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コシブトトンボ

コシブトトンボ
この小さな放棄田で,一番印象的だった生き物,それがこのトンボです。その名の通り太い腹部。そして,体全体に複雑に描かれた黒い斑紋。ちょっと見た感じは小さなシオカラトンボといったところなんですが,見れば見るほど味がある。図鑑(『沖縄の野鳥・トンボ・蝶』与那城義春ほか,風土記社,1974)には,県内では普通に見られる種とありましたが,これまで全く気付いていませんでした。そうそう,県内のトンボで最小なんだそうです。道理で小さく感じるはずです。
2004/05/25 渡名喜村ウーチュガー

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収穫したモチキビは

モチキビ
梅雨の晴れ間に,村内のあちらこちらでこのような風景を見るようになりました。収穫したモチキビを天日干しにしているところです。先の台風にもかかわらず,無事に収穫できているんですね。この写真は渡名喜港ターミナルのところ。偶然,那覇行きのフェリーが入ってくるところでした。遠くに見えているのは入砂島です。
2004/05/28 渡名喜村渡名喜港

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ニジュウヤホシテントウ

ニジュウヤホシテントウ
トウモロコシを植えた農場に,去年のジャガイモが残っていて,その葉上で見つけました。テントウムシですからそれなりに小さいのですが,触角に複眼,そして28個の斑紋も写すことができました。図鑑で調べて驚いたのは,学名(種小名)の長いこと。-octo-とあるのは「8」でしょうから,たぶん28個の斑紋という意味なんでしょうね。
2004/05/17 渡名喜村

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「ウーチュガー」へ行ってきました。

ウーチュガー
「イモリを探しに行こう!」ということで,島の子どもたちと田んぼの跡に行ってきました。行ってみて驚いたのは,この田んぼが斜面の中程にあること。後で調べてみると,「低位段丘」といって,集落を作る砂地とは別の堆積物のようです。ここの湧き水を利用して,斜面に棚田を作っていたようなのです。斜面に残された畦と水路に先人たちの苦労が感じられました。
田んぼの側にはブロック造りの井戸があって,この中にシリケンイモリが十数匹いたようです。子どもたちによると,数年前より明らかに減っているとのこと。水系の未発達なこの島の,貴重な生息場所を大切にしていきたいものです。
2004/05/25 渡名喜村西森西側斜面

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シマアザミ

シマアザミ
この写真を撮った5月上旬には,もう花の時期が過ぎていたようで,冠毛が開きつつあるものばかりでした。そんな中,アダンの根元の小さな株に,かろうじて花が咲いているのを見つけて撮影した1枚です。この株は,その大きさに合わせて1輪だけですが,大きな株にはそれなりにたくさん花がついて,結構見応えがあります。来シーズンは,ぜひ,そんな様子を撮影したいものです。
2004/05/08 渡名喜村アンジェーラ浜

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ヒメキランソウ

ヒメキランソウ
図鑑には「砂浜に生える多年生草本」とあります。けれども,渡名喜島では,集落内のあちこちで見られます。道沿いのブロック塀の下できれいに咲いているのを見たときは,てっきり,その家の方が植えたものだろうと思いました。トンボロの上にできた集落ですから,もともとは砂浜だったわけです。ひょっとすると,その頃から自生しているのかもしれません。
2004/05/08 渡名喜村

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渡名喜特産もちきびの畑

渡名喜特産もちきびの畑
渡名喜島の特産品の1つが「もちきび」です。4月に来島したときには,既に種まきが終わっていました。その後みるみる芽が伸びて,一ヵ月後には このようになりました。早い畑では黄色く色づいて,そろそろ刈り取りなのだそうです。
ところが,今度の台風2号で,ずいぶん倒れている畑もありました。これだけ実ってしまうと,一度倒れたら戻らないそうです。農家にとっては,本当に痛手だろうと思います。
ちなみに,左手奥に移っているのは人家ではなくて,沖縄風のお墓です。
2004/05/08 渡名喜村

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ナミエシロチョウ

ナミエシロチョウ
こちらも,ごく普通の蝶のようですが,これまで昼間に野外(海岸以外の)に出ることが少なかったからか宮古や沖縄本島では見たことがなかったものです。夏には数が減るようですから,それも一因かもしれません。渡名喜では,あちこちで活発に活動しているのが見られました。食草はツゲモドキとされています。渡名喜では何を食べているのでしょうか? だんだん宿題が増えていくようです。
2004/05/08 渡名喜村アンジェーラ浜

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オオスカシバ

オオスカシバ
特別に渡名喜だから,沖縄だからということではないのですが,オオスカシバです。ちょこまかと飛び回っているのを やっと写した一枚です。調べてみたら食草はクチナシ。それで,この島でもごく普通に見られるのだなぁと納得しました。
2004/05/08 渡名喜村東の浜

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レプトケファルス

レプトケファルス
この時期,ウナギ・アナゴ類(?)の幼生が渡名喜~久米島周辺にたくさんいるのでしょうか?
というのも,偶然にも,レプトケファルス幼生を手にする機会があったのです。提供してくださった方は,渡名喜沖の漁礁で釣ったシイラを解体していたところ,胃の中から見慣れぬものが出てきたので,寄生虫ではないかと驚いたということです。実は,10日ほど前に,同じような出来事が久米島でもあったようなのです。
琉球新報2004年5月1日朝刊『シイラの胃から透明魚』
それにしても何の幼生なのか,全くわかりません。捨ててしまうのもモッタイナイので,70%エタノールに漬けておきました。
2004/05/11 渡名喜村

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アサガオガイ

アサガオガイ
渡名喜の海岸でよく見られるものに,このアサガオガイがあります。外洋で浮遊生活をしている,大変殻の薄い貝です。その名のとおり,印象的な紫色が砂浜でよく目立ちます。こんな物が打ち上げられるというのも,渡名喜の海岸が外洋の影響を大きく受けていることの証しかもしれません。嵐の後のビーチコーミングがたのしみです。

微小貝ホームページ中のアサガオガイ

2004/05/08 渡名喜村アンジェーラ浜

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ヲモの崎の暗色帯

ヲモの崎
東の浜から南を望むと「ヲモの崎」が見えます。このヲモの崎には,気になる暗色帯があります。始めて見たときは雲の影が落ちているのかと思ったのですが,いつまで経っても動かないし,次の機会に見ても同じように見られます。それで,これは,何か地質的なものだろうと思い至ったのです。渡名喜島の地質については,沖縄県の「地学教育研究会誌第4号」(1980)に紹介があります。けれども,ヲモの崎には行かなかったようで,全く記述がないのです。わたしが見たところ,石灰岩に挟まれたドロマイトだと思うのですが,確証がありません。貫入してきた岩脈でしょうか。大潮のときに,塩酸もって出かけてみます。
2004/05/08 渡名喜村屏風岩付近からヲモの崎を望む

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ニセノミギセル

ニセノミギセル 2ヶ月ぶりの陸貝ネタです。渡名喜島に住むことが決まって,さて,どんなカタツムリが住んでいるのかと図鑑を調べてみると,分布記載に渡名喜の名前が出てこないのです。久米,慶良間,粟国は出てくるのに…。どうやら,渡名喜島での生物分布調査は「主な生物群」に限られているようす。そこで,とてもたのしみに島へと渡りました。
集落の中で目立つのはウスカワマイマイとオナジマイマイ。かなりの数が混棲しています。で,限られたところで見られるのが,このニセノミギセル。集落の中でも分布に偏りがある,なんて結論が出るとおもしろいかもしれません。
2004/05/10 渡名喜村 集落内のブロック壁

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村花カワラナデシコ

カワラナデシコ
4月中旬から咲いているというので,花の時期が終わってしまわないかと気になっていたのです。幸い海岸沿いに たくさん咲いているのが見られました。想像以上に大きな花。そして,色が薄い,というか,白いのが印象的でした。集落に戻ってみると,人の手によって植えられたものがあちこちに咲いているのに気付きました。その中にはちょっとピンクがかったものもあったのですが,日が傾いてきて写真はお預けとなりました。
さて,このカワラナデシコ,渡名喜島と久米島にしか自生しないと聞いたのですが,ネットで検索してみると,本州からの日本各地に普通に分布しているようです。果たして,村花に選ばれた理由は?
2004/05/08 渡名喜村アンジェーラ浜

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アマサギの群れ

アマサギの群れ
4月末から急に目立ってきたのが,アマサギの群れ。もちろん月始めからアマサギがいることには気付いていたのですが,最近数が増えて群れが大きくなったように感じます。ねぐらになっている屋敷林から,もちきび畑や休耕畑へ飛んできて,しきりに何かをついばんでいます。やがて島を離れるのか,それともこのまま夏を越すのか。気をつけて観察しておきたいと思います。
2004/05/06 渡名喜村

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