シミもいろいろ
いろいろなシミというと,こんな話題やあんな話題が一般的かも。
でも,このphotologでシミといえば,こちらのシミ。シミ目シミ科の昆虫です。漢字で書くと「紙魚」となって,名付けた人々の観察眼に感心させられます。昆虫の中でもかなり原始的な形質を残しているグループで,その最大の特徴は翅を持たないこと。また,チョウやカブトムシのような完全変態,バッタやセミのような不完全変態とも違う,「無変態」という発生形式です。
何てことは,生き物ヲタクにとっては,まぁ常識レベルの内容です。必死に複写した文献や大切な図鑑を囓る憎き存在でもありますし。だがしかし,このシミにも複数種あることには思いが至らなかったのです。手元の「沖縄産昆虫目録」にも4種がリストアップされています。図鑑では写真も記述も乏しいのですが,今はネットの時代。以下のリンクを参考に同定しました。
- セイヨウシミ,Lepisma saccharina
- キボシアリシミ,L. albomaculata (上記リンクに記述あり)
- ヤマトシミ,Ctenolepisma villosa
- マダラシミ,Thermobia domestica
このシミは,ヤマトシミ。「腹部末端節(第10節)が短い」ことを決め手にしました。それにしても,心にゆとりのないわたしには,
逃るなり紙魚の中にも親よ子よ
と詠んだ一茶のようにはなれません。
それよりも,一茶の見た紙魚がヤマトなのかセイヨウなのかが気になってしまいます。
2006/10/02 渡名喜村立渡名喜小中学校
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