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木漏れ日を浴びて

メヒルギ
マンガルに生えている木々,いわゆるマングローブは常緑の厚い葉を持っています。ですから,林の中はいつでも薄暗く,撮影には難儀させられます。余りすばしこい動物はいないので,じっくりと腰を落ち着けて構えていられるのに助けられていますけれど。

金武町にあるこのマンガルは,県内でも有名な場所。河岸沿いに農道が通っていて,高い位置から見下ろすように観察することもできます。そんな場所で見つけたのがこの花。メヒルギです。花の盛りは過ぎていて,数は見られなかったのですが,たまたま木漏れ日が差し込んでいて,浮かび上がっているように見えました。

2007/08/16 金武町

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後頭部に 皺がある

オキナワアギトアリ
石灰岩地帯の林床でハンミョウを撮影していたときのこと,ふと気付くと随分大きなアリが目の前を横切っていくところでした。渡名喜島で見慣れたアシナガキアリに比べると,倍くらいある印象です。体の色はよく似ているのですが。単独行動しているようすなのも違っているところです。

撮影後,モニタ上で確かめてみると,大きな顎で何か(土の粒?)を動かしているところです。名前が判るかと図鑑で絵合わせしてみると,頭部の形や腹柄節の形からオキナワアギトアリのようです。

このオキナワアギトアリ,まだ学名が付いていないようです。こんなことは,よくあることではありますが,学名表記がsp.ではなくて,sp.2となっているところが不思議です。一体,sp.はどこへ行ってしまったのでしょう。

2007/08/15 南城市大里・島添えの丘

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白い肌に円らな眼 スーッと伸びた…

マングローブアマガイ この日のお目当ては,水鳥と水棲昆虫。そちらの方はすっかり空振りだったので,マンガルの中に入ってみました。この場所では,ずっと前にヒメシオマネキを見たことがあるので,あわよくば,と考えたのです。だがしかし,いるのはオキナワハクセンシオマネキばかり。で,ヒルギの方でウズラタマキビなどを探してみたのですが,こちらも空振りでした。
それでも,写真の貝はたくさん見つかりました。オヒルギの根元に必ず一個体はいる,といった感じです。こんな所には近縁のヒラマキアマオブネがいるものですが。

この貝は,マングローブアマガイ。長く伸びた触角と,その根元のに眼があるのは,この仲間の特徴です。オキナワヤマタニシともよく似ていますね。

2007/08/16 金武町

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この笠では 防げない

アレチハナガサ
様々な生き物の姿を見たくて,あちこちのフィールドに出掛けています。が,時には足元を,ということで,カメラを片手に近所を散歩してみました。宅地に挟まれた,未だ建設されていない空き地。駐車場として使われていたり,野草が伸び放題になっていたりするところです。そんな中で,薄紫の見慣れない花が咲いていました。

ヒメクマツヅラを寸詰まりにしたような花序が長い茎の先端について,風に揺れています。この日は,この一株しか見つからなかったのですが,後日近くを探してみると,向いの空き地にまとまった群落が見つかりました。

この花は,アレチハナガサ。「荒地花笠」ということですね。「道端や空き地などに生える」ということから付けられた名前なのでしょうが,花笠というのはちょっと無理があるような。小さな花がまとまっているのはいいとしても,「笠」にはなっていませんねぇ。

2007/08/20 那覇市

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腹無しのスケーター

シオアメンボ?
化石が拾えるというので,与勝の島々までやって来ました。だがしかし,教えてもらった海岸(と思える場所)はきれいに護岸工事されていて,とてもそのような状況ではありません。ちょっと空振りになってしまいましたが,思わぬものも見ることができました。

それが,この写真。護岸に囲まれた小さな入り江状の場所で,水面を動き回るものがいたのです。始めは小さなハエかと思ったのですが,よく見ると楕円形の体に長い4本の脚。アメンボです。海で暮らす種類もいると知ってはいましたが,初めて見ました。

かなり速く動き回るので,じっくりと観察はできません。ただ,ごく限られたところを動いているので,絞り開放シャッタースピード早くして置きピンと「数打ちゃ当たる」方式で何枚も撮影してみました。この一枚はその中から選んだものです。

で,同定ですが,正直よく判りません。国内には海で暮らす種類が6種あるとのことです。こちらのサイトこちらのサイトの写真を見ると,どうも,シオアメンボと考えられるのです。ですが,この種類は南西諸島には分布しないようなのです。背中の黒条は,よく似ているのですが。

2007/08/19 うるま市与那城・宮城島

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邪魔か誘いか

オキナワハクセンシオマネキ
この日,空振りに終わった水田の水鳥撮影から気を取り直して,河口干潟へ降りてみました。狙いはヒメシオマネキとイロタマキビ。だがしかし,こちらも空振りとなってしまったのです。

この夏に訪れた海岸では,どこでも,このカニを見ることができました。というか,シオマネキ類としては最も優先的。生息場所では,至る所にいる,という感じです。それが喜ぶべきことなのか,憂えるべきことなのかは,判りません。いずれにしても,このカニの環境耐性の幅広さが関係しているのでしょう。

で,このカニは,オキナワハクセンシオマネキ。たくさんいると,こんなトラブルも観察できます。邪魔しているのか誘っているのか判りませんが,一匹のカニが巣穴の入り口で,穴の主に挟まれていました。暫くすると,放してもらえたようで,別な場所へと立ち去っていきました。

2007/08/16 金武町

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縞といいつつ網目模様

シマキンパラ
水鳥を撮影しに行った水田地帯。けれども,お目当ての鳥たちの警戒心はとても高く,それに加えて田植え前後ということもあり,見通しは抜群。420mm相当の望遠を持ってしても,満足いく距離まで近付くことができませんでした。

そんな中で,何とか見られるカットがこの一枚。5~6羽の小さな群れで盛んに草の実を啄んでいた,シマキンパラです。最初はスズメだろうと思って通り過ぎたのですが,どうも引っ掛かる。背中に斑紋がなかったのです。それで,思い直して撮影。画面で確認すると,スズメとは全く違う模様でした。

同属のキンパラ・ギンパラに合わせたわせたのか,アミハラ(網腹)と呼ばれることもあるようです。80年代終わりに籠抜け・放鳥によって沖縄に定着した移入種だそうです。

2007/08/16 金武町

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厚みというものに乏しい

ヒメアマガエル
県内で林の中を歩いていると,足元から次々と何かが飛び出してきます。大抵はバッタの仲間なのですが,時折カエルに出会うことがあります。が,場所が場所だけに光不足で撮影には至らないのです。

この日は,偶々飛び出したところが日溜りの中。そこで,そーっと近付いて撮影できました。といっても,やっぱりフラッシュを焚いたのですが。

このカエルは,ヒメアマガエル。一時的な水溜まりのような所でもオタマジャクシが育つので,いろいろな場所で見られる種類です。このカットは側面観ですが,背中からはペタッとした三角形に見えるのが特徴です。これでも,日本産最小のカエルなんだそうです。

2007/08/15 南城市大里島添えの丘

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どちらにしても 危機的状況

ナンゴクデンジソウ
これまでとはちょっと変わったところを,と思ってやって来た田園地帯。水生昆虫や水鳥を見られれば,と思っていたのですが,ちょっと時期が悪かったようです。秋の渡りにはまだ間があるし,昆虫や野草は夏枯れの時期。それでも折角来たのだからと,ウロウロしてみました。

写真は,田んぼの側溝で見つけたもの。

何と!ナンゴクデンジソウです。

この場所でしか見つけられませんでしたから,もしかすると実質一株だけなのかも知れません。同属のデンジソウとの区別は難しいようですが,一応県内には分布しないようなので,こちらに同定してあります。環境省のレッドリストによると,ナンゴクデンジソウは絶滅危惧IA類(CR)。一方のデンジソウは絶滅危惧II類(VU)。デンジソウの方でも,「100年後の絶滅確率は約100%である」と書かれていて,かなり危機的であることが窺えます。

2007/08/16 金武町

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落ち葉の中を泳ぎ回る

ヘリグロヒメトカゲ
この夏は,継続して自然観察する場所を探そうと,心当たりのあるところを回っていました。この日,やって来たのは昨年の夏にトンボ類を観察したところ。今年は,意を決して林の中に入ってみました。昨年の訪問で,崖に向かう小道があることは判っていたのです。けれども,恐らくお墓があるだろうということ,そして何より蚊の多さから,余り奥には入らないでいたのです。

実際にはどうだったかというと,やっぱりいくつかお墓と拝所(らしきもの)がありました。そういったところには敬意を払いいつつ,足を踏み入れないようにしています。遠くから眺めているだけ。足元ではバッタが跳ねているのですが,そのうちトカゲがいることに気付きました。一度気付くと次々見つかるようになるもので,この個体は全身を現わしてくれたもの。胴長短足で,寸詰まりの顔。これは,ヘリグロヒメトカゲです。以前,渡名喜島の個体を撮影したときは,手ぶれにピンボケだったのですが,この時はフラッシュを焚いて数カット撮影できました。その後,落ち葉の中へ消えていったのですが,体をくねらせるようすが泳いでいるように見えた,ということです。

2007/08/15 南城市大里島添えの丘

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水面下を選んだことで

カワウ
これまでも様々な水鳥を観察してきた,こどもの国の池。実は,ずっと狙っているのに撮影できていないものがあるのです。遙か対岸を飛び回っている姿は,度々見ているのですが…。この日も,カメラを向けたときには木々の間に姿を消した後でした。

そこで,ということではありませんが,今回はカワウ。朝一番に訪れたために観察できたのかも知れません。池には2羽飛来していて,潜水を繰り返していました。

カモ類に比べると,ほとんど体を水面下に沈めて泳いでいるのが印象的でした。潜水することを考えると,この方が適応的なのでしょうね。

2007/07/28 沖縄市こどもの国

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頂点と底辺

カノコガイとイシマキガイ 巡検からの帰り道,ちょっと寄り道して河口へ降りてみました。ここでは,以前ハナガスミカノコを観察したことがあったのです。だがしかし,今回は全く見つけられませんでした。擬個体群だったのでしょうか? 糸満市のヒメカノコも見られなくなってしまったし,こうして産地が減っていくのは悲しくも怖いと思います。
さて,写真の2つの貝は,まだまだたくさん観察できます。県内を含めて西日本太平洋側の河川では一般的と言えるでしょう。で,問題は,この2つが別種だということ。同じ場所に群生していて,生活の仕方がほとんど同じ,というのが不思議なんですが。食い分けとかが起きているのでしょうか?

左上,三角模様の頂点が黒くなっているのはカノコガイ,Clithon fabaClithon swerbianaとされていることも)。一方,右下の三角模様の底辺が黒いのはイシマキガイ,Clithon retropictus。これだけで区別してしまっていいんだろうか,とも思いますが,色彩変異も大きいので,野外ではこれが決めてとなってしまうのです。イシマキガイの方は上流の淡水域にも分布するので,そこでは間違えないのですが。

2007/07/22 名護市有津川

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横長頭というけれど

リュウキュウルリモントンボ 一泊二日の巡検で最終訪問地は国の天然記念物にも指定されているタナガーグムイ。主たる目的はポットホールだと思いますが,こちらは渓流棲の動植物を撮影できないかと鵜の目鷹の目でした。そんな時に,目の前をふわりと横切ってくれたのが,このトンボ。余りジッとはしてくれなかったのですが,数カット撮影できました。
このトンボは,リュウキュウルリモントンボ。以前,恩納村産の雄個体を紹介しました。今回は2頭が連なっているので,小さくなってしまうのですが,性差が判るかなと思ってこの構図にしました。上の雄の方は腹端の色が明るく,胸部の黒線が太く,青い地色が半分ほどしかありません。

図鑑には,「頭部は横長」とあるのですが,こちらのリュウキュウベニイトトンボと比べてどうでしょうか。ちなみに,腹長は41mmでリュウキュウベニイトトンボより10mmほど長く,こちらが県内産イトトンボ類では最大のようです。更に大きくなるものにリュウキュウハグロトンボがいますが,こちらは別格ということで。

2007/07/22 国頭村安波

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昔の名前は どうなった!!?

この日はおきなわ石の会の山原巡検。車10台以上を連ねての移動となりました。とある見学地で,側道に入ったところで,被写体発見。参加者のほとんどは地学的なものが興味の対象なので,勝手にこんなものを撮影しているのは,ちょっと迷惑かなぁ,などと少しだけ思いつつ,シャッターチャンスは逃せない,という気持ちの方が大きいのでした。


オキナワチョウトンボ

このトンボは,オキナワチョウトンボ。電線やマツの梢の辺りを群れ飛んでいました。飛んでいるところを撮りたくて,置きピンで狙ったのですが,余りいいカットは得られませんでした。そこで,掲載はとまったところです。

この個体のように,翅の先端に透明な部分があるのは雌の特徴なんだそうです。というか,翅が不透明なトンボというと,リュウキュウハグロトンボの仲間くらいしか思いつきません。透明なほうが適応的なのでしょうか?

撮影したときは,ベッコウチョウトンボだ!,と思っていたのですが,図鑑で調べると,この名前で掲載されていました。周りの人たちも,ベッコウ-で覚えているようでした。いつの間にか,和名が変更されたのかも知れません。それとも勘違いかな?

2007/07/22 国頭村安田

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中台併記

タイワンハネナガイナゴ
最初の変換候補は「中退平気」だったのですが,それはそれとして。

バッタ・イナゴの類は,どうも識別点が少なくて,素人目にはなかなか区別がつきにくいのです。この種は,背面が薄茶なこと,複眼から後方に黒帯があること,黒帯の直ぐ下が黄色くなっていること,などから同定しました。

で,種名(というか亜種名)はタイワンハネナガイナゴ。

イナゴなんですね。

学名にすると,Oxya chinensis formosana。基亜種はシナイナゴというそうで,そのまんまの和名です。キビ畑やイネ科草本群落に多いそうで,県内では普通の種類といえそうです。

2007/07/22 国頭村楚洲

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既にバラバラ

ムネマダラトラカミキリ
折角ここまで来たのだから,と朝飯前にも被写体を求めてウロウロ。

階段で見つけたのが,このカミキリムシ。既に後ろ足が外れていたのですが,アリが集まっていなかっただけ見つけもの,かも知れません。まだ見たことのない種類だったので,しっかり撮影しておきました。次は,生きている姿を見てみたいものです。

このカミキリムシ,名前はムネマダラトラカミキリ。余り派手な色遣いではありませんが,鞘翅の複雑な斑紋や,腿節の赤,胸部の黄白色斑など動いていれば,きっと見応えあるだろうと思います。

2007/07/22 国頭村楚洲

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Iigaa type

キンセンガニ パッと見た瞬間に思い出してしまうんです。それだけ,奥深いところにインプリントされているのでしょう。今は,表面に出ていないだけで,「遠い日に置き去りにした物語」なんですね。

それは,とある80年代アニメに出てくる敵のやられメカ。色なんかは全く違うのですが,この姿で,滑るように泳いでいると,これがモデルではないか,とも感じられるのです。


このカニは,キンセンガニ。砂地に棲むカニということで,干潮時にはミナミコメツキガニが見られるようなところで,何個体も見つけられました。この日は,いつもと違って最干潮よりも早くフィールドに着いたために出会うことができた,というわけです。

2007/07/29 豊見城市瀬長

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星ふたつ です!!

フタホシハゴロモ
こちらは「モドキ」ではなくて,真のハゴロモ科。でも,「羽衣」のイメージには,ちょっと遠いかも知れません。

この虫は,フタホシハゴロモ。背景のタイル目地に比べると,その大きさ(というか小ささ)が判ると思います。面構えはオサヨコバイ,翅のようすはオキナワハゴロモモドキによく似ています。当然のことながら,本来は植物に付くのですが,この時は灯りに誘われたのか,夜のバーベキュー場に1匹で居ました。

2007/07/21 国頭村楚洲

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角といったり,髭といったり

オキナワツノトンボ
元々ヒトには無い器官ですから,上手い例えが出てこないのも仕方ないことですが,それにしても,無節操な使い分けに思えます。

というのも,こちら,立派な触角が特徴のオキナワツノトンボ。こちらも触角が特徴のアマミヒゲコメツキ。髭なのは枝分かれしているからかな。

そんなに珍しい虫ではないと思うのですが,これまで観察できずにいました。幼虫は草原などで捕食生活を送っているそうです。こちらは,見つけるのは難しそうですが。

2007/07/22 国頭村楚洲

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小さくても 効き目は抜群

ヤクシマギンツバメ 以前も同じようなことを書いたのですが,鱗翅目の後翅にある斑点の話です。写真の蛾も尾錠突起の近くに2つの黒斑があるのですが,左側の翅は,そこが破れて失われています。捕食者が頭部と間違えてそこを襲うから,といわれていますが,そんなことを感じさせる姿です。2つ並んでいる所なんて,真の頭部にある複眼のようすによく似ていますね。
この蛾は,ヤクシマギンツバメ。野外バーベキュー場の流しにとまっていました。単純な白とは違う(といって銀と言うほどではなくて,銀灰色)の微妙な差で縞模様が描かれていて,そこが美しいと思います。ツバメガというグループ(科)があるのですが,この尾錠突起からつけるには,ちょっと無理があるような気もします。

2007/07/21 国頭村楚洲

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これでも 素早いんです

チドリミドリガイ 昼間の干潟は,ただただ砂や泥,サンゴ礫が広がっていて,全く生き物の気配がないまるで砂漠のような雰囲気があります。きっと,潮が満ちて,夜になれば,潜っていた貝やカニが出てきたり,魚が戻ってきたりするのでしょうけれども。

写真の生き物を見つけたのも,辺り一面砂だけの場所。波に翻弄されるように体を揺らしながら,かなり素早く進んでいました。一部に砂を被ったようになっているのは,どうやらかなりの粘液を出しているためのようです。


この生き物は,チドリミドリガイ。真のウミウシ類ではないのですが,そちら系のサイトにかなり写真が掲載されています。エサとしている海藻から葉緑体を拝借して,光合成産物を利用するという,ちょっと変わった動物でもあります。

2007/07/29 那覇市大嶺海岸

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白地に赤く

ヒメホシカメムシ こんな所にとまっていては,目立ってしまって仕方ない,と思うのですが。

建物の外壁のキレイに塗装された面に1匹だけでとまっていました。本来は,こんな感じで群生するものだと思うのですが。この虫は,ヒメホシカメムシ。アカメガシワに多い,といいます。

星は黒丸でしたね。


2007/07/21 国頭村楚洲

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要注意って 合図かな

ヨツスジトラカミキリ
顔というか頭部が露出不足で真っ黒なんですが。

ススキ(?)の葉の上を行ったり来たり,時には裏に回ろうとして落ちそうになったり。どうにも危なっかしい様子でした。が,動きが速くて,なかなか構図が決まらない。ようやく撮れた一枚です。

この虫は,ヨツスジトラカミキリ。以前紹介した渡名喜島産の個体では,背面の斑紋がよく判る角度から写せました。ハチに擬態した典型的な警戒色パターンです。今回は頭部を,と思ったのですが,今ひとつですね。

2007/07/15 糸満市真栄里

似たような構図の写真を,既に紹介していました。しかも1年前。記憶の保持に課題を感じる今日この頃です。

2007/08/12 追記

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極悪人の面構え

オオシマゴマダラカミキリ
って,一方的に決めつけるのもなんですが,モクマオウまで食害するとなると,被害はミカン農家だけということにはならないでしょうね。

公園として遊歩道が整備された林を歩いていると,ぶ~ん,と羽音を立てて大きな虫が飛んできたのです。すかさず後を追って撮影した一枚です。この虫は,オオシマゴマダラカミキリ。鞘翅の紋にやや黄色味があるのが特徴だそうです。

2007/07/15 糸満市真栄里

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縦列行進

ミナミコメツキガニ
5月に観察したミナミコメツキガニの再掲です。このカニの特徴の一つは,このように前に向かって歩けること。しかも,ご覧の通り集団で摂食しますから,まるで行進しているようにも見えます。

この日の観察では,前回確かめられなかった新規加入が認められました。つまり,今年生まれだろう甲幅3mm程度のものを含め3つのサイズクラスが観察できたのです。大都市のお膝元,埋め立てへの手続きが進んでいるこの場所ですが,何とか生き延びて欲しいものです。

2007/07/29 豊見城市瀬長

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区別が付かない,なんて言われても

アカジママドガ
林縁部の下草にとまっていた地味な蛾。前後の翅を貫いて一本の線が通っているところが特徴でしょうか。名前は判らないかも知れないなぁ,なんて思いながら撮影したのですが,図鑑を使って,案外簡単に絵合わせできました。

この蛾は,アカジママドガ。リンク先のサイトでは,南に行くと区別の付かない近縁種が居るので注意なんて書かれています。そこで,同定はせずに,アカジママドガ近縁種としておきます。

「阿嘉島」ではなくて,「赤縞」なんでしょうね。

2007/07/08 南城市知念・志喜屋

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翅が ボロボロ

マシロトリバ
よくもまぁ,こんなんで飛べるもんだと思いますが,ちょっと葉に触れたら,すっと飛び立ってどこかへ行ってしまいました。

バックに写っている葉の葉脈からも判るように,かなり小さな蛾です。体長で1cmほど。だからこそ,この翅で大丈夫なわけですが。体長が1/nになれば,体重は1/n^3なのに翅の面積は1/n^2。相対的には,とても大きくて丈夫な翅,ということになるのでしょう。流体力学とか学んでいれば,もっとハッキリと言えるのですが。

この蛾は,マシロトリバ。ヒルガオ科を食害するそうですから,マント群落を作っているノアサガオで繁殖しているのかも知れません。

2007/07/08 南城市知念・志喜屋

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