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腹でも判る

ヤマトアシナガバチ
山原まで自然観察に出掛けてきたこの日は,とにかく暑かった。まぁ,7月も下旬になったのですから,暑さと陽射しが一番キビシイ時期だとも言えます。昼食を取った頃には,ずいぶんバテ気味だったのですが,それでも被写体を見つけると,とりあえずシャッター切りまくり,です。

この一枚もそうして撮影したもの。今から考えれば,どうして頭が見えるように撮らなかったのか,不思議ですが,きっと回り込む余裕がなかったのでしょう。実際,3カットしか撮影できていませんし。

ハチの方も,余程集中していたと見えて,かなりレンズを近付けても気にする様子が見られませんでした。このポーズは,水たまりに顔を突っ込んで盛んに飲んでいるところ。きっと巣に持ち帰って,打ち水するのでしょう。このハチは,ヤマトアシナガバチ。腹部の斑紋パターンから同定してしまいました。胸部が見えていれば,もっと確かなのですが。

2007/07/21 東村慶佐次

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これは見分けやすい

シロヘリハンミョウ
自然観察を続けてきて,ようやくその存在に気付くようになった“地味系”ハンミョウ。これまでの観察は,いずれも畑や農道近くの,いわば陸域でのものでした。斑紋などを手掛りに同定しようとするのですが,これがなかなか。現状では以下の通り,疑問符付きです。


これらに比べると,この種は識別点がハッキリとしています。まずはその生息場所。ここはマングローブ林の後(陸)側に当たる墓地。ご覧の通り礫混じりの砂地といった環境です。そして,斑紋。鞘翅の周縁に白帯が巡らされているだけです。実に判りやすい。

これは,シロヘリハンミョウ。図鑑では,岩礁にも生息しているように書かれています。でも,まだ気付いたことがない。「見れども見えず」ってことでしょうか。

2007/07/21 東村慶佐次

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今日は 赤の日

ベニシオマネキ
沖縄の自然にも影響あるかなぁ~,何てことを考えながら。

ここ慶佐次のマングローブ林(マンガル,ですね)で,最も観察しやすかったのが,このベニシオマネキ。整備された遊歩道ではないので,自然のままの生き物たちが手の届くところでその姿を見せてくれます。ベニシオマネキは,シオマネキ類にしてはやや高いレベルに住んでいるので,こうして容易に観察できるのです。宮古島市平良島尻でも,同じように観察しやすく,高密度の個体群を紹介することができました。

この場所でも,干潟の前面に出れば(それだけ足元の準備をしていれば)オキナワハクセンシオマネキや,ひょっとするとヒメシオマネキが見られるだろうと思われます。まぁ,保護区でもあるし,地域の人々の信仰の場も近いですから,いくら自然観察とはいえ,敬意を持って,それなりの配慮をして行動しないといけませんけれども。

2007/07/21 東村慶佐次

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5000,0000年前の出来事

生痕化石 おきなわ石の会の野外観察会に参加して,9年ぶりにこの場所へやって来ました。ここは,垂直になった地層や風化のためにタマネギ状になった岩石が観察できるところです。

が,この日はまた別なものを観察させてもらいました。その一つがこの写真。岩石の表面が紐状に盛り上がっていて,複雑な模様を描いています。これは生痕化石。恐らく,ゴカイのような生き物が海底の柔らかい泥の上を這い回った跡なのだそうです。


這い回れば溝状に窪むハズ。それなのに盛り上がっているということは,手前側が本来の下側(柔らかい泥)だったということです。生き物が這い跡を残した跡,この岩石を作っている堆積物が積もって地層となり,その後傾きながら隆起。泥の部分が失われて,このような状態になった,というのです。

その間,5千万年。う~ん,地学的な現象は時間のスケールが違う。
近くには漣痕もありました。生物的には,フトスジアマガイなどが見られて,波当りの強い非石灰岩岩礁の特徴が表われているようでした。

2007/07/21 宜野座村大久保

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オレンジ カーブ

キオビエダシャク 渡名喜島を離れてから,いわゆる街の暮らしとなり,なかなか生き物たちを撮影する機械がありません。そのため,休日は撮影目的の外出。狙った対象を求めて観察地を選んでいます。けれども,その日のメインには出会えず,意外な種類を撮影ということも,度々です。
この一枚も,そうした普通種。キオビエダシャクです。普段観察するときは,パタパタと飛び回っていて,なかなか落ち着いてくれず,これまで撮影できずにいたのです。こうしてみると和名(黄帯枝尺)の由来となった模様がよく判ります。後翅も黄色いんですね。

この時は,林の中を飛んでいた個体を追いかけ,ようやくとまったところを撮影しました。その場所は,やや低い位置の葉裏。仰け反るような姿勢でフラッシュを焚いて,何とか適正露出に近いものが得られました。

2007/07/15 糸満市真栄里

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嵐の後の 宴かな

ニシキヒロハマキモドキとオキナワツヤハナバチ 沖縄本島に加えて九州各地に大きな被害をもたらした台風4号,この真栄里の公園も木々の葉は千切れ飛び,枝は折れ曲がり,大変な有様でした。まぁ,そのお陰もあって,たくさんの陸貝を観察できたのですが。

駐車スペース脇のこの場所では,植栽されていたモモタマナが根元から倒れていました。そのため,普通は遙か頭上の梢にある花序が,目の高さになっていました。陽射しの強いお昼前ということもあって,その花にたくさんの昆虫が集まっていて,そこを撮影した一枚です。


縦にとまっている上側の虫はニシキヒロハマキモドキで,下側の盛んに蜜を舐め取っているのはオキナワツヤハナバチです。前回観察したときには,盛んに動き回って,なかなか撮影が難しかったのですが,今回はジッと蜜を吸っていて,落ち着いて何回もシャッターを切れました。

2007/07/15 糸満市真栄里

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薄暗がりに 黒い翅

クロセセリ 崖沿いの観察場所も,崖の直下に至るとすっかり密林の趣。覆い被さるように茂った木々で,辺りはすっかり暗くなっています。直射日光が遮られていて,それだけ小動物にとっては活動しやすい環境だ,とも言えますが,写真撮影には悪条件で困らされます。

この蝶を見つけたのも崖を作る石灰岩から垂れ下がるように生えたシダの茂みの中。ちょっと離れたところから,フラッシュを焚いて撮影しました。


このチョウは,クロセセリ。食草はショウガ類だそうですから,この辺りにたくさん生えているゲットウを食害しているのかも知れません。

セセリチョウの仲間には,よく似た種類がたくさんいるのですが,これはやや別格。色彩や斑紋はイチモンジセセリユウレイセセリによく似ているのですが,大きさが全く違っています。明らかに一回り大きいのです。野外での識別点が,そんなところしかない,というのもキビシイのですが,それでも手掛りがハッキリしているのは,わたしのような素人にとっては有り難いことです。

2007/07/08 南城市知念・志喜屋

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星ではなくて 斑模様

ジュウニマダラテントウ 亜熱帯に属するという沖縄県。それを象徴する自然の一つはマント群落かも知れません。道路脇の藪などに蔓性植物が繁茂して,当にジャングル状態になっています。この場所も,凄いことになっていたのですが,殆どの葉には大きな穴が開いています。そこで,ゆっくり葉裏を探すことになるのですが,そうして見つけたのがこの虫,テントウムシの仲間ですね。

お馴染みのナナホシテントウなどに比べると,鞘翅の表面に細かい毛があって艶がないのが特徴的。これは,ジュウニマダラテントウ。ウリ類を食害するそうですから,きっとこの場所は,エサに囲まれた素晴らしいところなのでしょう。

2007/07/08 南城市知念・志喜屋

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一度気付けば 疑問が一杯

クロホシテントウゴミムシダマシ
カタツムリとの出会いを求めてやって来たこの場所,中でも狙いはヤマタカマイマイ類。できれば,以前観察したアマノヤマタカマイマイを見つけられれば…と願っていたのです。そこで,専ら樹幹をじっくりと探すことに。比較的自然度の高い場所だからでしょう,どの木の幹にも蘚苔類や地衣類が貼り付いています。その表面に何やら小さい虫がたくさんいたのです。

体長は3mm以下。林内は暗くて,その姿もハッキリとしません。その後,周囲の縁石など至る所で見つけられました。この一枚は,比較的明るい場所にある石の上で撮影したもの。体色がよく写せたと思います。

この虫は,クロホシテントウゴミムシダマシ。その名の通り,テントウムシによく似た体型です。これだけ高密度にいて,一体何を食べているんだろうか? こんなに動きが鈍くて,捕食者への対抗手段はあるのだろうか? そもそも幼虫はどんな暮らしをしているのだろうか? 見ているだけで次々と疑問が湧いてきます。

2007/07/15 糸満市真栄里

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透けて見える

アオミオカタニシ
ヤマタニシで始まった陸貝ウィークの締め,5種類目はアオミオカタニシ。樹上棲であることに加え,その美麗な色から,結構知られた存在です。でも,フツーの人は,フツーのカタツムリとの違いまでは気付かないようです。私が陸貝に興味を持っているというと,この「緑のカタツムリ」の話題を振ってくれることがよくあります。ところが十中八九,目の位置や蓋の存在までは見ていないのです。まぁ,陸で生活している巻き貝が単系統でない,ということの方が非常識な発想なんでしょうけれども。

これまでにも,活動中の姿をこちらのページこちらのページで紹介してきました。それらを見ると,薄茶色の蓋があって,フツーのカタツムリとは違うことがよく判ります。そして,ちょっと驚かされるのは,このキレイな色はこの貝の軟体部が透けて見えているのだということ。ですから,標本にすると,このようになってしまうのです。

2007/07/15 糸満市真栄里

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今は遠くから見ているだけでも

オオカサマイマイ 沖縄本島南部は,那覇浦添地区に比べれば自然が残っているとはいえ,平地のほとんどは畑と宅地になっています。まとまった林は御獄や城跡など信仰の対象になるような場所と,急峻な崖地など利用しにくいところだけ。それでも,残っているだけ有り難い,とも言えます。

この一枚を撮影したのもそんな斜面。それもお墓(?)の横になります。よじ登っていけば,もっと近くから接写できたのですが,畏れ多いのと如何にもハブがいそうな雰囲気に,望遠での撮影としました。


4種類目は,オオカサマイマイ。こちらのページで横から見た姿が判ります。「カサ」というのは,番傘を広げたような姿を指しているのですね。この貝の生息場所は,写真のように木が朽ちてきた部分。そのことを知ってはいたので,常に木のうろなどには注意していたのですが,ようやく撮影することができました。次は足元などに対策を施して,しっかり接写してみようと思います。

2007/07/15 糸満市真栄里

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幼いうちは 斑模様

アフリカマイマイ 台風後も降り続いた雨も上がり,夏の陽射しが戻ってくると,林の中は高温多湿のジャングル状態。流れる汗で,たっぷり付けた虫除けも流れてしまい,まとわりつく蚊にウンザリしてきます。それでも,被写体を見つけると数カットの撮影が済むまでは,ジッとしてしまうのが悲しい性。その後は痒み止めの出番となるのです。

この一枚もそうして撮影したもの。3種類目はアフリカマイマイです。殻が卵形をしているのは,生まれて間もない,恐らく今年生まれの個体だから。白黒の斑模様も特徴的です。成長すると不明瞭な縞模様になります。随分印象がちがって感じられます。

2007/07/15 糸満市真栄里

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殻の白さは 成熟の証

オキナワヤマキサゴ
市街地からほど近いこの場所は,グラウンドや遊具が整備されているのですが,そのすぐ傍らに適度に放置された林とその中を辿る遊歩道があって,自然観察にはもってこいの環境です。

今回,改めてゆっくりと陸貝を探してみると,いるわいるわ,やっぱり雨降りの後,まだ湿っている状態なので活動中の個体を多く見られました。

で,こちら2種類目。オキナワヤマキサゴです。この種類もフツーのカタツムリとはちがって,触角の根元に眼があります。この角度からは見えにくいのですが,石灰質の蓋も持っているのです。これまでに紹介したものでは,渡名喜島での観察宮古島でのヤエヤマヤマキサゴがありますが,いずれも休止状態のものでした。軟体部は背面が黒,腹面(足)が灰白色なんですね。

左下のカットは,やや小型の若い個体。殻がオレンジに近い茶色で,とても美しく感じられます。

2007/07/15 糸満市真栄里

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身も蓋もある

オキナワヤマタニシ
3年ぶりに沖縄本島に接近し,大変な被害を残して台風4号が過ぎ去っていきました。台風一過,とはいかないのがこの季節。翌日も台風外縁の雨雲が掛かり一時強い雨が降りました。
更に翌日,つまり台風がやって来た13日(金)からは2日経ったことになります。きっと見られるだろうと期待して,陸貝撮影に出掛けてみました。目的地は,これまで通った南城市知念とは反対側,本島南西端の崖から糸満市のとある場所を選びました。

この日は朝から良い天気。まだ地面が濡れているうちにと思い,朝からいそいそと出掛けました。現地に到着してみると,期待通り。何種類もの陸貝を撮影できました。

そこで1種類目,この貝は,オキナワヤマタニシ。フツーのカタツムリとちがって,触角の根元に眼があります。また,よく見ると殻と脚の間に薄く円い板状のものがあります。これは,いわゆる蓋。サザエのように石灰質ではありませんが,結構丈夫で乾燥や外敵を防ぐのには効果的でしょう。他にも,雌雄異体だったりして,一般的なカタツムリとは随分縁遠い仲間なのです。これまでに紹介した中ではハダカアツブタガイが近いようです。

いつもは落ち葉の中などにいる地表棲の種類ですが,この時は台風で落ちたまだ青々とした葉の上を歩いていました。せっかくの茶色も,これでは目立ってしまっていますね。

2007/07/15 糸満市真栄里

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そんなに派手ではないけれど

モモノゴマダラノメイガ
梅雨明け前に訪れたこの場所,やっぱり気になって梅雨も明けた7月初めに再び出掛けてみました。あんなにたくさんいたナナホシキンカメムシは全く居なくなっていて,ずいぶん静かな雰囲気になっていました。

ヤマタカマイマイ類を探して崖下の林を覗き込んでいたときに,下草の葉の上で見つけたのがこの蛾,モモノゴマダラノメイガです。濃い緑の葉の上にこの色ですから大変目立ちます。そうかといって,警戒色という程でもなさそうです。本来の生息環境では保護色の効果があるのでしょうか。

2007/07/08 南城市知念・志喜屋

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これでも デカイ

ヨツモンカメノコハムシ
この場所での自然観察は,草刈などで管理された道路沿いからほとんど人手の入らない崖沿いの林まで数十mの間で変化していくのが魅力の一つ。

崖に近づくと,マント群落を作る蔓植物の葉にたくさんの穴が開いていました。何か食害している虫がいるはずと,葉を返したり下から覗いたり,ようやく見つけたのがこの一匹です。

この虫は,ヨツモンカメノコハムシ。サツマイモ類の葉を食害するそうです。和名は鞘翅の縁に4箇所で接する黒斑から付けられたのでしょう。コガタカメノコハムシとよく似ていますが,ずっと大きいのです。何でもこの類で国内最大になる種だとか。タテスジヒメジンガサハムシに比べると,倍近くにも感じられます。この大きさのためもあって,体表の彫刻のようすをうまく撮影できたと思います。

2007/06/16 南城市知念・志喜屋

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とにかく デカイ

メスアカオオムシヒキの雄
この場所での自然観察は,崖下の湧泉から道沿いに茂みを覗き,やがて崖上の畑へと出てくるコース。その終点付近畑の周りの藪で見かけたのがこの虫です。ブ~ンと飛んできた羽音で気付いたのですが,驚いたのはその大きさ。随分離れたところにとまったのに,ハッキリと特徴が見て取れます。シオヤアブアオメアブにしては大きすぎるし,体型もちょっとスマート。もしや,あの種では,と思いながら,最大望遠で撮影してみました。

この種は,恐らくメスアカオオムシヒキの雄だと考えられます。こちらのサイトに交尾の様子が掲載されています。腹部の色がちがう気もしますが,口吻や脚の先端の形態と色彩がよく似ています。この仲間では日本最大の種類だということです。

2007/06/16 南城市知念・志喜屋

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経験不足の現われか

セッカの若鳥
那覇市内の住宅地,また家の建っていない区画は駐車場などに利用されているのですが,草刈りが充分でないとちょっとした茂みになっていて,そんなところを生き物たちが上手く利用しています。

この日は,フェンスの脇を通りかかったところ小鳥たちが大騒ぎしていました。ひとしきり鳴き合っていたかと思うと,パッと飛び立っていったのですが,そのうちの一羽が目の前に飛び出してきて,ジッと固まってしまいました。そこで,そーっとカメラを出して撮影した一枚です。

ちょっと同定には自信がないのですが,翼の斑紋や嘴の形,大きさや目撃場所などから考えて,セッカの若鳥のようです。まだ巣立って間もないのか,目が合った後もどうしていいのか判らない,といった感じでした。

2007/07/08 那覇市

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モドキなのは 間違いない

シロスジヒトリモドキ 梅雨明け間近の昼下がり。ガジュマルの茂みが窓の近くまで迫っているので,外は薄暗く感じられます。と,視界を横切る影。直ぐにカメラを持って追跡です。ヒラヒラと舞った後,サッシにとまったところを撮影しました。

このときは,モンシロモドキの仲間,それもオキナワモンシロモドキかな,くらいにしか考えていなかったのですが,図鑑で調べてみると,全く別のグループでした。


この虫は,シロスジヒトリモドキ。これまでに紹介したものの中では,キイロヒトリモドキと同属です。このAsota属,属全体で食草(食樹)がクワ科のイヌビワ・ガジュマル等となっています。この場所で見られたのも,さもありなん,といったところです。

2007/06/20 浦添市

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天狗になる,一歩手前

ツマグロスケバ 被写体を探すとき,どうしても目線は自分の目の高さになってしまいます。で,時には立ち止まって,足元の落ち葉をひっくり返してみたりするのですが,この一枚もそうして見つけた昆虫です。

この虫は,ツマグロスケバ。「透明な翅の端に黒斑がある」という見事に説明的な命名ですね。撮影したときは,ちょっと大きめの
シダスケバモドキに近い種かと思ったのですが,特徴的な触角がありません。図鑑などで調べると,オキナワテングスケバと同じ科になっていました。


2007/06/16 南城市知念・志喜屋

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一仕事終えたあと かな?

オキナワツヤハナバチ
被写体を探しながら崖沿いの道を辿っていくと,やがて切り通しを経て,崖の上に出てしまいました。こちらは,もう知念というよりも旧佐敷町つきしろの街になります。とはいえ,住宅地ではなくて畑と空き地が広がっていました。

そんな畑の一角で見つけたのが,このハチ。オキナワツヤハナバチです。からだのあちらこちらに花粉をたくさん付けて,葉の上でジッとしていました。

2007/06/16 南城市知念・志喜屋

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ぐるぐるめだまん

オキナワマルウンカ
内容とかは全く覚えていないのですが,学生の頃,サークルに伝わっていた"MAD TAPE"に収録されていたフレーズが,この姿を見たときに蘇ってきたのです。

この虫は,オキナワマルウンカ。この個体は,翅にほとんど斑紋がないタイプ。前縁(肩のように見える部分)の水色の斑点が全体を引き締めてちょっとオシャレ。

しかし,何よりもこの目玉。もちろん複眼なのでしょうが,見事な渦巻き模様です。構造も渦巻きなのでしょうか。また,その機能上の利点は? 疑問が次々と湧いてきます。

2007/06/16 南城市知念・志喜屋

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アメリカーな の 天敵です

ゴキブリヤセバチ
室内で作業をしていると,小さな黒い虫がやってきて,机に残った飲み物の痕を頻りに舐めています。近付いても全く動じない。そこで,さっそく撮影となったのです。

この虫は,ゴキブリヤセバチ。以前紹介したときは,昼間の活動的な時間だったためもあって,ハッキリと写すことができませんでした。今度はフラッシュで細かな体毛が光ってしまっているのですが,特異な腹部の形など,ハッキリと見ることができると思います。やはり,建物周辺で多数見られるアメリカーなを狙っているのでしょう。

2007/07/01 浦添市

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カタツムリではありません

カシワマイマイ 急峻な崖に沿って上の集落へと抜ける小さな道路。ほとんど車も通らないのか,路上には落ち葉がたくさん。アスファルトで舗装されているのですが,雰囲気は亜熱帯の森を縫う遊歩道のようでした。

と,大きな葉からはみ出す白い翅。とても大きな蛾のようです。裏返したら飛んでいってしまうかな,と思いながら手を伸ばし,そ~っとひっくり返して撮影しました。


赤い足先が印象的なこの蛾は,カシワマイマイ。ドクガの仲間でした。うっかり触らずに一安心です。野外では正体不明のものには手出し無用です。

前翅の斑紋はマーブリングで作ったみたいですね。

2007/06/16 南城市知念・志喜屋

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彼方に望む 渡名喜の島影

那覇市から望む渡名喜島
梅雨明けしてからの県内地方は,夏の高気圧(いわゆる太平洋高気圧ですね)に覆われて,爽やかな晴天が続いています。気温は高く陽射しも強烈ですが,夏至南風(かーちーべー)と呼ばれる強い南風が吹いているので,陰に入れば随分と過ごしやすくなるのです。

で,今日から7月。沖縄本島西海上は水平線まで澄み切っています。慶良間諸島とチービシの間に,渡名喜の島影を見ることができました。昨年紹介した夕焼け空にシルエットが浮かんでいたのに比べると,白い崖がいくつか見えています。どうやら,島の南東断崖のようです。

それから,久米島から見た姿に比べると,水平線によって隠された部分が大きくて,地球が丸いことを実感できます。

2007/07/01 那覇市より渡名喜島を望む

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