へと降りたところで,足元の小さな花に気付きました。株から細長く延びた花序に,1cmほどの花が俯くようにして咲いているのです。向きを変えて花の中を見てみると,紫の筋が入った花弁に囲まれて黄色い雄しべが2つ。なかなか鮮やかな色彩です。

野外で見たときは,ランの仲間かと思ったのですが,図鑑を開くとこれが全くの別物。アリモリソウというキツネノマゴの仲間でした。こんな意外な出会いがあるから,季節を問わず,野外散策&撮影はやめられません。

2007/11/17 恩納村県民の森

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南の島の秋の恵み

スダジイ
で,肝心のドングリですが,これが思った以上に簡単に見つかってしまったのです。

県民の森に設置された「遊歩道」。「登山コース」とあるのですが,熱田岳の稜線をたどる全行程1時間程度の家族向けハイキングコースです。この登山コースに入ってみると,登り始めてすぐに,ドングリが落ちているところに出会いました。ドングリは重力散布ですから,親木が近くにあるはずと,腰を下ろしてじっくり見ると,あるはあるは,沢山たくさん落ちていました。

このドングリは,スダジイ。イタジイとも呼ばれるヤンバルの森を象徴する植物です。意外だったのは,このドングリのおいしかったこと。さっと水洗いして,フライパンで乾煎りし,殻を割ったものを口に入れます。よく噛んでいると,ほんのりと甘い素朴な味がしてきます。

いいおやつになりました。

2007/11/11 恩納村県民の森

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夏の終わりが続いてる

クロイワツクツク
そろそろ時期だよ、という知り合いからの情報で、ドングリを拾いに県民の森へやってきました。この場所は、名護市の南、恩納村の北端に位置していますが、山に入るとヤンバルの趣。もちろん、原生林ではなく一度人の手が入った、というよりも人によって管理されている林なのですが、森林性の生き物を観察するには、とても手頃な場所なのです。

で、駐車場に車を止めて、最初に出くわしたのがこの蝉、クロイワツクツクです。7月の終わりから鳴き始めるので、夏休みの終わりを告げるとも言われている蝉ですが、11月になってもまだ発生が続いていたのですね。

アブラゼミとニイニイゼミしかいなかった東京育ちの私には、青緑の縞模様が大変な鮮やかに感じられます。最近は,人為的な分布拡大により房総半島でも観察できるようになったようですね。

2007/11/11 恩納村県民の森

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