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比国へ渡る 道すがら

コムクドリ 台風13号が過ぎ去って十日程が経ち,ようやく北からの渡り鳥が増えてきました。昨日,26日に気付いたのは,イソヒヨドリ程の大きさで20羽の群れをつくっている鳥。この時は,遠目の逆光で色などが判らず終いだったのです。それが今朝ハッキリとしました。

この鳥は,コムクドリ。夏は本州中部以北で過ごし,冬はフィリピン以南へ渡るようです。つまり,県内では旅鳥ですね。種小名のphilippensisは,当地産の個体に基づいて記載されたためでしょうか。


白い頭に茶色の頬,灰色の腹部と黒い背中。よく見ると風切り羽が暗緑色に輝いています。同属のムクドリより,ちょっとだけオシャレかも。

2006/09/27 渡名喜村集落内

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まぁ~るい お尻(実はお腹)

マルボシヒラタヤドリバエ
これまで,余りしたことがなかったのですが,草むらの中で腰を下ろしてジッとしていると,上から見下ろしているときには気付かなかったような虫たちの活動を見ることができます。この日も,夕方が近付き日差しが穏やかになってから,海岸近くの畑へ出掛けてみました。相変わらず,ジャコウアゲハが目立つのですが,ジッと待っていると,見慣れぬ虫がやってきました。

最初目にした時には,ハエに見えたのですが,撮影してみるとアブのような体色です。これだけ小型だと,図鑑でもわからないかも,と思いつつ調べてみると…,これが載っていたのです。その情報を手がかりにネットで検索して同定しました。

この虫は,マルボシヒラタヤドリバエ。何と,シラホシカメムシなどに寄生するのだそうです。本当に,何にでも寄生者がいて個体数調節がなされているんですねぇ。

ところで,このハエ,図鑑には「マルボシヒラタハナバエ」という和名で載っています。ここら辺の事情については,こちらのページをご覧ください。ウミユスリカさんの蘊蓄が炸裂しています。

2006/09/25 渡名喜村アンジェーラ(山際の畑)

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決め手は勾玉

オキナワフタテンホシアメバチ
このところ,夕方近くになってからの草原通いが続いています。あわよくばトカゲ類の撮影を!と思ってのことなのですが,なかなかうまくいきません。夏枯れに加えて台風通過後ということもあって,これはっ!という生き物にも出会えずにいるのですが,それでも草むらに腰を下ろしてジッとしていると,様々な昆虫が活動していることがわかります。

何回かの草原通いで,毎回のように出会うのが写真のアメバチ。大抵センダングサの草むらの中を漂うように飛んでいます。昨年の紹介では「アメバチの一種」とまでしか言えなかったのですが,今年は日本産ヒメバチ科目録というサイトを見つけて,何とか種まで同定してしまいます。

このハチは,オキナワフタテンホシアメバチ。決め手(といっても,それ程自信があるわけではありません。念のため。)は,前翅にある勾玉状の斑点の形。一番近いのが,こちらの写真で示された種と考えられるのです。

それにしても,このようなサイトが開設されているとは!
有用な情報を公開してくださっている小西さんに感謝,です。

2006/09/25 渡名喜村アンジェーラ(山際の畑)

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黒星だけでなく

ウスバカミキリ 台風後で草木が枯れたようになっている農道で,カマキリの若虫を見つけました。まだ翅が伸びきっていないのですが,面構えはスルドイものがあって,さすが肉食昆虫と思わせてくれます。夕暮れ近くで光量が足りず,フラッシュを焚いたために,顔に草の影が入ってしまったのが残念です。
このカマキリは,ウスバカミキリ。前に紹介したときは褐色型でした。この個体のように緑の体色でも,触角は赤褐色になっているのがおもしろく感じられます。さて,この種の識別点は,前肢基部の黒色斑なのですが,腿節内側中央に大きな黄色斑があるのも目立ちます。 2006/09/20 渡名喜村タカタ

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星3つ ただし●

オジロシジミ 今日は秋分。日が傾くのも早くなって,終業後の撮影も,そろそろできなくなってしまいます。この日は,夕日が最後まで差し込むだろうと期待して,島の西海岸へ。集落から離れたところにある海に面した畑に出掛けてみました。台風13号が通過した後だったので,草木の葉も茶色くなりボロボロです。余り生き物にも出会えず,日没が近付いたので引き上げようかというときに見つけたのがこの蝶です。
撮影したときはウラナミシジミかと思ったのです。タイワンクズがたくさん生えていましたから。ところが,帰ってきてから,写真を比べてみると,何かが違う。波状の紋様が少なくて,後翅には黒点状の斑紋が3つあります。季節型かと思いつつ図鑑を調べると,これがどうやら別種らしいのです。図鑑の記述も,「夏~秋のマメ畑で注意」となっています。この蝶はオジロシジミ。尾が白いのかどうかハッキリしませんが,それ以上に種小名のcnejusの読み方もわかりません。

2006/09/20 渡名喜村タカタ

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ポイントは 長い脚

タイワンクツワムシ
やっぱり,この時期,この仲間は路上でボーッとしているのが好きなようです。この日見つけたのは,「モドキ」ではなくて,本家クダマキ。タイワンクツワムシです。

サトクダマキモドキに比べると,スリム,というか,体高が低くてスマートな感じ。その分後脚が長く大きく見えてしまいます。種小名のelongataも,ここから来ているようです。英名も"Long legged bushcricket"ということで,この特徴に注目しているようです。

虫の音WORLDというサイトで鳴き声を聴くことができます。こちらからお試しください。

2006/09/20 渡名喜村集落内の路上

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家族まではお馴染みの

クサカゲロウ科の一種
集落の中にあちこちにあるオオハマボウの茂み。たくさんの昆虫が集まってくるので,被写体に事欠かない撮影ポイントです。この日は,葉から葉へ,素早く飛び移る姿を見かけて,そーっと葉裏を覗いてみました。

見つかったのはクサカゲロウの一種。「優曇華の花」とも呼ばれる卵を産む昆虫ですね。東京にいるころからよく見かける昆虫でしたが,意外にも図鑑では同定ができませんでした。よく似た種類がたくさんいる割に,生活史など基本的なことがよくわかっていないようなのです。手元の「沖縄産昆虫目録」(1987年版,改訂版あり)によると,クサカゲロウ科には17種がリストアップされています。そのうち和名があるのは8種。図鑑で生態写真を見られたのは僅かに1種でした。ということで,種はおろか属までも不明の,「クサカゲロウ科の一種」となりました。

2006/09/19 渡名喜村集落外れの藪

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緑の脚と枝分かれ

サトクダマキモドキ
深夜の路上で道を塞いでいた1匹の虫。カメラを向けても,スラッシュを焚いても,微動だにしません。最近,朝になるとアリに取り囲まれている姿をよく見ます。それでも次から次へと,こうして路上に現れるのですから,一体何をしているのか,不思議に思います。後脚に砂が付いているのも謎です。

サトクダマキモドキ識別点この虫は,サトクダマキモドキ。クツワムシの仲間ですね。よく似たヒメクダマキモドキとの区別は,図鑑によると以下の点。前翅の翅脈がヒメ-は平行状なのに対して,こちらのサト-は分枝しているというのです。赤丸で囲って強調してみたのですが,どうでしょう。


2006/09/16 渡名喜村集落内

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サルとウリの間に

ハマゴウハムシ
このPhotologを,ほぼ毎日更新するようになって3年目。被写体を探すことが日常になったのですが,撮影はしたものの正体不明,というものもたくさんできてしまいます。ところが,ネットサーフしている途中で,突然正体判明ということも時々起こるのです。

この虫も,そうして種名が判ったものです。見つけたときは,キボシツツサルハムシと思って撮影したのですが,帰ってから確かめてみると,全く別物。しかも,手元にあるどの図鑑にも載っていないのです。こうして,お蔵入りになって3ヶ月。このページに出会って同定できました。

この虫は,ハマゴウハムシ。この個体を撮影したのもハマゴウの株でした。後から思えば,そのまんま,ということです。「沖縄産昆虫目録」では,サルハムシ類ウリハムシ類の間に置かれていました。この種の前後の,ヨモギハムシとイチゴハムシは図鑑にも載っているのに…。

生態写真は,こちらの中国のサイトしか見つかりませんでした。

2006/06/21 渡名喜村渡名喜港ターミナル

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蝶の季節

ハスノハギリに集まるジャコウアゲハ
9月になって,久し振りに野外へ出てみると,驚いたことにチョウが一杯います。夏枯れのためか,他の昆虫や草木の花は少なくなっているのに,ただ1種類のチョウが,とにかくたくさん飛んでいるのです。しかも,花が少なくなっているためか,咲いているところでは大集団で見られます。

この一枚も,そんな様子を写してみました。この密度で,樹冠全体を飛び回っていました。このチョウはジャコウアゲハ。数の多い前翅の白っぽい個体は雌。一方,右端に写っている黒っぽい個体が雄なんだそうです。

他の場所では,センダングサの草むらを飛び回っていることが多いのですが,ここでは一本の木に集まっていました。この木は,どうやらハスノハギリ,Hernandia nymphaeifolia のようです。ちょっと遠くて花の撮影ができなかったのですが,黒い果実に黄または赤の抱葉が付くそうです。こちらもカラフルな感じがするので,実りの頃に撮影してみたいものです。

2006/09/07 渡名喜村ソージ(風力発電施設北方遊歩道)

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透けて見える

ウスヒラタゴキブリ?
日が暮れると真っ暗になってしまう渡名喜島の道ですが,歩行者用のフットライトが整備されて,随分明るくなりました。しかも,この灯りは誘蛾灯のように働いて,いろいろな昆虫の観察ポイントにもなっています。

この日見つけたのは,小型のゴキブリ。元々薄い体色なのでしょう。照明の上にいるので,からだが透き通って見えます。特に胸部はレントゲンで撮影したようにも見えます。ちょっと不思議な感じがします。

このゴキブリは,ウスヒラタゴキブリと思われます。チャバネゴキブリに近縁なようですが,家の中では生活しない屋外性のゴキブリです。ただし,紀年種が大きそうで,同定には慎重を期する必要があるとのことで,ここでも?付きとさせてもらいます。

2006/09/03 渡名喜村集落内

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月の女神で 蟹座の守り

ヒメアカタテハ 沖縄でCynthiaといったら,やっぱりこちらがすぐに思い出されます。だが,しかし,こちらの蝶との関係はちょっとわかりません。

夕暮れ近い遊歩道,キレイにススキが刈り込まれた草地を何頭も飛んでいました。ところが,花に集まっているわけではないのです。よく見ていると,必ずペアで追いかけ合っています。求愛行動だったのですね。


そのうち,葉陰で止まったところを撮影できました。この蝶は,ヒメアカタテハ。後翅の紋様が特徴的です。日本全土に分布して,ヨモギやハハコグサを食草としているそうです。しかも,沖縄では生育段階の全ステージが周年見られるのだとか。気を付けて観察していれば,もっと見つかりそうですね。

更に,何とこちらのページによれば,「世界で一番分布が広い蝶」なんだそうです。

2006/09/07 渡名喜村ソージ(風力発電施設北方遊歩道)

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赤くなくなる赤トンボ

コフキヒメイトトンボの未成熟雌
傾いた日差しが厚い雲に遮られて,そろそろ潮時かと引き上げようとしたときに,新しい被写体に気が付いてしまいました。これが,一度撮影したことのあるものなら,そのままにしてしまうのでしょうが,これは,そう単純ではありませんでした。

田んぼの脇の草むらで見つけたのは,鮮やかな赤に染まったイトトンボ。その長さは2cmほど。爪楊枝よりも短いのです。光が不充分で画像が荒くなってしまったのですが,その色合いはわかるだろうと思います。

このトンボは,コフキヒメイトトンボの未成熟雌。腹端が橙色の未成熟な雄や,白く粉を噴いた成熟雄とは,全く違っています。これで,成熟すると緑色になるというのですから,小さいながらも大変カラフルな種です。色の変化が,真の赤トンボ(アカネ属)とは反対になっていて,そこがまた,おもしろく感じられます。

2006/09/11 渡名喜村ウーチュガー

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粉を被った一人前

コフキヒメイトトンボの成熟雄 今日は思い立ってウーチュガーへ。水辺の草むらということで,いろいろな生き物が見られるだろうと考えたのです。登ってみると,久しく訪れる者が無かったためか,腰まで伸びた草で足元が見えません。畦を踏み外して転ぶというよりも,ハブが怖いのです。抜き足差し足,被写体を探しつつ,ハブへの警戒もしながら辿り着いた田んぼは,稲穂が頭を垂れていました。

で,あちこち物色しようと思ったのですが,草が伸び過ぎていて,ちょっと危ない感じ。控えめな探索で引き返してきました。そんな中で見つけたのが,このトンボです。


このトンボは,コフキヒメイトトンボの成熟雄。以前紹介した未成熟雄と違って,見事に粉を噴いています。今回も,葉陰を漂うように飛んで,なかなか撮影させてもらえませんでした。

2006/09/11 渡名喜村ウーチュガー

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いつまでたっても 嘴の黄色い奴

イカルの幼鳥 今年は9月8日が白露,翌9日は重陽です。暦の上ではすっかり秋になり,島でも秋の渡りが見られるようになってきました。そこで,一念発起,日の出の時間帯に野外へ出掛けてみました。ところが,リュウキュウツバメはたくさん飛んでいるのですが,お目当てのアカハラダカにはちょっと早かったようです。

諦めて車に乗り込もうとしたときに,視界の隅を横切っていたのがこの鳥です。遙か彼方に止まったのを,望遠で数カットだけ撮影できました。この鳥はイカル。島の鳥には見られない,太くて短い嘴が印象的です。成熟すると頭が黒くなるそうですから,この個体は今年生まれの幼鳥だと考えられます。図鑑では「秋冬には…群れですみ」とあるのですが一羽でいました。仲間からはぐれて,こんな南まで来てしまったのでしょうか。


成鳥の画像はこちらから検索してみてください。

2006/09/09 渡名喜村大本田展望台駐車場

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旅の途中

エゾビタキ
9月になって,なかなか野外へ出る機会が持てずにいたので,この日は終業後にちょっとお出掛け。この頃になると,いくら西に位置する沖縄でも,日没まではそんなに間がありません。オマケに,この日は曇天で光の条件も今ひとつ。それでも,折角だからとレンズを向けてみたのが,この一枚です。

かなり遠くから望遠で撮影しているので,画像の鮮明さはありませんが,特徴がハッキリしていたので同定できました。この小鳥は,エゾビタキ。沖縄で見られたのに,「蝦夷」とは不可解な,と思ったら,この種類は旅鳥なのだそうです。つまり,「日本より北の地域で繁殖し,日本より南の地域で冬を越す」のです。渡名喜島を含む日本全域が通過地点になるわけですね。

さて,同じ「ヒタキ」と名が付いても,ジョウビタキはツグミ類。こちらのサメビタキ類はヒタキ科ヒタキ亜科の真のヒタキ類なんですね。何が違うのかまでは,よくわかっていないのですが。

2006/09/07 渡名喜村シキル(集落北方の農地)

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ズレているのが効果的

ウスバキトンボ もう日が傾いてきているですが,久し振りに撮影に出掛けてみました。ここ数日,曇天が続いて,気温もそれほど上がらず,秋の気配を感じます。畑に群れていた鳥の群れは,渡りの途中のセキレイかもしれません。

この鳥たちを撮影しようとするのですが,警戒心が強くて全く近付けません。そこで,代わりに撮ったのが,このトンボ。


農道の轍にできた水たまりに群れて,縄張り防衛や産卵といった行動を見せてくれました。すっかり赤くなっているのですが,これはウスバキトンボ。梢の先で群飛している頃は,もっと色が薄いのです。このため,真の赤とんぼ(アカネ属)ではないのですが,沖縄では「赤とんぼ」のイメージに一番合うトンボだろうと思います。

以前紹介したギンヤンマの飛翔姿勢に比べると,前後の翅が互い違いになっていることがわかります。チョウやハチは,前後の翅を揃えて一枚のようにして羽ばたいています。トンボの高い飛翔能力の秘密がここにあるのだそうです。

2006/09/05 渡名喜村マテーシガニク(林道東側始点)

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左右に張り出す大きな眼

オオメカメムシ 以前,「大きな目玉はハンターの徴」とハンミョウを紹介したことがありました。この虫も,体に似合わず大きな複眼を持っています。見つけたときは背面から見ていたので,随分幅広のウンカだなぁ,と思ったのです。けれども,図鑑で調べてみると,これがカメムシの仲間。生物防除にも使われている虫食性の種類でした。
この虫は,オオメカメムシ。こちらのサイトでは,捕食している様子が紹介されています。触角の間から,これまた小さな体に似合わない長い口吻を伸ばしています。

夕暮れが近付いていたので,この個体だけしか撮影しなかったのですが,今度は捕食シーンを狙ってみます。

2006/09/05 渡名喜村ウーンナトゥ(南東海岸アンジェーラ浜後方草原)

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ささやかな演出あり

ツヤギセル
以前の投稿にも書いたように渓流コースは山原の湿潤な林内環境を気軽に観察できるところです。ザトウムシを撮影した,そのすぐ足元で見つけたのがこの貝。ただ,明るいところで撮影したかったので,木漏れ日差し込む切り株の上に移させてもらいました。

この貝は,ツヤギセル。名前の通りツヤのある殻と細かい肋状脈が特徴です。しばらく待っていると,軟体部を出してくれたので,すかさず撮影しました。思った以上に足が速くて,すぐに切り株の縁に達して,陰になる隙間に入り込んでしまいました。

2006/08/12 恩納村県民の森,渓流コース

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親の姿も見られました

キマエコノハ もうすぐ日付も変わろうかという時間帯,この日は月齢も5ほどで,暗夜といった状況です。けれども,集落内の主な道は,きちんと照明が整備されているので,歩くのに困るということはありません。しかも,誘蛾灯として働いて,昼間はなかなかお目にかかれない虫たちと出会えます。
道沿いに植えられたフクギの周りをバタバタと飛んでいた大型の蛾。やっと止まったところを撮影しました。フラッシュのためコントラストが強めになっていますが,深緑の前翅の間からオレンジ色の腹部と後翅が覗いていることがわかります。

この蛾は,キマエコノハ。本州では余り見られない南方系の種類のようです。以前,アケビコノハとして幼虫を紹介していました。発生期間は6・7~11月とあります。夏の夜にふさわしい虫と言えそうですね。

2006/08/27 渡名喜村集落内の屋敷林

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やっぱり よく似てる

セリ 毎日の投稿のために被写体を探すようになって,随分進歩したことに「植物を見る目」があります。これまでは,余り関心が無いこともあって,なかなか種名や識別点を覚えられずにいたのです。けれども,最近は,野外で同定できる種も増えてきたし,同定までは至らなくても,科の特徴などで仲間分けできるようになってきました。

写真の花は,セリ。春の七草に入っているくらいですから,ポピュラーな野草なのでしょう。でも,野外ではそうと気付きませんでした。ただ,花の付き方がハマウドの花によく似ているなぁと。そんなことを思いながらシャッターを切っていました。どちらもセリ科で複散形花序なんですね。


2006/08/11 南城市(旧大里村)島添えの丘

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秋の渡り

ヤツガシラ
9月になりましたが,まだまだ暑い日が続く沖縄です…,と綴りたいところですが,今日は前線に伴なう雨雲が接近して,強い日差しも一休み。むしろ,湿度が高くて,その方が過ごしにくく感じられました。

そんな,夏の続きの沖縄にも,秋の使いはやって来ます。特に,渡名喜は離島ですから,海を渡る小鳥には,翼を休める貴重な場所なのでしょう。

頭の上に立てた羽が特徴的なこの鳥は,ヤツガシラ。以前に北へと渡る3月の姿を紹介しました。今年は4月中旬にも観察しています。この4~5ヶ月の間に,北の国で子育てを終えてきたのでしょう。

2006/08/28 渡名喜村立渡名喜小中学校

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