« 春を過ぎても | トップページ | 棘なし 脈あり 真っ黒け »

決定的な瞬間

アトムモンフシキイロオナガバチ? ようやく3年越しの疑問が解決に向かって動きました。正に,「棚を吊って 牡丹餅を待つ」という感じです。

というのも,一昨年2004年5月に見かけた正体不明の昆虫を三度観察し,しかも産卵行動を目撃できたのです。昨年は藪の中を飛び回る様子から,寄生蜂ではないかと予想したのですが,今年は違います。ご覧の通り,葉の中に産卵管を差し込んでいたのです。腹部先端の黒い棒状突起は産卵管を巻くように包んでいます。それで,産卵中は後方へ突き出したようになっています。宿主が何かは不明ですが,狩蜂説は否定できそうです。


図鑑やネットを駆使して調べてみると,キイロオナガバチ,Xanthopimpla の仲間のようです。兵庫県産のもの海外(タイ?)のものを見ると,属までは間違いなさそうです。

ここからは全くの推測ですが,胸部後端の黒紋が無いことから,「アトムモンフシキイロオナガバチ,Xanthopimpla stemator」いうのが怪しく感じられます

2006/04/25 渡名喜村集落内の藪

わたなべ さま,よりご指摘いただいたように,誤同定でした。
正しくはXanthopimpla punctata です。
ご指摘ありがとうございました。
2009/08/17 追記

|

« 春を過ぎても | トップページ | 棘なし 脈あり 真っ黒け »

41_渡名喜の自然誌」カテゴリの記事

01_昆虫」カテゴリの記事

コメント

写真の種はXanthopimpla punctata というヒメバチです。南西諸島に広く分布し、サトウキビ畑の周辺などでも広く見られる種です。簡単に他種と識別できる特徴は、雌の腹部第2、第4背板に黒色の紋が無いことです(八重山の山中ではよく似た未記録種が採れているのでご注意)。ちなみに、X. stemmatorは後脚脛節基部の黒色部がないこと、全体的によりスレンダーなことと斑紋のパターンで識別できます。

投稿: わたなべ | 2009.04.20 00:52

わたなべ さま,ご指摘ありがとうございます。
やはり,「情報は,発信するところに集まる」ですね。
属までは見当がつけられたようですが,和名のついていない種では,素人には難しいのかもしれませんね。本文の方も訂正させていただきます。

これからも,よろしくお願いします。

投稿: SeaStar | 2009.08.17 17:43

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 決定的な瞬間:

« 春を過ぎても | トップページ | 棘なし 脈あり 真っ黒け »