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遠くて 素早く 鉛色

野外撮影の三大悪条件です。

ツグミ これが揃ってしまうと,こんなモノしか撮れないという悪い見本ですが,それでも,記録として載せてしまいました。美麗画像は,改めて検索していただくか,こちらのサイトこちらのサイトでお楽しみください。
この鳥は,ツグミ。集落を取り囲む畑を歩き回っていました。最初はシロハラかアカハラだろうと思ったのですが,特徴的な目の上の白線(眉斑というんだそうです)で,まだ撮影していない種類であることに気付きました。とはいえ,あまりに遠くて,ちょこまか動き回るし,しかも空は鉛色。こんなカットしか得られませんでした。残念。

2006/12/04 渡名喜村西底原

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冬でも見られる

タイワンキドクガ
この12月は,渡名喜島の石敢當を全て撮影しようと集落内をウロウロとしていました。そんな時に見つけたのがこの蛾。お馴染み,タイワンキドクガです。3月になって,暖かくなると急に幼虫(毛虫ですね)を見るようになるのですが,どのような姿で越冬しているかなんて考えもしませんでした。

それが,今月になって,何回か成虫の姿が見られたのです。もしかすると,これが年内最後の発生で,卵で冬を越しているのかもしれません。

2006/12/09 渡名喜村西底原

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ほとんど匂わない

アマクサギ
この植物に気付いたのは,11月始めに久米島へ行ったときのこと。近道をしようと入った農道の脇に白い花をたくさん着けた低木があったのです。早速撮影したのですが,慌てていたので全体の観察を忘れてしまい,種類が全くわからないでいました。

例によって,気に掛けながらも手が出ないでいたのですが,ひょんなことから同定できました。渡名喜島の集落内で,この花を見つけたのです。もう落ちようとしている萎れたものでしたが,特徴的な紅色の萼は間違いありません。しっかり葉も観察できました。

これは,アマクサギ。基亜種クサギの葉は,揉むと匂いがあるそうですが,この葉は特別な臭さはなくて,レタスのようでした。こちらのページによると,匂いがあるのは若い葉のようです。また,その葉は食用にもなるようです。試してみるとしても,非常事態になってからになるでしょう。

2006/12/27 渡名喜村集落内
2006/11/04 久米島町比屋定(花,右下カット)

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鯨を撮った!?

ザトウクジラの背中
ついに撮影に成功!念願の鯨(?)です。

例年,冬になって海が荒れるようになると,フェリーでの島の行き来はとてもツライものがあるのですが,その一方でたのしみなのが鯨との遭遇。慶良間諸島周辺から,渡名喜久米にかけて,ザトウクジラがやって来るというのです。

今日は,たまたまカメラを持って乗船していたので,冬の晴れ間で日差しを浴びていた島の風景を船上から撮影していたのです。そこへ「本船左舷前方に鯨がいます」という船内放送。慌てて舷側に駆け寄りレリーズした一枚です。思った以上に船に近くて,あっという間に通り過ぎてしまい,結局この一枚しか写っていませんでした。

で,鯨の種類ですが,こちらのサイトや,こちらのサイトの写真に写っている背びれの形から,やはりどうも,ザトウクジラのように思えるのですが,どうでしょうか。

2006/12/26 渡名喜島南西沖(ナガバラ崎地先)

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白線付き

ミナミアオカメムシ白線型 鉛色の空と,降り続く雨という,いかにも(沖縄の)冬らしい天気が続いて12月でした。そのためもあって,ほとんど 野外へ出ることもできず,撮影もままならない,といった状態でした(とはいえ,こんなコンテンツを始めたりもできましたが)。
さて,そんな中,出勤前の路上で見つけたのがこの虫。緑色の体に,緑白色の縁取りがあります。これが,ミナミアオカメムシの色彩変異パターン。以前は全身緑色の個体を紹介しました。寒くなってから目につくようになるのは,何か理由があるのでしょうか?

2006/12/04 渡名喜村集落内の路上

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11種いる!

ナメクジ
まだまだ微小種が見つかりそうです,なんてことを書いていたのですが,結構大きいのが見つかってしまいました。雨上がりの丑三つ時,集落内の側溝でナメクジが這っていたのです。図鑑には,「沖縄ではナメクジ類は少なく,」といった記述があるので,ちょっと驚きです。

このナメクジは,和名もナメクジ。中国原産で日本全土に分布するという,ごく普通の移入種です。渡名喜島にも,何かに紛れて運び込まれてきたのでしょう。これで,渡名喜島産の陸産貝類は11種を確認しました。


  1. オキナワヤマキサゴ
  2. オキナワヤマタニシ
  3. リュウキュウオカモノアラガイ
  4. ノミガイ
  5. ニセノミギセル
  6. コハクガイ
  7. ナメクジ
  8. シュリマイマイ(?,死殻はたくさん見つかる)
  9. パンダナマイマイ
  10. オキナワウスカワマイマイ
  11. アシヒダナメクジ

2006/11/24 渡名喜村集落内

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花鳥○月

テリハボクの花と下弦の月
通勤のため,毎日通る集落内の道,この日は久し振りの晴天ということもあって,何か被写体はないものかと探しながら歩いていました。で,気付いたのが,掃き清められた白砂の上に落ちている一輪の花。頭上を見上げると,下弦の月が,未だ空高くに残っていました。

この花は,テリハボク。本来の花期は夏場のようです。この木も花序は2つだけ。しかも雄しべは茶色く変色しています。危うく見逃すところでした。

折角なので,両方を入れて撮影してみたのですが,その時思い出したのが,この言葉,「花鳥風月」。本来は「自然の美しい景色」ということのようです。の方は,このように撮影しているのですが,風となると,あんなのこんなのになってしまいます。風そのものを写真で表現するって,難しいですね。

2006/12/12 渡名喜村集落内

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よく見れば 結構似てるかも

モンシロモドキ 似ているようには見えません」なんて書いたこともあるのですが,こうして翅を広げている姿を見ると,まぁまぁ似ているかな,なんて思えてきます。

この蛾は,モンシロモドキ。日本産Nyctemera5種の中では,本州まで分布している唯一の種です。県内では,数は少ないものの,普通の種類と言えるでしょうか。よく似たオキナワモンシロモドキとは,属が違うのですね。


2006/11/04 久米島町下阿嘉黒石森

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対馬かと思いきや

オキナワモンシロモドキ 冬至も近づき,沖縄でも6時近くになると随分暗くなるようになりました。終業後に野外へ出ても,冬の空は鉛色。なかなか,いい写真が撮れません。

この一枚は,帰宅途中の途次,オオハマボウの藪で見つけた蛾です。撮影しているときは,モンシロモドキだろうと思っていたのですが,図鑑と絵合わせしてみると,どうも翅の白斑が小さい。前胸部の色や黒斑も違って見えます。


ネットで調べてみて,ようやく正体がわかりました。この蛾は,オキナワモンシロモドキ。海岸でよく見られるモンパノキを食害するそうです。こちらのサイトの写真と比べても,斑紋にやや違いがあります。季節型か,単なる個体変異か。素人には難しいところです。

2006/12/12 渡名喜村西底原

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よく見れば 赤くない

アカハラ
11月も終わりに近付いてから,ようやく目立ち始めた大型ツグミ類の渡り。ほとんどはお馴染みのシロハラなのですが,よく見ると,お腹が赤い個体に気付きました。

それから,何とか撮影しようと機会を窺うのですが,何しろ警戒心が強くて,滅多なことでは近付けません。遠くから望遠で狙おうとしても,カメラのセッティングを変えて構図を決め,ようやくピント合わせということには,パッと飛び立ってしまうのです。しかも,最近は曇天続き。なかなか満足のいくものは撮影できません。

この一枚は,民家の庭先の小さな家庭菜園で採餌中のところを背後から狙ったもの。特徴的な「胸と脇」の橙赤色が写せました。そして,図鑑の記述にもあるのですが,「腹の中央は白い」こともわかります。で,種名は「アカハラ」。シロハラも含めて,大型ツグミ類は全てTrudus 属なんですね。

2006/12/01 渡名喜村集落内

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南国風の高コントラスト

1211hebomoia_glaucippe02 大雪も過ぎ,ようやく冷たい北風が吹くようになってきましたが,それでも気温は20℃ほど。まだまだ,昆虫も活動しています。この一枚は先月撮影したツマベニチョウ。日中活動性の種類なので,この日のように休日でもないと,なかなかじっくり追いかけることもできないのです。


前に紹介したときにも書いたのですが,素早く飛び回って,なかなかジッとしてくれないし,止まれば跳ねを閉じてしまうので,「ツマベニ」をしっかり見ることも難しかったのですが,ようやく吸蜜の瞬間をフクギの間から望遠で撮影できました。後翅外縁の黒斑が小さく,また数も少ないことから,雄個体であることがわかります。それにしても,赤いハイビスカスとの色の対比が見事です。が,それもこんなに白飛びしていては台無しですね。

2006/11/05 渡名喜村集落内の屋敷林

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流れに逆らい へばりつき

フネアマガイ
久米島は,その面積も大きく,非石灰岩地帯であるためか陸水環境も興味深いものがあります。何といっても,こんな生き物が生息しているのですから。といっても,そんな珍種に出会えることもなく,今回のフィールドワークを終えたのですが。

写真は,陸水棲の巻き貝,フネアマガイ。立神岩近くの滝で見かけました。全国的にも,そんなに珍しいものではありませんし,観賞魚店での取り扱いも多いようです。

が,おもしろいのはこの貝の分類・系統学的位置。アマオブネガイ科に属するのですが,この仲間には,この仲間には,潮間帯棲ものから汽水棲,更にこのような淡水棲のものまであるという,実に興味の尽きない仲間たちなのです

2006/11/04 久米島町宇江城

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