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鷹の写真

ノスリ 間もなく乙酉の年も暮れ行こうとしています。酉年ということで鳥の写真に拘って,毎月1枚は掲載してきたので,締めくくりにも鳥を取り上げることにしました。

この鳥はノスリ(と同定しました)。翼を広げた差し渡しは1m以上。番で島に来ているようで,離岸堤から漁港の上を悠然と飛んでいました。

ところで,鷲と鷹の違いはどこにあるのかという疑問ですが,どうやら大きさ以外に明確な違いは無いようです。そこで,この一枚をもって「鷹の写真」とします。アクセス解析を見ていると,このキーワードでヒットしていることが大変多いので。


2005/12/17 渡名喜村渡名喜漁港

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もっと濃くなる!?

オオムラサキシキブの果実
冷たい風が吹き抜ける林道で,鮮やかな紫色の実を着けた木を見つけました。紫というよりも「マゼンタ」といった方がいい感じがします。

この実はオオムラサキシキブ。夏の間,林道や集落内で薄紫の花を咲かせていました。図鑑の写真では,もっと赤味が強く「赤紫」といった感じなのですが,この株の実も,もっと熟して色が変わるのかもしれません。

2005/12/17 渡名喜村渡名喜林道

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やっと見つけた

オキナワヤマキサゴ
久しぶりの陸貝ネタ。だいぶ寒くなってきたので,ハブを恐れることなく(もちろん充分な用心をして)藪に分け入ることができるようになったのです。そうして見付けたのが写真の貝。

この貝はオキナワヤマキサゴ。直径5mm程の小さな種類です。ごく近い場所で3個体見られました。この個体は撮影しやすい場所にいたため選ばれたのですが,殻色がちょっと濃いようです。もっと橙色系が標準的かもしれません。樹木や岩石に登っていました。これは,ヤエヤマヤマキサゴと共通した行動面の特徴です。

これで,渡名喜島産の陸産貝類は以下の種を確認しました。この他にも,地表棲の小型種や海浜棲の種が見つかると考えられます。まだまだ,観察が足りません。


  1. オキナワヤマキサゴ
  2. オキナワヤマタニシ
  3. ニセノミギセル
  4. シュリマイマイ(?,死殻はたくさん見つかる)
  5. パンダナマイマイ
  6. オキナワウスカワマイマイ
  7. アシヒダナメクジ

2005/12/17 渡名喜村渡名喜林道

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鯨が来た!

クジラを見る
退勤時刻を過ぎてしばらくした頃,「港の外にクジラが来ている」という知らせ。カメラを片手に,大急ぎで港へ向かいました。残念ながら,その姿を見ることはできませんでしたが,3頭のクジラが潮を噴き上げていたそうです。このように,島では陸からのホエールウォッチングが主流。例年だと,年明けからがシーズンなのですが,今年はちょっと早くやって来たようです。何とか,その雄姿をカメラに収めたいと思っています。

写真は,岸壁に集まって,クジラを待っている人々。日が傾くまで30分以上も海を見つめていました。わたしはというと,撮影を済ませて,そそくさと車内へ。一人だけ半袖シャツ一枚だったものですから。

2005/12/19 渡名喜村渡名喜漁港

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久米島浮上

蜃気楼,浮島現象
結局,蜃気楼は一日中見えていました。何度か撮影を試みたのですが,夕方になって,シルエットになって浮かび上がる島を撮影することができました。こちらの方が蜃気楼っぽいかな。

2005/12/19 渡名喜島から久米島を望む

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浮き上がる島

蜃気楼,浮島現象
この冬一番となるだろいう寒波に覆われた週末でした。一転,今日は抜けるような晴天。渡名喜の西側に位置する久米島が,朝日を浴びてクッキリと見えていました。

ところが,よく見ると...ちょっと変。島の両端が浮き上がって見えるのです。

これは,言わずと知れた蜃気楼。その中でも,下位蜃気楼(浮島現象)と呼ばれるもののようです。解説を読むと,夏に舗装道路でよく見られる「逃げ水」と同じ現象のようです。そういわれると,ちょっと有難味が減ってしまうような。

何人かの人に見てもらいましたが,「おぉーっ!」という人から,「ふ~ん」という人まで,反応は様々。島での生活が長い人の中にも,気付いていない方がいたのは意外でした。

2005/12/19 渡名喜島から久米島を望む

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真ん中が赤くなってから

ハリツルマサキ
島の家々は立派な屋敷林を備えているんですが,その植え込みで小さな白い花を咲かせている植物がありました。でも,余り特徴がなさそうなので,きっと同定できないだろうと,放っておいたのです。ところが,その植物に,キレイな赤い実がついています。近寄ってみると,花の中心も色づいて葉の緑によく映えています。

この植物はハリツルマサキ。県内では「マッコウ」と呼ばれ,盆栽に仕立てられるそうです。そして,全くの偶然なのですが,同じ日に初めて見つけたユウマダラエダシャクの食草なのだそうです。

2005/12/14 渡名喜村集落内の植え込み

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魔術師の娘

ユウマダラエダシャク
冬型の気圧配置が続いて,曇天ばかり。とても撮影ができそうにない日々です。ところが,今日の昼前,僅かに日が射していました。たまたま,外出していたので,何か被写体はないかと探してみると,石垣の陰で動く影。パッと見た感じはヒトリガの仲間のようでした。

で,図鑑やネットで調べてみると,ユウマダラエダシャク琉球亜種(夕斑枝尺蛾)のようです。こんなに寒くなってから成虫になって,冬を越せるのかちょっと心配になってしまいます。

この蛾の種小名は,miranda。Mirandaと聞いて思い出すのは天王星第5衛星の方なんですが,どんな関係があるのでしょう。一般的な女性名なのかな。

2005/12/14 渡名喜村西底原

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人の暮らしのあるところ

人骨発見!
「人骨発見!」なんてタイトルにすると人目を引くのかもしれませんが...。

昼前に,そんな知らせがあって,現場に行ってきました。人骨かどうか見てもらいたい,というのです。数万年前のシカ化石は見たことがありますが,人骨は経験がないし,大体事件性があったら大変だから,巡査かドクターを呼んだ方がいいんじゃないか,などと思いながらも野次馬根性丸出しでカメラを持って走っていきました。

現場は海岸近くの砂地。防風防潮林の整備作業中に掘り当てたようです。まず見せられたのが写真の骨。一目で人骨とわかりました。大腿骨に骨盤の骨(寛骨)。中手骨と思しきものや椎骨のようなものもありました。重機で掘られた穴には,地表から2m程のところに腕の骨らしきものが埋まっているのが見られました。

現場周辺には,西底原遺跡B地点と呼ばれる9世紀頃の共同墓地跡があり,8体分の人骨が発見されています。また,ニシグショウ(北の後生)という墓地もあります。ですから,この骨も,古代から近世に何らかの理由で墓に入れられなかったものではないかと思うのですが,何しろ,琉球の葬制・墓制について,全く知識と理解が欠けているので,確かなことはわかりません。

今日は,午後から掘り出して,供養をするということでした。人が暮らしていくということは,こうした弔いの場もあるということですよね。今を生きているわたしたちは,あまり意識していませんが,足元には,そうした過去が埋まっていることを思い起こさせてくれる出来事でした。

2005/12/12 渡名喜村西底原

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生命線が繋がる瞬間

コンテナから荷物を取り出す
週末から日本を広く覆っていた寒波は,南の離島,渡名喜にも大きな影響を与えました。北からの季節風が強くなって,海は大荒れ。4・5・6日の3日間,欠航となってしまったのです。この島は物流のほぼ全てを一日一便の貨客船に頼っています。しかし,この船は久米島航路の大型船。渡名喜の港にはちょっと大き過ぎて,少し波が高くなると,この島には立ち寄らなくなるのです。

4日振りとなった今日の船からはコンテナが3つ降ろされました。どれも天井まで荷物がいっぱい。この中に島の商店で扱われる生鮮食料品や宅配便の荷物も入っています。たくさんの人が集まってきて,自分の荷物を探していました。

もちろん,郵便や新聞も4日振り。今日は目を通すものがたくさんありそうです。

2005/12/07 渡名喜港

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ナナホシテントウ それにしても,どうして頭を下にしているんでしょう。

テントウムシというと,まずこの虫が挙げられると思います。ナナホシテントウです。これまで幼虫羽化のようすは紹介してきましたが,成虫はまだだったんですね。あんまり馴染みのものですから,後回しになってしまいました。

よく見ると,単純な半球形ではなくて,縁の方が張り出して平たくなっています。ジンガサハムシの仲間と共通です。こんな細かいデザインにも,進化的に適応的な意義があるのでしょう。


2005/11/28 渡名喜村西底原

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スナック菓子に偏っている

ユリカモメ
このままでは,健康に悪影響が出てくるのではないかと,心配になってしまうほど多量のスナック菓子を食べていたカモメたち。有明海を横断するフェリーに乗ったときのことです。以前はパンの耳をあげていたので,今回も用意したのですが,何と見向きもしません。これも舌が肥えたということなのでしょうか。ヒトの子どもたちと同じですね。

このカモメはユリカモメ。白い体に赤い足と嘴がよく映えるデザインです。目の後ろに,ちょうど耳のような黒班があります。塩辛いものばかり食べて,喉が渇かないのかとも思いましたが,考えてみればカモメの食べる小魚やその死骸などは似たようなものですから,塩分排出の仕組みを備えているのでしょうね。

白いカモメと縁の深い学校に通っていたので,シャッターを切りながらその頃のことを思い起こしていました。それにしても,地元ではカモメなんて全く見かけなかったのですが,歴史を振り返ると,このような「鴎は群れて」という風景だったのでしょうか。当時は深く考えずに歌っていました。

2005/11/23 長崎県島原市島原港地先

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