情報が足りない!
ちょっとした理由があって,農道脇の草むらを掻き分けていました。分解が始まって柔らかくなった落ち葉が絡み合っているようなところです。ぐちゃぐちゃしたその中で,突然視線が釘付けになるものがありました。
それはご覧の小さなカタツムリ。後で測ってみると,殻高3mm,殻径2mm程です。小雨がぱらつくような天候だったので,落ち着いて撮影するために室内に持ち帰ってみました。見つけたときはニセノミギセルかオカチョウジガイ類の幼貝,あるいはキビガイ類かと思いました。 |
けれども,ルーペでよく見てみると,殻は右巻きでキセルガイ類ではありません。軟体部の色は背面が黒で足は白,前触角は斑点状ではっきりとしません。これは軟体部が黄色~飴色というオカチョウジガイ類と異なります。
図鑑の写真を探していると,該当しそうなものが見つかりました。渡名喜島のお隣,慶良間諸島が模式産地というリュウキュウノミガイです。殻高3.3mm,殻径1.9mmというのもピッタリです。けれども,螺層は4と1/2層とあり,この個体の6層に比べるとずいぶん少なくなってしまいます。結局,本州南岸から伊豆諸島,南西諸島に広く分布するノミガイに同定しました。こちらは,殻高4mm,殻経2.3mmで螺層は7層ということですから。
それにしても,こうした微小貝類についての情報はネット上にもほとんど見つかりません。知る人ぞ知る,という存在なのでしょうね。
2006/01/18 渡名喜村西底原
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