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色だけじゃない

エビイロカメムシの幼虫 この一枚を撮影したときは,まだ梅雨明け前。鉛色の空の下で光量が不充分だったので,やむなくフラッシュを焚きました。このため,頭部は露出オーバーになってしまいました。

それでも,腹部の体節構造はよくわかるようになったと思います。まだ,翅のないこの虫は,エビイロカメムシの幼虫。幼虫時代は随分なで肩ですが,成虫になると突起ができます。ススキなどイネ科草本の葉上で単独生活をしているそうです。

2006/06/16 渡名喜村集落内の植え込み

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隈取り入れたユニコーン

オキナワテングスケバ
図鑑の記述を見ても,この突出した部分はあくまで頭部なのです。それで,一本角に思えるのですが,どうでしょうか。

この虫は,オキナワテングスケバ。天狗の鼻は飛び出す角度が違うと思うのですが,命名されているのだからしょうがないですね。複眼とその下部(顔?)には縦縞模様があって,よく見ると大変美しい昆虫です。イネ科草本に集まって汁を吸うので,イネやサトウキビの害虫なんだそうです。

さて,この虫を調べていて,こんなサイトを見つけました。やはりネットの世界は奥が深いです。

日本のウンカ・ヨコバイ・アワフキ・ツノゼミ類画像集

2006/06/21 渡名喜村集落内

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幼い頃から身に付いたイメージというのは,なかなか払拭されないもので,そこから外れたものに出会ったときには驚きと新鮮な感動があります。
ハガタフタオ 最近よく見るようになった蛾の仲間では,何といってもフタオガの類。蛾というと,シャクガのように平たくとまるものやドクガのように屋根型に羽を畳むものと,決め込んでいたのです。それを打ち破ってくれたのが,アマミマルバネフタオ。翅が波打っているんですから。

そして,この一枚はハガタフタオ。アマミマルバネフタオよりも波打ち方が弱くて,その分よくわかるかなと思います。前翅外縁が翅脈に沿って2ヶ所で突出している様子から「ハガタ」と名付けられたようです。後翅に2つある尾状突起は,翅が波打っているためにわかりにくくなっていますね。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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とまる場所を間違えている

サザナミシロアオシャク
渡嘉敷島の玄関口,渡嘉敷港と渡嘉敷集落のすぐ後にそびえる山の頂に交流の家の施設はあります。周囲はこれといって建物もなく,夜になると施設の照明だけが煌々と辺りを照らしています。そのためか,宿舎の外壁でたくさんの蛾を見ることができました。

写真の蛾もその一つ。鮮やかな緑色の翅が大変印象的なのですが,いかんせんコンクリートの上ではとても目立ってしまいます。この蛾は,サザナミシロアオシャク。アオシャク亜科というのがあるそうで,これに属する多くの種類は緑色の翅を持っています。木の葉の上にとまって捕食者の目を欺くように進化してきたのでしょう。平たい姿勢といい,見事な擬態なのですが,この場所では逆効果ですね。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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頭が無いのも 見慣れてきた

ホソミスジエダシャク 見慣れぬうちは,その姿が異様に感じられたシャクガの類。翅を広げてとまった姿は,頭を断ち切られたように見えるのです。けれども,もちろん張り出した胸部に隠れているだけなのです。

こちらのフタツメオオシロヒメシャクと,そっくりな姿でとまっているのは,ホソミスジエダシャク。窓枠なので,大変目立っていますが,木の幹ならば,きっと擬態の効果もあるだろうなぁと想像される斑紋です。


問題は,「ミスジ」とはどの3本か?ということです。翅の中程に暗色部があって,その基部側・末端側は明色部。更に外側に暗色斑を結ぶように不明瞭な暗色帯があるのですが,そうすると四筋になってしまいます。筋の見立てが違うのか!?

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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夜更けのランナー

スジアオゴミムシ
ちょっと時間を間違えて出てきてしまったんじゃないか,そう思わせる昆虫です。本来は夜行性で,地表を徘徊しながら他の昆虫を食べているんだそうです。

この日は林道脇の側溝を,かなり足早に走っていました。デジカメのAFが合焦する頃には,フレームから外れてしまっているのです。それでも何とか追い回して,ようやく撮影できた一枚です。頭部・胸部の特徴的な金属光沢と,鞘翅の筋状隆起がハッキリと写せました。

この虫は,スジアオゴミムシ。図鑑では体長23mmとあります。数字からはあまり感じませんが,野外で出会ったときの印象は「大きいっ!」というものです。この大きさ,そして色合い,筋状隆起となかなか貫禄がありました。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家,北方の林道

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これぞ 青目

アオメアブ
数日降り続いた後の晴れ間だからか,この日は虫たちも活発に活動していたようです。道路脇の草むらに目をやると,茶褐色の大きな虫が飛び回っていました。体型からムシヒキアブの仲間だと,すぐにわかります。レンズを向けて構図とピントを合わせ,さぁレリーズと思った瞬間,ファインダーから消えてしまいました。慌てて周囲を探すと,ぐるっと一回り飛んで元の場所に戻ってきたのですが,何かを抱えていました。どうやら狩りの瞬間に立ち会ったようです。

この虫は,アオメアブ。以前紹介したシオヤアブに比べると,体色,特に和名の由来になった青く(実際は緑)輝く複眼が特徴的です。獲物の方は,その大きさと紋様から,オキナワツヤハナバチではないかと考えられます。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家,北方の林道

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このサイズなら,4回分

トビモンオオエダシャクの幼虫
滅多に車が通らないからか,渡嘉敷島の路上では,いろいろな動物を見ることができました。この尺取り虫もその一つ。見慣れた種類に比べると,桁外れに大きいのです。体長が長いことはもちろんですが,その太さにボリューム感を感じました。10cm近くある体で,ゆっくり尺取り運動していました。

これは,トビモンオオエダシャクの幼虫。成虫はこんな姿になるようです。大きな体だけでなく,その頭部も大変特徴的。角のように2本の突起が飛び出しています。こちらのサイトでは犬のような顔つきと紹介されています。若齢幼虫の時は,もっと細長くて,より角らしく感じられます。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家,北方の林道

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Cecil を思い出す

アカマタ
Cecilってものを見たことはないのですが,それでも,すぐに頭に浮かんできてしまうのです。ピアスンのパッペティア人。ちょうど,最新刊(といっても文庫版)を手に入れて,全体を読み返していたところなので。

整備の行き届いた林道でのハイキングは快適そのもの。ゆっくり歩きながら,道路脇の藪や側溝で生き物を探します。そんな中で同行者が見つけてくれたのが写真のヘビ。この時は,路肩から擁壁を伝って崖下へ降りたかったようで,こちらには見向きもせずに進路を探していました。そのために,かなり近寄って撮影できたのですが,それでも動きが速くて,ややピンぼけになってしまいました。

このヘビは,アカマタ。気性の荒いことで知られているので,迂闊には手を出せません。まぁ,ハブよりは気軽に撮影できましたが。この後,ブロックの継ぎ目をうまく使って,垂直に降りていきました。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家,北方の林道

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虹の色を表現するには

ヒメニシキキマワリモドキ
渡嘉敷島の林道は予想通りほとんど車が通りません。というか,職員の話によると,この先は行き止まりになっているそうなので,施設の裏門から始まるこの道を通るのは,総て関係車両ということになるのでしょうが。

そんなわけで,アスファルトの上でもいろいろな動物を観察することができました。写真の昆虫もその一つ。道路脇の側溝の縁を足早に歩いていました。

この虫は,ヒメニシキキマワリモドキ。その名の通り,虹色に輝く鞘翅が印象的です。実際には1cm程の大きさなのですが,ずいぶん目立っていました。こちらのサイト(台湾)によると,漢名は「紫斑迴木蟲」となるそうです。「ニシキ-」よりは「紫斑-」の方がふさわしいかな。ちなみに,別属ですが,オオニシキキマワリモドキというのも宮古・八重山に分布するそうです。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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水辺のバレリーナ

セイタカシギ 梅雨らしく雨が続いている沖縄県地方です。今日も昼前は激しい降り方でしたが,夕方になって北西から晴れ上がってきて,日没前の僅かな時間ですが野外へ出ることができました。といっても,こんな時はハブが心配。専ら車の窓から窺うようにして,島を回ってみました。

そうして見つけたのがこの鳥。セイタカシギです。キレイに整備された畑で,しきりに地面をつついていました。広い畑に一羽だけで,ちょっと寂しげにも見えましたが,それがまた孤高を守っているようでもあり,気品のようなものが感じられました。


頭上から後頸が黒く斑になっているのは,冬羽の特徴のようです。これから真夏に向かって,この部分が黒くなり,そうなる頃には,もう島から北へと渡っていってしまうのでしょう。

2006/06/12 渡名喜村ワキバル(集落南方の耕作地)

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黄色くないけど…

キベリヒゲナガサシガメ 交流の家の敷地を出て,北へと向かう林道を歩きました。緩い下り坂でキレイに舗装されていて,大変歩きやすい道でした。

そんな道路脇の茂みで見つけたのが,このカメムシ,キベリヒゲナガサシガメです。緑に繁った草むらの中で,赤い体が大変目立っていました。サシガメ,という名前の通り,動物食のカメムシで,小型昆虫などを捕えて,口吻を突き刺し,体液を吸い取るのだそうです。

ところで,和名の「キベリ-」の由来。こちらのページでも取り上げられていますが,明らかに「赤縁」ですものね。


2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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ずいぶん白く感じる

リュウキュウウラナミジャノメ
雨の合間を縫っての渡嘉敷島散策,施設内ではオモシロ味が感じられないので,林道へ出てみました。林道といっても,キレイに舗装された道です。側溝周辺も草刈りされていて,快適なハイキングになりました。

この林道散策で目についたのが,この蝶。素早く飛び回って,なかなかとまってくれません。大きな目玉模様で,すぐにジャノメチョウの仲間だろうとわかります。ところが,以前観察したリュウキュウヒメジャノメに比べると,飛んでいる姿がとても白っぽいのです。とまったところを撮影して,ようやくその訳がわかりました。

この蝶は,リュウキュウウラナミジャノメ。その名の通り,後翅の裏側は白いさざ波模様です。薄暗い林縁や林間の草地を生息地にしていて,食草はイネ科・カヤツリグサ科の草本。このことからすると,もっと観察していてもよさそうですが,多化性のリュウキュウヒメジャノメに対して年2化性ということですから,目にするチャンスが少ないのかもしれません。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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本当は こんなに青い

アオタテハモドキ
こちらの施設は,元々米軍のミサイル基地だったそうで,その発射台跡は大変見晴らしのよい展望台になっています。雨の合間を縫って,午後から出掛けてみると,キレイに刈り込まれた芝生の上をアオタテハモドキが飛んでいました。これまでも紹介してきた蝶ですが,警戒心が強くて,なかなかイイ角度から撮影できていませんでした。今回ようやく正面(?)から特徴を捉えることができました。こちらの渡名喜島産メスと比べると性差がよくわかります。

ところで,この個体を見ていて気付いたのですが,どうもオスは触角が白いようです。やや判り難いのですが,沖縄本島南部産オス渡名喜島産オスも白く見えます。図鑑ではハッキリしないのですが,こちらのサイトでは雌雄を並べてあるので,確かなようです。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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朝一番の 腹ごしらえ

ルリジガバチ
早朝の撮影から宿舎に戻ってくると,玄関先で大型の蜂が飛び回っていました。深く青みがかった体に,細く括れた腹部。この蜂は,ルリジガバチです。以前紹介した渡名喜島産の個体は,かなりブレていてハッキリと写せませんでした。けれどもこの日は,花の蜜を吸う(花粉を食べる?)のに一生懸命で,かなり近付いても大丈夫でした。

よく似たクロアナバチは,土中に穴を掘ってキリギリス類を狩ります。一方,このルリジガバチは,竹筒などの既存の穴を利用してクモ類を狩るそうです。巣の蓋に使う一風変わった素材についてはこちらのページで。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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剣の使い手,というよりも

イワサキオオトゲカメムシ 早朝の芝地で見つけたもう一つの虫,それがこのイワサキオオトゲカメムシです。図鑑には「採集例が少なく,その生態については知られていない」と書かれています。これは貴重な観察例になるのか,と喜んだのですが,ネットで調べてみると,既にその一端が明らかにされていました。この個体は芝生の上を歩いていたのですが,近くの植え込みに宿主植物が植えてあったのでしょうか。

ところで,種小名のgladiatoria,きっとgladiatorに由来するのでしょう。確かに正面から見ると勇ましい感じです。けれども,どちらかというと剣を構えた姿というよりも,肩肘張って議論を挑もうとしているように見えてしまいます。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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草葉の陰を 走り回る

オオアトボシアオゴミムシ
雨上がりの早朝,芝生の広場に行ってみました。よく管理された場所なので,そんなに生き物は見られないだろうと予想していたのです。ところが,うれしいことに予想は大外れ。これまで出会ったことがないものを見られました。

その一つがこの甲虫。頭部と胸部の緑色がとても印象的です。鈍色の空の下で輝いて見えました。しかし,撮影するとなるとこれがちょっと大変でした。込み入った芝生の中を素早く走り回って,なかなかピントと露出が合わせられないのです。おまけに全身を見せてくれません。ようやく特徴を捉えられた一枚です。

この虫は,オオアトボシアオゴミムシ。左右で繋がる鞘翅後縁の紋が特徴だそうです。15mmを超える体長で,ゴミムシとは思えない大きさです。更に図鑑を見ていて気付いたのですが,ゴミムシ類ってオサムシ科なんですね。ちょっと意外です。

2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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見えない赤線

ヒトテンアカスジコケガ 渡嘉敷島の施設で,何度も(つまり何個体も)見かけたのがこの種類。今が発生時期なのでしょうか。純白の翅に朱色の線がとても目立ちます。そしてアクセントに二つの黒点。これも警戒色なのでしょうか。

この蛾は,ヒトテンアカスジコケガ。奄美で撮影された個体と比べると,胸部背面を横断する赤線がありません。渡嘉敷で見かけた個体は総てこの「無紋」型。たまたまなのか,地方型なのか,不明ですけれども。

沖縄産蛾類幼虫の図説と食草によると,幼虫は日陰のブロック塀につく緑色のコケを食べるそうです。毎度のことながら,生き物の食性のバラエティには驚かされます。


2006/06/01 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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ウチナーとヤマトの間には

国立沖縄青少年交流の家
所用で国立沖縄青少年交流の家に行ってきました。初めての渡嘉敷島,ということもあって,どんな自然に出会えるだろうと,本来の用事はそっちのけでたのしみしていたのです。ところが…。
滞在した3日間は梅雨の本降りで,ほとんど野外には出られませんでした。中日に野外へ出られたのですが,強い雨で洗い流されたのか,あまり生き物にも出会えません(微小陸貝を期待していたのです)。さらに…。

山頂付近に広がる施設の中でも,某かの観察ができるだろうと思っていたのが,とんだ見込み違い。管理の行き届いた敷地には,夾雑物の存在を許さない張り詰めたような雰囲気が満ち溢れていました。眼下に広がる慶良間の海から,渡嘉敷の山と森が続いているのですが,敷地の手前で線を引いたように途切れています。そして,キレイに刈られた草地には1m程のコンクリの壁。DMZを思い起こしてしまいました。この壁によってハブの侵入を防いでいると誇らしげに職員は話していました。元々米軍のミサイル基地だったというこの場所のこの状況,住民と国の関係をよく表わしているなぁと思うのは,穿ちすぎでしょうか。

2006/06/02 渡嘉敷村国立沖縄青少年交流の家

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