この角度でも 大丈夫
今を去ること遙か昔,まだ私が虫取り網を持って走り回っていた頃のこと。バッタの仲間には,トノサマバッタ,ショウリョウバッタ,それからイナゴというのがいるらしい,という程度の知識しか持ち合わせていませんでした(その後,ヒシバッタとオンブバッタを覚えた)。
さすがに,最近は図鑑をよく見るようになったので,もっと多様な種が存在していることを知るようになりました。だがしかし,その識別点がよく判らずにいたのです。このバッタを撮影したときも,何という種か見当もつかない。ただ,後脚(特に脛節の赤)がキレイだなぁ,という印象しかなかったのです。
けれども,画面で確かめてみると,肉眼で観察していたときに気付かなかったことが判ります。まず,触角の先端が白くなっていることに驚かされます。これだけハッキリとしているのに,どうして撮影の時には気付かずにいたのでしょう。また,葉を囓った痕が擂り鉢状になっているのも面白く感じられます。この姿勢でこの向き,ぐるぐる回るようにして囓っていくから,こんな食痕になるのでしょうね。
このバッタはモリバッタ。県内に分布する5亜種のうち,分布域から沖縄島亜種だと考えられます。この個体はまだ翅の伸びていない未成熟な若齢幼体ですが,沖縄島では,成長しても翅が短いままなのだそうです。
2007/06/09 南城市大里・真境名
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