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木登り上手

オキナワギセル またまた久しぶりの陸貝ネタ。オキナワギセルです。宮古島に分布するミヤコオキナワギセルに比べると,ちょっと色の薄いところが特徴です。この角度だと,主襞,上腔襞がよくわかります。下腔襞も写っているようなのですが,ちょっとわかりにくいですね。って,いきなり専門用語連発のマニアの世界になってしまいました。
この場所は,駐車場から続く階段沿いの立ち木。拝所や墓地へ続いていて,とても静かなところです。こんなところでは,木の幹を注意していると,この種のような樹上棲のカタツムリを見つけられます。それから,貝殻の先が折れたようになっているのは,成長に伴なって自然に先端(胎殻という)が脱落するためだそうです。
2004/11/28 玉城村(タマグスクソン)富里(フサト)国民体育館の裏山

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綱引きの勝敗は 体重のみによって決まる…

トゲオオハリアリとヒメアリの一種
わけではないですよね。実際にはモーメントなんかも絡んできそうだし。一番大きな要因であることは確かでしょうけれど。
とはいっても,写真の場合は,あっという間に大きなほう(トゲオオハリアリ)が獲物を奪っていきました。小さなほう(ヒメアリの一種)も集団で防衛したんですが最後は一対一になって,勝負がついてしまいました。普段,渡名喜島のアシナガキアリを見慣れているためか,単独行動する超大型のトゲオオハリアリにはビックリしました。体長で3倍ほどありますから,ボリューム感は大変なものです。ヒメアリの一種がとっても小さく感じられました。
この週末は,所用で出かけた玉城村で,久し振りに野外での撮影ができました。
2004/11/28 玉城村(タマグスクソン)富里(フサト)国民陸上競技場の裏山

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favicon 付けてみました。

Firefox1.0 を使うようになって,いろんなサイトでfaviconが使われていることに気付きました。ずいぶん普及しているんですね。そこで,左上の画像をちょいちょいと縮小してくっつけてみました。変換には@icon変換を使用させていただきました。ありがとうございます。
もうすぐtotal viewが5000になりそうです。毎日見に来ていただいている方もいるそうで,たいへん感謝しています。bookmarkしなおすとfaviconが反映されると思いますので,ぜひご利用ください。

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白ハチマキで 白旗(?)振って

アダンソンハエトリ
初の屋内撮影は,前から気になっていたハエトリグモ。野外での撮影から戻り,データをPCに転送し終えたところに現われたので,すかさずシャッターを切りました。全身黒ずくめで,頭部に白線。白い触肢を交互に振る姿がとても印象的です。写真の個体はオスで,メスは褐色を基調とした少し地味な配色。アダンソンハエトリという県内各島に広く分布する普通種です。前を向いた2対の大きな目。後向きの1対の目。ジャンプのときに命綱となる糸。拡大撮影した写真からはいろんなことが読み取れます。
2004/11/25 渡名喜村

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小さな世界

シマニシキソウ
カメラを持ち始めた頃からマクロ撮影をしたくて,接写リングなどを買っていました。デジカメになってからは,液晶画面で確認しながら撮影できるので,楽な姿勢で構図を決めることができるようになりました。この一枚は,ふと気が付いたシマニシキソウの小さな花を,連続撮影したときのものです(マクロにすると被写界深度が浅くなりますから,何枚も撮らないといいものが撮影できないのです)。小さいながらもきちんと花弁を広げているシマニシキソウの花。そこに偶然アシナガキアリがいたのです。他のカットを見てみると,しきりに花を調べているようす。蜜や花粉を求めて来ているのでしょうか。
ところで,アリの腹部(頭部も)が凸面鏡のようになって,空やカメラが写り込んでます。圧縮後の画像でおわかりいただけるでしょうか?
204/11/25 渡名喜村立渡名喜小中学校グラウンド

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灯台の下 というか影響されやすいという話

スナゴケ?
週末に買った本を読み終えました。秋山弘之著「苔の話 小さな植物の知られざる生態(中公新書 1769)」です。というわけで,校内に苔を探しに出ました。やっぱり砂地が多いからか,なかなか見つかりません。やっと見つかったのは職員室のベランダの下。スナゴケのように思えますが,秋山さんも名前には拘らないでと書いていますので,スナゴケ?ということにしておきます。この場所では,マットのようになったパッチがいくつも見つかりました。乾燥したイシクラゲもたくさんあったので,今度雨が降ったら撮影したいと思います。
2004/11/24 渡名喜村渡名喜小中学校

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凸頭心形

ツルモウリンカ
このblogを頻繁に更新するようになって,植物図鑑を見ることが多くなりました。専門外の領域なので,使われている言葉が新鮮に感じられます。写真のツルモウリンカの項目には,葉の形として,「鈍頭または微凸頭、基部は円形またはやや浅心形」と書かれています。文字だけ見ると,何のことやらわかりませんが,幸いこの図鑑には,図入りで説明があるので助かります。葉の先端と基部のそれぞれについて,9つの図が示されているのです。たかが9つ,されど9つ。何度見返しても憶えられません。正確だけれど馴染めない,というのが専門用語の宿命かもしれません。これは肝に銘じておく必要があるでしょうね。
さて,この植物も海岸近くで見られるもののようですが,崖上の草地で見つけました。一見すると花が散った後のようですが,薄黄緑の花弁なのだそうです。この頃が花の盛りだったんですね。
2004/09/25 渡名喜村島尻毛(シマジリモウ)

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ずいぶん離れているけれど

ソナレムグラ
渡名喜林道を東海岸のアンジェーラから登っていくと,やがて広く視界の開けるところに出ます。遥かに座間味の島々や沖縄本島を望むことができるこの場所には,駐車スペースと東屋が設けられています。島の南東岸に当たるこの場所は絶壁の上にあって,標高は100mほどになります。そんな場所で,ソナレムグラを見つけました。本来は海岸の岩礁で見られる植物ですが,きっとこんな場所でも波しぶきが頻繁に飛んでくるのでしょう。駐車スペース脇の空き地を,他の野草と奪い合うように蔓延っていました。
2004/09/25 渡名喜村渡名喜林道島尻展望台

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流れに乗って

グンバイヒルガオ
週末に大きな仕事が控えているためもあって,このところ野外へ出る時間が取れずにいます。で,ちょっと古い写真が続きます。今日の一枚は1ヶ月半前のものです。
この花は,県内の砂浜海岸ではごく普通に見られるものです。種子が水に浮きやすい構造をしているそうで,海流に乗って分布を広げているのだそうです。確かに打ち上げられているのを見かけますが,どのくらいの範囲に広がるのか確かめられたことってあるのでしょうか?実際に行なうとしたら,とても大掛かりなことになるでしょうね。
和名は,葉の形からグンバイヒルガオ。まぁ,今 博多で大相撲が行なわれていますから,そこからの連想で選んだ1枚です。よく見れば,今日も☆ですね。
2004/09/30 渡名喜村渡名喜港ターミナル

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☆桔梗紋と五芒星☆

サイヨウシャジン
撮影したのは10月始めですが,8月の終わり頃から気になっていた花です。集落外の山道沿いなどでそっと咲いているキキョウのような釣り鐘型の花です。花の色は薄紫から白までいろいろ変異があるようです。草丈が高いので風を受けて揺れてしまい,なかなかいいカットが撮れませんでした。和名はサイヨウシャジンというツリガネニンジンと近縁のものだそうです。
ところで,正面から見るとまさに星型。というわけで,星と☆についてのこのページへリンクしておきます。
2004/10/03 渡名喜村島尻毛(シマジリモウ)

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花が咲けば実を結ぶ

ハイニシキソウ
スミレの閉鎖花を撮影するために,植えますの野草に顔を近付けていると,見慣れた草が花をつけているのに気付きました。花壇の草取りでいつも苦労させられているハイニシキソウです。1cmもない葉の付け根にびっしりと花が咲いています。それはそれは小さくて,目を凝らしても(もう歳だから?)よくわからないくらいです。図鑑では茎や葉の広がりが分かるような写真が紹介されていたので,思い切って拡大撮影してみました。抜いても抜いても生えてくるしぶとさの秘密がわかったような気がします。
2004/11/12 渡名喜村

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咲かぬ花も実る

リュウキュウコスミレ 集落全体が砂地の上にある渡名喜では,あちこちにリュウキュウコスミレが見られます。島に来た頃は薄紫の可憐な花をたくさん見かけましたが,最近は葉ばかりで,趣きが無いなぁと思っていました。ところが,注意してみると,種子をたくさんつけた果実が,いくつもの株で見つかりました。花が咲いていないのになぜだろうと思いつつ,撮影を始めたところ,蕾のようなものがたくさんあるのに気付きました。
で,例によってネットで検索。すると,これは閉鎖花らしいのです。夏~秋は花弁を開かず,自家受粉で確実に子孫を残す戦略のようです。しかも,閉鎖花は地表近くで控え目なのに,果実は高々と,ずいぶん上のほうまで伸びています。小さな植物のしたたかさが感じられます。
2004/11/12 渡名喜村

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おなじみさんが 大勢で

スズメ
スズメです。こんな(?)離島の渡名喜島でもしっかり群れをつくって暮らしています。といっても,見られるのはやっぱり集落とその近くで,林道では見かけることはありません。最近は夕暮れにねぐらへ向かうときだけでなく,朝方や明るい時間帯でも,群れをつくって地面に降りている姿を見かけるようになりました。この写真は,夕方6時前のグラウンドに来ていた群れのようす。20羽くらいで芝生の中をつついていました。
2004/11/11 渡名喜村立渡名喜小中学校グラウンド

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ギザギザはなびら

ホソバワダンの花
あまりにも苦味が強くて食べられなかったホソバワダンですが,これは採った時期が悪かったこともあるようです。花が咲く前がいいらしいのです。で,その花ですが,近付いてよく見ると,黄色い花びらにギザギザとした縁取りがかわいらしく感じます。その後,集落内の道端や敷地の中など,あちらこちらに生えているのに気付きました。中には花をつけていないような小さな株まであります。タンポポのような綿毛となって,風で散布されるのでしょうか。たのしみに見ていたいと思います。
2004/10/03 渡名喜村渡名喜林道

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決定的な根拠がない => あったのかな!?

キツネノマゴ
渡名喜林道の中央,島の最高部に渡名喜園地が設けられています。きれいに整備された駐車場から階段を上って展望台まで行くことができます。その階段の,人が踏んでしまうようなところに,薄紫の小さな花を咲かせている植物がありました。特徴ある花の形や花序を見て,調べれば名前くらいすぐわかるだろうと思ったのですが,これがなかなか。こちらのページを見るとトウバナかなと思うのですが,図鑑や他のサイトの写真とは趣きが違うように感じます。結局,自信を持って「トウバナ」と同定することができません。疑問符付きの「トウバナ(?)」とします。この花,島のあちこちで見られるので,きちんとした名前を知りたいのですが。
2004/10/30 渡名喜村大本田渡名喜園地

その後,図鑑やウェブサイトを見ているうちに,キツネノマゴ(Justicia procumbens)であることに気が付きました。『決定的な証拠』というわけではありませんが,こちらのページの写真で同定しました。
2004/11/17 追記

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甲羅干し

ミナミイワガニ
ちょっとした用事で立ち寄った漁港でしたが,港の中の透明度がとても高く,たくさんの魚を見ることができました。もちろんシャッターを切ったのですが,水面の揺らぎで いいショットは得られませんでした。その代わりというわけではありませんが,いつもはすばしっこくて近寄れないカニにグッと近付いて撮影することができました。写真のミナミイワガニは,岩礁やテトラポッドでよく見られます。けれども,人の気配を感じると素早く走って岩の隙間などに隠れてしまい,なかなか大きく撮影できなかったのです。この日は岸壁の階段で,甲羅干しをしているかのようにボーッとしていました。
2004/11/04 渡名喜村渡名喜漁港

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モジャモジャも よくよく見ると 二叉分枝

シマグワの雌花
10月末にやってきた台風23号は,島の自然に大きな影響を残しました。集落のあちこちで屋敷林として植えられた木々が丸坊主になっていました。けれども,1週間もすると新たに芽吹いてきて,すっかり緑を取り戻したものもあります。写真のシマグワはたくさん実をつけていたのですが,台風で実も葉もとばされてしまいました。でも,もう新しい花を咲かせています。たいした生命力です。この花は雌花ですから,モジャモジャしているのは「めしべ」ということになります。雄花もそのうち撮影したいと思います。
ところで,島の人に聞いてみると,昔は各家庭で蚕を飼っていたそうで,そのため集落のあちこちにクワが植えられているのだそうです。
2004/11/02 渡名喜村

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若造だけど 頭は高く

アオサギ 「大きな黒い鳥がいる!」と子どもたちが騒いでいます。行ってみると,やっぱりというか予想通り,アオサギでした。怪我をしているのか,あまり高く遠くへ飛んでいきません。4月のようなことにならないか,ちょっと心配です。頭部の黒色帯が目を通らないこと,冠羽が無いことなどから若鳥だろうと考えられます。それにしても,普段よく目にするアマサギなどに比べれば30cm以上大きいこともあり,小学生にとっては,本当に「大きな」鳥なのでしょう。日本で見られるサギ類の中では一番大きな種のようです。
2004/11/05 渡名喜村立渡名喜小中学校グラウンド

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この島で生きてゆく

リュウキュウツバメ 「ツバメ」というと渡り鳥のイメージが強いのですが,県内には渡りをしない「ツバメ」がいます。このようにある地域で一年中見られる種類を留鳥というのだそうです。写真がそのリュウキュウツバメ。出勤途中に,ふと見上げると電線に止まっていたので,すかさずシャッターを切りました。この種の特徴である「のど元の黒帯が無いこと」,「下尾筒(尾の下側)のうろこ状の模様」がハッキリと写りました。種小名がtahiticaとあるし,図鑑の分布図でも東南アジアに広く生活しているようなので,タヒチにもいるのかもしれませんね。
2004/11/04 渡名喜村

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秋を彩る 薄桃の花

サキシマフヨウ
渡名喜林道は,島の南部山塊を東西に横切っています。その中央に最高点の渡名喜園地が設けられているのですが,ここを境に東西の趣きが随分と違います。東側は崖沿いの風衝地といった感じですが,西側は沢筋に沿って林の中を縫うようになっています。そんな西側の林道沿いで見つけた薄桃色の花。始めはハイビスカスかなと思ったのですが,それにしては花びらが開きすぎているように感じます。色も控え目ですし。で,例によって帰宅してから図鑑で調べると,サキシマフヨウ。秋に花咲く種類のようです。属名はHibiscusとなっていますから,当たらずとも遠からずといったところでしょうか。
2004/10/30 渡名喜村渡名喜林道

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鳥の目線で

チョウゲンボウ
運行が終了する「ぶるーすかい」を撮影しようと展望台へ行きました。島の最も高い場所なので,高く飛ぶ鳥たちが同じ目線で見られます。腰の白いツバメ(イワツバメ?)がたくさん飛んでいますが,小さい上にすばしっこくて,とても写真に写せません。ツバメに混じって,空中の一点に留まるように羽ばたく独特の飛び方をする鳥がいました。ハヤブサの仲間,チョウゲンボウです。写真は偶然こちらに向かってきたところを写したものです。ちょっと首を傾げて,こちらを見ているようです。右下のカットは別な場所から見上げたところです。慌ててカメラを向けたのですが,飛び去っていくところしか写せませんでした。このまま冬を越すのか,渡っていってしまうのか,気になる存在です。
2004/10/30 渡名喜村大本田渡名喜園地,タカタバマ(南西海岸)

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さよなら ぶるーすかい

高速艇「ぶるーすかい」
一日1便のフェリーしかない渡名喜島ですが,5~10月(ただし夏休みを除く)だけ高速艇「ぶるーすかい」が運行されます。といっても金曜午後の上り便と土日の往復便に限られます。それでも,金曜の仕事を早く終え(年休をもらって)那覇に出られるのは大きな魅力です。日曜朝まで40時間近く使えるのです。そんな便利な高速艇の運行が,昨日10月31日に終了しました。「今年の」運行ということではありません。高速艇そのものが終了してしまったのです。これからは,那覇での行動が土曜の昼過ぎから日曜朝までに限られます。これも離島苦の1つでしょうね。
2004/10/30 渡名喜村大本田渡名喜園地展望台よりグルクの崎沖を望む

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