裏側だって特徴的
モチキビの収穫を終えて,冬野菜の植え付けまでは農閑期になるのか,集落から離れたところにあるタカタの畑地は荒れ放題といった様相です。畑の周りの農道も,センダングサが伸び放題。普通に歩くのも大変です。でも,そんな轍の間にできた茂みから,おもしろいカットが得られました。
このクモはナガマルコガネグモ。草むらの外側で背面をこちらに向けて網を張っています。けれども,この時は網の裏側を覗くことができました。黄色の縦縞をうまく活かしたデザインになっています。腹部末端に糸いぼがあるのもよくわかります。同属のコガネグモの腹面はこちら。腹側からの写真は余り見つかりませんでした。
ところで,沖縄県内に分布するコガネグモ類(Argiope 属)は次の4種類。
- A. aemula,ナガマルコガネグモ
- A. amoena,コガネグモ
- A. bruennichii,ナガコガネグモ
- A. minuta,コガタコガネグモ
このうち,コガネ-とナガ-は沖縄本島北部に分布が限られているそうです。一方,ナガマル-は県内の島々に広く,コガタ-は本島周辺と八重山の島々に分布しているそうです。そして,ナガマル-は林縁や草地などの開けた場所に,コガタ-は林内に網を張っているそうで,いわゆる棲み分けが見られるようです。夏休みの自由研究にいいかもしれません。
2006/09/25 渡名喜村タカタ
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