« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »

サギを見分ける

アマサギとコサギ
一目でこれを見分けるためには,やっぱりそれ相応の経験が必要ですね。この日,道路脇の畑にたくさんのサギがいるのと見つけたときも,単純にアマサギの群れだと思っていました。室内に戻って,画面上で確認していると,どうもヘン。嘴の黒い個体がいるのです。偶々並んでいたところをトリミングしたのがこの一枚です。

手前側,首から胸にオレンジ色の斑点があるのはアマサギです。本来の夏羽はこんな感じになります。嘴と足は黄色ですね。一方,冬羽はこんな感じです。

奥側,嘴が黒くてやや長いのはコサギです。足も黒いですね。ただ,この写真では写っていませんが,このように足指は黄色くなっています。夏羽では,頭部から延びる2本の長い冠毛と蓑状の飾り羽根が特徴です。

とはいえ,フツーの人からはシロサギ(白鷺)と呼ばれてしまいますね。良くてシラサギ。クロサギという白いサギのことなど持ち出すと,ますます混乱してしまいます。

サギの識別は難しいです。

2007/05/22 宮古島市城辺比嘉

| | コメント (0) | トラックバック (3)

黒星は 少なめで

タイワンクロボシシジミ 所用の合間に出掛けた宮古島での野外観察,一通り回ってくるとカメラの電池も切れそうになっていました。それでも,何か被写体はないかと農道脇の茂みを覗いていると,小さなシジミチョウが羽を休めていました。撮影したときは,随分模様の少ない個体だなぁくらいにしか感じていなかったのですが,調べてみると,お馴染みのヤマトシジミとは別の種類でした。
この蝶は,タイワンクロボシシジミ。後翅の黒点が特徴のようです。ヤマトーの方が,ずっとクロボシが多いのですけれども。

2007/05/22 宮古島市城辺福里

| | コメント (0) | トラックバック (1)

天狗の鼻を 折りとったような

0529ugyops_vittatus01
アカマイマイを求めて訪れた大和井。ここは市街地にある古い井戸。祈りの場でもあるので,鬱蒼とした林が保存されています。人の手が入っているのですが,様々な生き物が観察できる場所なのです。

ところが,期待したアカマイマイは古い死殻ばかり。残念ながら生態写真は撮影できませんでした。だがしかし,遙々やって来た宮古島です。手ぶらでは帰れません。鵜の目鷹の目で被写体を探し,ようやく見つけた昆虫がこの一枚です。

この虫は,シダスケバモドキ。こちらのサイトの写真の方が自然な発色かも知れません。見つけたときは,オキナワテングスケバの若齢個体かと思いました。けれども,こちらは幼体の頃から頭部が尖っているようです。シダスケバモドキには触角がある点も違っていますね。この触角,複眼の下から始まっていること,途中から急に細くなることなど,なかなか不思議な形態です。

2007/05/22 宮古島市平良,大和井

| | コメント (0) | トラックバック (1)

集団徘徊するエネルギー

リュウキュウヒメハンミョウ
所用で宮古島へとやって来ました。用事が一段落したら,さっそく野外へ。宮古固有のアカマイマイの生態写真を撮影したくて,何ヶ所か御獄巡りをしました。そのうちの1ヶ所,西銘御獄近くの農道で見つけたのがこの虫です。車から降りると,1cm程の虫が群れ飛んでいたのです。始めは,アブの仲間かとも思いましたが,飛び回っていると見えたのは間違いで,実際は地表を歩き回っていました。

この甲虫は,リュウキュウヒメハンミョウ。地表徘徊性のハンターです。素早く駆け寄り,この大顎でガブッといくのでしょうね。それにしても,これほど高密度(パッと見,4匹/㎡)で,こんなに激しく動き回って,エネルギー収支は赤字にならないのでしょうか?

渡名喜島で観察した個体はコハンミョウとしました。未だに,識別点は不明です。別属なので,それなりに相違があると思うのですが。

2007/05/22 宮古島市平良,西銘御獄近くの農道

やっぱり,コハンミョウ,Myriochile speculifera らしく思えてきました。鞘翅の翅端側3分の1付近に分離した円形紋があるのです。自信があっての同定ではないのですが。
2007/06/18 追記

| | コメント (1) | トラックバック (3)

楯に描いた二つ目模様

ブドウガイ
瀬長島から大嶺海岸へ至る一帯は,広大な干潟が広がっています。底質も砂質泥質海草帯と実に様々です。そのうち,サンゴ礫とその砂が敷き詰められたような場所で見つけたのがこの貝です。

この生き物はブドウガイ。砂質の干潟の表面を滑るように移動していました。以前よく通った外房の海岸では,岩礁の小さくて浅い潮溜りでたくさん見られました。それに比べると密度も低く,環境も違っています。それで,随分驚きましたが,このサイズの生き物から見ると条件は同じなのかも知れません。

2007/05/19 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (0)

出てくる時を 間違えた!?

ホウシュノタマ
この日の大嶺海岸は梅雨らしく小雨のパラつく空模様。陽射しが弱いためもあるのか,思わぬモノを見かけました。

それがこれ,ホウシュノタマです。本来は夜行性ということで,昼間は砂の中に埋もれているようです。ところが,このときは軟体部をいっぱいに広げて,砂の上を滑るように移動していました。普通の図鑑は「貝殻」の図鑑なので,軟体部の色彩はあまり知る機会がありません。こうして実際に野外で生きている姿を見るのが大切ですね。

ところで,「ホウシュ」。「法主」や「砲手」がまず変換されるのですが,「宝珠」のことなんだそうです。仏教用語で,こんなところについていたりするようです。それにしても,「宝珠」の「玉」では同意語の繰り返しですね。

2007/05/19 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (0)

プロの小道具

ソデカラッパの鋏
小雨降る中訪れた大嶺海岸,悪天と風向きのためか,思ったよりも潮が引いていませんでした。けれども,そのためか,たくさんのソデカラッパが砂地の上に出ているのを観察できました。以前,迂闊に手を出して痛い目に遭っているので,今回は持参した金属棒で慎重に。ちょっとお腹側を見せてもらって撮影しました。

この写真は鋏脚の拡大。ご覧のように左右で形が違っているのが明らかです。特に,向かって左側(右の鋏脚)が特異な形をしています。鋏の根元に瘤状の突起があって,鋏を閉じることで,強く締め付けることができるようになっています。この部分を使って,巻き貝の殻を割るのだそうです。ぜひ,実際の様子を見てみたいものです。ネットではこんな動画が公開されています(動物行動の映像データベースより)。

2007/05/19 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (1)

貝は死して穴を残す

オニニオガイ
大嶺海岸の魅力の一つに,潮間帯に泥岩層の露出していることが挙げられます。沖縄県内,特に人口の集中している本島中南部の海岸では,琉球石灰岩の岩礁がほとんどですから,極めて特異な海岸であると言えます。軽く力を入れるだけで,ボロボロと崩れてしまうような柔らかい泥岩が礁原に広がっているのですが,そこに様々なサイズの丸い穴が開いているのです。

穴をよく見ると,二枚貝が突き刺さっているのですが,ほとんど死んでいて泥が詰まっています。引き抜いてみると,殻長5㎝ほどはある白い貝でした。これは,オニニオガイ。「岩石穿孔性二枚貝」という生活型だそうで,その名が全てを物語っている,という気もします。殻表面の凹凸で,ヤスリのように機械的に岩を削って穴を開けるのだそうです。

で,この穴,海水面を示す化石石材の産地を特定する手掛りとして役立っているようです。

この場所でも,ほとんどの穴に死んだ貝が入っていること,本来の生活場所よりもやや高い場所であることなどを考えると,八重瀬町周辺の海岸のように離水した,つまり土地の隆起を示しているとも考えられます。今度,知っていそうな人に会ったら尋ねてみましょう。

2007/05/19 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (0)

やっぱり ルリマダラ

ルリマダラシオマネキ これって ルリマダラ!?

  やっぱり ルリマダラ!!

ということで,今度はハッキリした色彩の個体を観察できました。小雨降る中,再び訪れた大嶺海岸。この日の目的は島尻層泥岩に住む動物たちでした。その泥岩層が露出している場所でルリマダラシオマネキが複数活動していたのです。中でも,この個体は一際大きく色彩も豊かでした。穴の側でジッと座り,30分ほど待って撮影した一枚です。


2007/05/19 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (2)

喰えぬ奴

ササクレヒトヨタケ 家族サービス(?)でやって来た展示会,駐車場に車を止めて歩き始めると,歩道脇の敷石に見事なキノコを発見。カメラを持ってこなかったのが悔やまれるのですが,降りかかる雫も何のその,携帯電話のカメラを使って撮影しました。もちろん,この間に家族はさっさと行ってしまいましたが。

このキノコは,ササクレヒトヨタケ。ごく普通の種類のようです。このように,胞子が成熟して色がつくともう食用にはならないようです。


2007/05/05 浦添市仲間(浦添カルチャーパーク)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

黒星4つ

ウスウラナミヒメシャク
生活のスタイルが変わって,夜に出歩くことが無くなりました。というか,夜の移動は専ら車になりました。そのため,これまではよく観察していた蛾の仲間を,ほとんど見かけなくなってしまいました。この一枚は,窓の開いていたトイレで見つけたもの。野外へ出られない日が続くと,こんなものにも手を出してしまうということです。で,撮影はしたものの,例によって同定できず,随分と日が経ってしまいました。

そこで,いつもお世話になっている【みんなで作る日本産蛾類図鑑V2】の画像を片っ端からチェック。このページに辿り着きました。

この蛾は,ウスウラナミヒメシャク。分布に沖縄県が入っていないのが気になります。しかし,4つの黒点や斑紋,翅の形はとてもよく似ています。そこで,エイッと同定してしまいました。

2007/04/22 浦添市屋富祖

どうも,誤同定のようです。
正しくはウスキクロテンヒメシャク Scopula ignobilis ではないか,と。

2010/08/06 追記

| | コメント (0) | トラックバック (1)

もっとカラフル

キョウジョシギ 夏羽の雄
大潮の日に合わせて観察しに行った,とはいえ,最干潮から2時間も経つと,そろそろ引き上げの時です。まだまだ観察を続けたい気持ちはあるのですが,強い陽射しを受けて体力も限界,しかも潮がどんどん満ちてきます,
そんな上げ潮時の汀線近くにいたのが,この鳥。キョウジョシギです。堆積したサンゴ礫を盛んに突いていたのは,おそらく その下に潜んでいる小型のカニなどを探しているのだろうと思われます。

この2羽は,これまでに紹介した冬羽とも,の色彩とも異なっています。全体に赤褐色の部分が大きくて,頭部も白い。腹部の白と脚の赤の対比も見事です。これが雄の夏羽なんですね。雄の方がずっと「京女」に相応しく思えます。

2007/05/04 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (1)

夏はカラフル

梅雨入り前,うりずんの季節もまもなく終わるだろうということで出掛けた大嶺海岸でした。様々なカニを観察できたのですが,思いがけず,鳥たちも間近で見られました。
キョウジョシギ
その一つが,このキョウジョシギ。「京女鴫」ということらしいのですが,以前観察した8月の冬羽では,随分地味な色合いで,その名の由来となった色彩はわかりませんでした。で,この個体。全身にオレンジの斑模様になっていて,脚も赤。確かに派手というか,カラフルです。ただし,これは雌個体。雄はというと…,またの機会に。

一方で,胸元の黒い模様はほとんど季節変化していないようなので,この辺が識別のポイントになるのでしょうね。

2007/05/04 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (2)

子育てのしやすい町に

というのは,何も人間だけに限ったことではありませんね。
コアジサシ
写真の鳥は,コアジサシ。遙か南方の地域から,繁殖のために渡ってくる夏鳥です。この日も2羽が寄り添うようにしていたので,おそらく番なのでしょう。まもなく子育てが観察できるかも知れません。

で,こうした海岸や河原の裸地で子育てする鳥たちにとって,条件の良い場所がどんどん減ってきているのだとか。そんなこんなで,コアジサシも環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。この場所は,多くの人がやってくる場所ではありませんが,わたしのような素人でも簡単に近付けてしまう,そんな鳥にしてみれば劣悪な環境です。そーっと,大切に見守りたいものです。

2007/05/04 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (0)

県都に残る 貴重な自然

那覇市の環境マップに示されているように,那覇市の海岸はほとんど護岸工事が施されていて,「自然のまま」の海岸は皆無といった状況です。ですから,これまで紹介してきたような様々なカニや干潟の生き物たちを観察できる大嶺海岸は,市民にとって とても大切な場所だろうと考えます。
大嶺海岸



「てだこMAPサービス」



この写真は,右の衛星写真のマーカー地点から北方の大嶺崎を撮影したもの。護岸として石灰岩が置かれていますが,海から陸へと続く環境が良く保たれていることがわかります。しかも,この周辺は島尻層泥岩の露頭があり,穿孔性の二枚貝がたくさん見られるなど,特異な生物相も見られるのです。
振り返って南側を撮影すると,瀬長島まで干潟が広がっています。この素晴らしい自然に対して,利便性との間で是か非かという議論しかないのだとすると,とても悲しいものです。

2007/05/04 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (0)

遠近法で 強調して

オキナワハクセンシオマネキ このところカニの投稿が続いています。というのも,今日のこのカニを求めて撮影に行った,という事情があるのです。白くて大きな鋏が印象的なこのカニは,オキナワハクセンシオマネキ。2001年の観察とは違う角度からの撮影となりました。

この場所で,このカニが暮らしているのは,写真にあるようにやや礫混じりの環境です。砂泥質を好むだろうという先入観があったので,始めは見つけきれなかったのです。てっきり姿を消してしまったのだろうと思っていたら,ちょっと離れたところで鋏を振っているのを見つけられた,というわけです。


それにしても,この大嶺海岸から瀬長島一帯の海岸は,多様なカニ類が見られます。潮間帯のカニ類を概観するのにうってつけの場所といえるでしょう。

2007/05/04 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (2)

砂地のマンジュウガニ

ソデカラッパ
お饅頭のような,コッペパン(というよりメロンパンかも)のようなこの物体,もちろん生き物なのです。手前中央にある溝は,左右の鋏脚を合わせた部分で,そのすぐ上には1対の眼柄があります。これは,ソデカラッパ。専らヤドカリを食べるカニなのだそうです。面白いのは,そのために左右の鋏で機能と形態に差があること。ヤドカリが宿貝とする海産腹足類には左巻きの種類が多いので,その殻口を割りやすいようになっているのだそうです。

干潟を移動していく間に,脱皮殻とは思えない甲羅がたくさん見つかりました。最も丈夫な部分が残ったのでしょうが,全く損傷がないのです。

一体どんな動物に襲われたのでしょうか?

腹側から食べられたのでしょうか?

野外に出ると,次々と不思議なことに出会います。

2007/05/04 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (2)

おかしいなぁと思ったら

ツノメチゴガニ
コメツキガニの撮影をしていると,すぐ近くで別な種類のカニがウェービングをしていました。コメツキガニに比べると背中が平たくて,より直方体に近い体型です。甲羅の幅が1㎝に満たないこのカニが,全身で背伸びをするように鋏を振り上げているのです。

このように,白くて大きな鋏を振り上げるカニといったら,ミナミチゴガニが思い当たります。しかし,ミナミチゴガニはビーチロックなどの岩盤に開いた穴を巣穴として利用する種類です。こんな砂地にはいるハズがないのです。もしかすると,チゴガニか,でも,果たして県内に分布しているのか,そんなことを考えながら撮影しました。

室内に戻って撮影した写真をよく見たら,その正体がわかりました。眼柄の先端に細い突起があるのです。このカニは,ツノメチゴガニ。チゴガニなどとは属が違っているのですね。

2007/05/04 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (2)

さしずめ 砂遁の術

コメツキガニ
サンゴ礫の堆積と琉球石灰岩の岩礁との間に,10m程の幅で広がっていた砂浜。そこには,直径が5mm位の小さな砂団子がばらまかれたように散らばっていました。一体,どんなカニが作ったのだろうと待ちかまえていると,あちこちの巣穴から次々に姿を現しました。

丸い甲羅が特徴的なこのカニは,コメツキガニ。和名がよく似たミナミコメツキガニとは科が違い,コメツキガニはスナガニ科,ミナミコメツキガニはミナミコメツキガニ科なんだそうです。

それにしても,甲羅の模様と色彩が,周囲の環境にピッタリですね。

2007/05/04 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (0)

どっこい 生きてる 残ってる

ミナミコメツキガニ 3時間余りの自然観察を終えて,車を止めておいた瀬長島へと戻ってきた時のこと,足元に意外なものを見つけました。というのも,この場所は大型連休を身近な自然の中で過ごそうと大勢の行楽客が押し寄せてきている,正にその場所,汀線から10m程のところだったのです。

1匹だけではありましたが,これはミナミコメツキガニです。初版の県版RDBでは,沖縄本島産が地域個体群に指定されています。以前にも,この干潟で観察したことはあったのですが,まだ生き残っていたのですね。


ただし,この場所で再生産が行なわれているのか,別な場所から幼生が供給され続けているのか,その辺りは不明です。いずれにしても,都市近くのこの干潟が,良好な自然を保ち続けている証と見なせるでしょう。

2007/05/04 那覇市瀬長島地先

| | コメント (0) | トラックバック (2)

これって ルリマダラ!?

ルリマダラシオマネキ 大型連休後半は雨模様という予報が出ていたので,この日は梅雨入り前の最後の野外活動というつもりで出掛けてみました。訪れたのは那覇市に残る貴重な自然,大嶺海岸です。お目当ては,オキナワハクセンシオマネキ。ところが,意外な発見をしてしまいました。
それは,こちらのシオマネキ。巣穴から離れて放浪していたようで,こちらに気付いて慌てたように礫に駆け寄ったところを撮影しました。問題は甲羅後端と歩脚の色。この青い色彩は…,そうルリマダラシオマネキです。こちらの宮古島産の個体では,その美しい色合いがよくわかります。一方,こちらの個体は雌ということもあって,鋏の赤がないのですが,それでも独特の美しさがあります。

改訂県版RDBでは準絶滅危惧に指定されている貴重なカニです。それが,沖縄本島,那覇市の海岸で見られるとは。本当にビックリしてしまいました。

2007/05/04 那覇市大嶺海岸

| | コメント (0) | トラックバック (2)

紅葉と若葉

ハチジョウカグマ
沖縄本島中南部に住む家族連れにとっては定番の行楽地,沖縄こどもの国は,やっぱり大混雑でした。

この場所,擂り鉢状の地形に大きな池があるのですが,その斜面に大きな葉を持つシダが茂っています。以前,不定芽の拡大写真を紹介した,ハチジョウカグマです。

3枚並んだ葉の両側は,その表面に不定芽をつけています。でも真ん中の葉は,一回り小さい上に見事な鮮紅色。これが展開し終わった若い葉の特徴なのだそうです。アカメガシワも,若葉が赤いですね。何か利点があるのでしょうか。

2007/05/03 沖縄市沖縄こどもの国

| | コメント (0) | トラックバック (0)

こんな所で遇いたくないが

リュウキュウアカショウビン でも,こんな所でないと,こんな写真は撮れません。

この鳥は,声も姿も美麗なリュウキュウアカショウビン。沖縄の初夏を感じさせてくれる夏鳥です。でも,この個体,右の翼がちょっと下がっています。実は,事故に遭って保護され,その後,自然には帰せないと判断されたものなのです。

撮影場所は動物園に新設された,琉球列島の動物たちを集めた飼育舎。特に鳥類が充実しているのですが,全て,このようにケガして持ち込まれたものなのだそうです。動物園の機能を活かした素晴らしい施設だと思います。ここを訪れた子どもたちが様々なことを感じ,考えてくれることを願います。


2007/05/03 沖縄市沖縄こどもの国

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »