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アマミマルバネフタオ
最初に気付いたときには,フクギの葉の上に托葉か苞の枯れたものが落ちてると思ったのです。色と形,それに大きさが,あまりにもそれらしかったので。

ところが,よく見てみると触角と複眼がある。とりあえずワンカット撮影して,ちょっと近付いてみると,飛んでいってしまいました。この虫は,アマミマルバネフタオ。同属のコモンマルバネフタオとよく似ているのですが,「とりあえず」こちらに同定しました。前翅の形が合うかなと思ったので。

こちらのページの標本写真を見ると,「フタオ」と名付けられたことがよくわかります。「マルバネ」は前翅が波打っていることからでしょうね。

2006/05/09 渡名喜村集落内

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初夏の日差しに煌めく黒

ニシキヒロハマキモドキ
梅雨が本格的になる前に…,と野外へ出たこの日。残念ながら,波が高くて目的の場所まで辿り着くことができなかったのです。そこで,すぐさま対象変更。海岸に沿って歩きながら被写体を探しました。

そうして見つけたのが写真の蛾。体長は1cmにも満たない小さな蛾なのですが,不思議なことにキラキラと光を反射していました。小さい上に動き回るし,コントラストも強いので撮影には苦労しました。ようやく見られるようなカットがこの一枚です。この蛾はニシキヒロハマキモドキ。ガジュマルが食樹だそうですから,探せば身近なところでも見つけられるかもしれません。

2006/05/13 渡名喜村ユブク浜

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二桁突入!

コハクガイ
この日は昼から激しい雨。それでも梅雨前線が島から離れた昼過ぎには,からりと晴れ上がりました。その甲斐あってか見つけられたのが写真の貝。いつも通る植えますの下,砂地の上をポツンと這っていたのです。雨水で洗い流されてきたようです。周囲を見ると,他にも数個体(中には死殻も)見られました。

この貝は,コハクガイ。北米原産の移入種で北海道から台湾まで見られるという,いわゆる普通種です。渡名喜島でも,人の活動に伴って侵入してきたのでしょう。この個体はまだ未成熟なようで,かなり平巻き状です。もう一回り,半周くらい大きくなると思います。

周囲の砂粒の大きさから,そのサイズが想像できるかと思いますが,なぜか,こんな大きさのものが目に留まるのです。これで渡名喜島産陸貝は以下の10種類。まだまだ微小種が見つかりそうです。


  1. オキナワヤマキサゴ
  2. オキナワヤマタニシ
  3. リュウキュウオカモノアラガイ
  4. ノミガイ
  5. ニセノミギセル
  6. コハクガイ
  7. シュリマイマイ(?,死殻はたくさん見つかる)
  8. パンダナマイマイ
  9. オキナワウスカワマイマイ
  10. アシヒダナメクジ

2006/05/26 渡名喜村集落内

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臀ロ占せる如く

アオモンイトトンボの交尾
2つの島を繋いだトンボロ地形の上に成立した渡名喜島の集落は,ほとんどが砂地のために水系が貧弱,というか,川がありません。水辺の環境に乏しいのですが,それでも水生昆虫を見ることはできます。この日見られたイトトンボは,近くの溜池からやって来たのでしょう。

このトンボは,アオモンイトトンボ。体の赤っぽい方が雌ですが,雌には雄と同じ体色の型もあるそうです。このポーズは,雌が腹端を雄の副生殖器に結合させているところ。こうして精子を受け取るので,これが交尾ということになります。それを「臀(と)ロ占(なめ)せる」とした上代の表現がおもしろく感じられます。

大和盆地のように取り囲まれているわけではありませんが,渡名喜の畑も山に挟まれ,豊かな収穫の時期を迎えています。

2006/05/11 渡名喜村立渡名喜小中学校

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赤くて大きく,緑色

リュウキュウベニイトトンボの雄
集落の外れ,耕作地との境界に位置する建物では,部屋の中まで野生動物が迷い込んできます。この日,室内をふわりと飛んでいたのは真っ赤な腹部とその大きさが印象的なイトトンボ。

このトンボは,リュウキュウベニイトトンボの雄。雌は腹部末端の各節背面に黒色斑があるそうです。また,よく似たベニイトトンボの複眼は朱赤色。こちらは明るい緑色です。体が赤いイトトンボには,コフキヒメイトトンボの未成熟雌がありますが,体長がリュウキュウベニ-の半分くらいですから,すぐ区別できます。よく見かけるアオモンイトトンボに比べても,リュウキュウベニ-はずいぶん大きく感じられます。図鑑の記述によれば,県内で見られる種の中では,最も大きくなり,腹長が30mmを越えるようです。

2006/05/16 渡名喜村立渡名喜小中学校

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モチキビ収穫

モチキビ収穫
梅雨入りしたハズなのに晴天が続いている沖縄地方。夏のような日差しを浴びて,モチキビの穂も色付いてきました。早くも収穫作業をしている畑もあります。こうして手作業で,一つひとつ刈り取っていくのですね。この後,繰り返し天日に干す作業が続きます。


2006/05/20 渡名喜村アガリウードー(集落南方の耕作地)

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侵入者は開拓者

オオバコ
島に来て困ったことの一つが,これまで馴染みだった生き物が見られないこと。いてもおかしくないはずのものが見られない。その代表が,写真のオオバコでした。

踏みつけに強い体のつくりを備えたロゼット型植物の代表として取り上げたいのですが,肝心の実物がこれまで見つけられなかったのです。ところが,グラウンド整備に伴って植栽された芝生の中で見つかりました。いつの間にか2株生えていました。

「雑草」と呼ばれることが多い,こうした野草たち。このオオバコも,これから島での個体数を増やし,分布を広げていくのでしょうか。それとも淘汰され消えてしまうのでしょうか。

2006/05/10 渡名喜村立渡名喜小中学校グラウンド

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いつも守られている

ハンエンカタカイガラムシ
集落内での撮影は,藪の中に頭を突っ込んで,というのが多くなります。そんな時,気を付けないといけないのがこの時期多い,ドクガの幼虫。もちろん,蜘蛛の巣に引っかかったり,どこからともなく現れる蚊の群れにも気を配らないといけませんが。

そうして撮影できたのが,この一枚。ふと見た枝先にアヤシゲな茶色い物体がたくさん付いていたのです。アシナガキアリが忙しく行き来している様子から,アブラムシかカイガラムシだろうと予想できました。で,図鑑で調べてみると,ハンエンカタカイガラムシのようです。「半円硬貝殻虫」ということでしょう。これらの丸く膨らんだのは総て成熟した雌個体。画面左端にいくつか見られる小さくて平たい灰褐色のものが未成熟な個体なのでしょう。

それにしても,coffeae という種小名も気になるところ。色からの連想でしょうか。

2006/05/09 渡名喜村集落内

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ずっと守っている

トガリシロスジグモ いつも通りがけに,何か被写体はないかと探す畑の脇の草むら。この日は,何やら白い物体が目にとまりました。草の葉を綴り合わせたような糸玉と,それに覆い被さるようにしてクモがいました。

よく見ると,腹部に皺がよっています。もしかすると,この糸玉は,この個体が産んだ卵塊なのかもしれません。このクモは,トガリシロスジグモ。同属にシロスジグモというのもいるのですが,こちらは生息環境に水田が挙げられていること,脚の斑紋などから区別して「トガリ-」に同定しました。かなり不確かですけれど。


その後,1週間経って見に行ったら,やっぱりというか,まだいました。もしも同じ個体だったとしたら…,母は強し。

2006/05/09 渡名喜村西底原

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頭からガブッと

オキナワアズチグモ
梅雨入りした沖縄は朝から鉛色の空。こんな日は撮影しても,何だかなぁという結果に終わることが多くなってしまいます。

それでも,被写体はやってくる。出勤途中で目に飛び込んできた,白と黒のコントラストが高いもの。最初は葉に落ちた鳥の糞かとも思ったのですが,そうではありませんでした。お食事中のクモだったのですね。

このクモは,オキナワアズチグモ。同属のアマミアズチグモとは頭胸部前端のまだら模様の部分で区別するそうです。オキナワ-はご覧の通りの褐色。一方アマミ-は黒なんだそうです。どちらも色彩変異が大きいので,手掛かりはこれくらいになるようです。この個体の色なら,葉の上よりも花の近くがいいかもしれませんね。

2006/05/16 渡名喜村集落内の藪

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毒蛾食うとき皿まで

ドクガの幼虫のお食事
ある朝,集落内の掃き清められた白砂の道に,黄白色の花がいくつも落ちていました。何とフクギの花が散っていたのです。去年,気が付いたのは5月の終わりでした。梅雨入りの頃から咲いていたのですね。

そこで,朝の日差しを横から受けて,明るい条件で撮影しようと近付いてみると,この光景。この時期,県内で大発生して被害が問題になっているドクガの幼虫です。

花びらを食べているのかと思ったら,ことはそんなに単純ではないようです。まず,雌しべ・雄しべといった花の中心を囓って,その後花びらに移るようです。やっぱり,栄養価が高い(つまり,オイシイ!?)のでしょうか。

5匹写っている方は,頭胸部を横断する黒帯が無いことからタイワンキドクガ,1匹だけの橙色部の多い方はオキナワドクガに同定しました。

2006/05/12 渡名喜村集落内

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遠くから見つめてる

ゴイサギ
この週末沖縄地方は日曜から天気が崩れる予報。そろそろ梅雨入りだろうと考えて,13日の土曜日は野外へ出てみました。しかし,これが暑い。真上から照りつける日差しは既に真夏のもの。クラクラフラフラしながらのフィールドワークになってしまいました。

お目当てはグルク崎を越えてみたかったのですが,ナガバラ崎の状況が厳しく,あっさりと諦めて,方針変更。アンジェーラ浜奥の草原をあちこち歩いてみました。写真はハブに注意しながら藪漕ぎしてたどり着いた溜池で撮影したもの。すぐ近くにいたのですが,こちらは足元に全神経を集中していますから,先に気付かれ逃げられてしまいました。これは,遙か彼方でとまったところを望遠で撮ったもの。鳥の写真はこんなのばかりですね。

この鳥は,ゴイサギ。渡名喜のような小さい島でも,水場があるので生活していけるのでしょう。これで,島で確認できたサギ科の鳥は以下の6種類となりました。


  • ゴイサギ
  • アカガシラサギ
  • アマサギ
  • コサギ
  • クロサギ
  • アオサギ

2006/05/13 渡名喜村ミジキの溜池

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小さいものは種類は多いが情報は少ない

テントウムシ科の一種 テントウムシはよく知られた,身近な昆虫ですから,図鑑にも比較的たくさん載っています。けれども,ちょっと小型の種類になると,もうダメ。全然わかりません。

写真のテントウムシは,よく見かけるナナホシやダンダラより一回り小さい種類。しかも,どこでも見られるということではなくて,限られた場所でしか観察できていません。どうやら,その場所に生えている植物と,それに付くカイガラムシ類に関係がありそうですが,定かではありません。手元の図鑑ではオオフタホシテントウのように見えるのですが,この種は前胸部に白斑があるので違うと考えられます。結局「テントウムシ科の一種」で決着。


これで,島で観察できたテントウムシは,以下の5種類になりました。

  • ナナホシテントウ
  • ダンダラテントウ
  • ハイイロテントウ
  • ニジュウヤホシテントウ
  • テントウムシ科の一種

「沖縄産昆虫目録(1987)」にはテントウムシ科に45種が挙げられています。島でも,もっと見つかりそうですね。

2006/05/11 渡名喜村集落内の藪

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シロクロ ハッキリさせない

ハイイロテントウ というか,お仲間たちは赤黒ハッキリさせているのに…,というお話です。

この虫はハイイロテントウ。移入の経緯や色彩の不思議については「オキナワナマモノ」のページをご覧ください。

このときは,屋敷林となっているフクギの葉の上にちょこんととまっていました。キジラミ(?)というのか,ヨコバイ類など小型昆虫がたくさんいますから,それらを補食しているのでしょう。


見慣れてしまったからか不思議に感じませんでしたが,こんな小さな虫にも米軍の存在が関係してくるところが,いかにもオキナワです。

2006/05/09 渡名喜村集落内の藪

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いつまでたってもクロのまま

クロミノオキナワスズメウリ? いつもオキナワスズメウリを観察しているのとは別な藪で小さなウリを見つけました。緑色をしたものから,濃緑色のものまで色も様々。手のひら大の葉は少し切れ込んで,文字通りの掌状です。

手元の図鑑で県内に分布するウリ科植物を調べてみても,どうもピタリと当てはまるものがありません。果実のようすからクロミノオキナワスズメウリがそれらしいのですが確証がありません。もしもそうなら,葉は広卵円形~円心形で分裂しないのだそうです。

けれども,1ヶ月たっても果実が赤くならないので,こちらに同定してみました。花の観察ができればよいのですが。


2006/04/06 渡名喜村集落内

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幅広体型がポイントか

アカマダラケシキスイ 集落内の主な道沿いに整備された照明は,本来の目的とは全く別に,灯火採集の役に立っています。蛾の仲間が多いのはもちろんなのですが,時には見知らぬ虫と出会ってビックリすることもあります。

写真の虫もそうしたもの。背中に砂粒が付いていることもあって,ゴミムシの仲間かなと思って撮影したのです。けれども,ゴミムシは頭部・胸部が細長く突出しているのですね。どちらかというとゴミムシダマシ,それもスナゴミムシダマシに似ているようです。


で,その正体はアカマダラケシキスイ。ケシキスイ科という分類群があるのですね。図鑑では樹液や腐った果実に集まるとありますし,ネット上では梅の落果に対する被害のことが出ています。いるところでは,たくさん見られるのでしょうね。こちらのページでは灯火に飛んでくるとあります。それで,こうして観察できたのでしょう。これも照明の効用といえますね。

2006/04/30 渡名喜村集落内

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最後の一滴まで搾り取るように

キシモフリクチブトカメムシ,コガタカメノコハムシを捕食 島の中を歩くときは,いつもカメラを持つようにしています。けれども,いろんな事情で,そうはできないときもあります。そんな時に,シャッターチャンスに出会うと,本当に悔しく思われます。この一枚は携帯電話で接写してみました。思った以上の写りになりました。

この時も,屋敷林のフクギ並木の中で,鈍く輝く暗藍色が目に飛び込んできたのです。近付いてみると,これがカメムシ。まだ翅ありませんから幼虫です。よく見てみると,口先から伸びる棘(ってこれが口なんでしょうが)がコガタカメノコハムシの体に突き刺さっています。カメムシというと草木の汁を吸うものというイメージが強い(もちろんサシガメというのがいますけれど)のですが,こんな肉食性のものもいるのですね。撮影のために,いろいろ動かしたのですが,全く意に介する様子がありませんでした。


図鑑で調べてみると,これはキシモフリクチブトカメムシ。以前,常夜灯の下で見つけた成虫を紹介しました。図鑑にはハムシ類の幼虫を補食することもしっかりと書かれていました。

2006/05/06 渡名喜村集落内

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花落知多少

ヤエヤマコクタンの花
あまり船酔いはしないのですが,陸に上がった後で疲れが出てしまいます。島に渡るときは,朝に那覇を出て,昼前に渡名喜に着きますが,その日の午後は大抵昼寝になってしまいます。

今日も,しっかりこのパターン。夕方から起き出して外出してみると,車のフロントガラスにたくさんの小さな花が落ちています。そういえば,昼頃は雨も降っていました。こうなると思い浮かぶのは,これしかないといった感じです。もっとも,立夏を過ぎてこれじゃぁいけませんが。

この花はヤエヤマコクタン。以前紹介した果実は8月のものでした。カキノキ科に分類されるということで,雌花はそっくりです。どうやら雌雄異株のようで,別な木には雄花が付いていました。

2006/05/07 渡名喜村西底原

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ちょっと早いかな

シマツユクサ
例年だとそろそろ梅雨入りなのですが,今年の大型連休は天気にも恵まれて,野外活動向きの日が続きました。が,色々と事情があって,どうやら野外へ出られるのは今日だけになりそうです。で,行ってきたのが西森展望台。夏のような日差しの中,階段を上るだけなのですが,汗だくになってしまいました。「上る」というより「登る」といった感じです。

曇りがちだったので景色は今ひとつでしたが,頂上で思わぬ花を見つけました。それがこの花,シマツユクサです。撮影したときは単にツユクサと思っていました。けれども図鑑などを見ると,どうも色が薄いし,総苞に毛が生えています。それで,こちらに同定しました。ちょっと気になるのは,「溝地などやや湿った所に生える」という記述。一回り大きくなるナンバンツユクサは山地に自生するそうなのですが,情報不足でハッキリしませんでした。

2006/05/05 渡名喜村西森頂上

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